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補給食について

店主・仲西です。
今日は「補給」について書きますね。少し長いので(苦笑)興味がある人だけ読んで下さい。

皆さんは普段のトレーニングやサイクリングの時、またレースやトライアスロン大会、サイクリングイベント参加の時に「補給食」を準備されているでしょうか?
(*サイクリングイベントの場合エイドステーションがあれば補給食は不要かも知れませんね。)
当店にも各種補給食を在庫しております。




自転車(ロングライド)やトライアスロンは長時間の運動になりますので、水分はもちろん「運動しながらエネルギー(食物)を補給する」特殊なスポーツです。
最近は他のスポーツでも競技中の補給の重要性が広まって来ているので、運動のインターバル時にゼリー等の補給を摂る事もありますが、「運動をしながら」という部分において自転車やトライアスロンは非常に珍しいスポーツであると言えると思います。

持久系のスポーツにおいて、水分補給は当然として食物的な「補給」が何故重要なのか?簡単に説明すると、長時間運動を続ける事によって身体の中に蓄えているエネルギーが運動中に消費され枯渇してしまうので、飲んだり食べたりして運動に必要なエネルギーを補う必要があります。
ハンガーノック」という言葉を聞いた事がある方もいらっしゃると思いますが、まさに身体の中の運動に必要なエネルギーが枯渇した状態を指します。
ハンガーノック」になってしまう場合、あまり自覚症状が無く、突然身体が動かなく(動かせなく)なります。
一度ハンガーノック状態になってしまうとまるで電池が切れてしまったように全く身体に力が入らなくなってしまいますし、完全に回復するまでに数時間掛かる場合もあります。
それにハンガーノック状態にならないまでも、身体の中のエネルギーを消費し過ぎると運動パフォーマンスは低下するので頑張れなくなってしまいます。
運動で消費されたエネルギーが枯渇する前に食物で「補給」する(*車で言えばガソリンを入れ足す)必要がある訳です。

自転車(ロングライド)やトライアスロンにおいて「補給が必要である」という言葉に矛盾するかも知れませんが、そもそも補給の大前提は「食べないで運動出来るのなら補給しない方が良い」です。
何故なら運動中に食物を摂取して身体の中でエネルギーに変換する作業は内蔵に大きな負担を掛ける事になります。
内蔵が疲れてしまうと当然ですが運動パフォーマンスも低下してしまうので出来るだけ身体の中にエネルギーを多く蓄えるカラダを作ること、そして身体の中に蓄えているエネルギ―を有効に使って運動出来るカラダを作ることが一番大切です。
「燃費の良いカラダ作りをする」というコトですね。

エネルギーをしっかり身体の中に蓄えてから運動する為に一番簡単で有効な方法は「運動前(出来れば約3時間前)にしっかり食べるコト」です。
自動車だって遠出する時にはガソリン満タンにして出掛けますよね。人間も同じなので、まずは運動前にしっかり食べるコトが大切です。
当たり前のコトなんですけど、意外とレース前に食べていない選手も多いんですよね。
私が知っている一流選手達はレース前は朝からビックリするほどの量を食べています。
(*実際に何を食べたら良いのか?という部分は長くなるので割愛しますが…。)
その次に大切なのは冬場に行う「LSD(ロング・スロー・ディスタンス)トレーニング」です。
低負荷で長時間運動する練習で身体の中の脂肪を燃焼したり、身体の中に蓄えているエネルギーを上手く使えるようなカラダを作る練習方法です。
LSDトレーニングを冬場にしっかり行っている選手は疲労回復能力も向上しますし、シーズン中に行う高負荷のキツイ練習やレース本番でもハンガーノック状態になり難くなります。
(*LSDトレーニングの詳細については、自転車教室等でお気軽にお問い合わせ下さい。)
…とは言いながら、なかなかキチンと冬場にLSDで乗り込みされる方は少ないので(苦笑)運動中の「補給」はしっかりと行う方が良いですね。

持久系のスポーツにおいては「内蔵の強さ」が非常に重要になります。これは各自持って生まれたモノが大きく影響しますけどね。
普段の生活では運動しながら(身体を動かしながら)食事をするなんてコトはないと思いますので、普段の運動時から補給食を食べる事も練習としてやっておく方が良いですね。
いきなり本番で運動中に補給食を食べたりすると内蔵(胃)がビックリして気持ち悪くなってしまう人もいますのでね。

昔(約30年前)はチャンとした補給食なんてモノはほとんど無かったし、今の様に色んな運動理論も一般には知られていなかったので、とにかくカロリーを摂るには「甘いモノ」って感じでした。
風船みたいなモノに入った小さい羊羹とか、缶詰の桃をサランラップに包んだりとか…。(苦笑)
あとはパンの中身をくり抜いてジャムを大量に詰め込んだりしていましたね。そんなモノでも選手達は普通にレース走っていましたけどね。それに今の選手と比較しても強い選手は沢山いましたしね。
最近は知識ばかり増えてしまって「コレを食べない(飲まないと)走れない」みたい若い選手もいるみたいですが、とりあえず有るモノでも走れるという「強さ」も必要だと個人的には思います。
ちなみに補給食で一番驚いたのは昔(早稲田大学チームのメカニックとして)ツールド韓国に行った時、韓国選手の補給食が「キュウリ」だったコトですね…。(笑)

今は何処にでもコンビニがあるから、普段のトレーニングやサイクリングの時には補給食を持っていなくても、すぐに止まって買い物が出来るけど、長い距離のロードレースやトライアスロン大会に参加される方は普段のトレーニングから補給食を持って、運動しながら食べる練習もしておいた方が良いと思います。
飲んだり、食べたりもトレーニングの一つですよ~!

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