「すみません!ほにゃらら中学はどこですか?」
闇夜に銀色の「きのこの山」みたいなそのヒトに声をかけた
彼女はこちらを見て、ちょっと困ったような不思議そうな顔をした
あれ?!ここら辺のヒトじゃなかったかな?失敗?とか思ったら
幾分酔っているような歌うような感じの声で
「ほにゃらら中学?・・そうここずっとずっとまっすぐ行って坂下りるのよ」
指差しながらニコニコ教えてくれた
「ありがとうございます♪」ふふ・・聞いてよかった
感じの良いヒトだった けどずっとまっすぐじゃないはずだよな・・・(・_・?)ハテ
ま、いっか・・・とトコトコ歩いていくと十字路に差しかかって右手が急坂だ・・
ミンナが言う坂ってこれだよね
グラウンドみたいの見えるし・・・ここ曲がるんだよね・・・
そう思ってちょっと立ち止まっていると
カタカタカタッ「すいませぇええええええん!」ぜぃぜぃぜぃぜぃ・・・
振り返るとデカイピラミッドチックな髪型の
砂かけ金太郎婆さんがドスドス走ってくる(略して砂かけ金婆)
「あなた・・さっき道たずねた方でしょう?!アタシ間違ったこと言っちゃったのよ・・
お風呂入ってぼぉーとしてて、へんなこと言っちゃったのよ。ごめんなさい」
って息を切らしてはぁはぁしながら一生懸命ごめんなさい!ってあやまる
「えぇえええええっ?!それでわざわざここまで走ってきたんですか?!
かえってごめんなさい!」
と金婆の両手をなんだか夢中で両手で胸におしい抱いて
こっちもぺこぺこする
わかりました!こっちの道だって♪大丈夫!ありがとう
ありがとう
しばし手を握り合いながらいろんなことを口走るふたり・・・
じゃ!気をつけてね♪って来た道を安心したように引き返す金婆・・・
今までアタシは何回道をたずねられただろう・・
そのうち何回間違って教えたことだろう・・・
そのたび・・ヘッ!間違ったこと言っちゃったぁ~ヘ(゜◇、゜)ノ~ ウケケケ...なんて風だった
春の花束を抱えながらテクテク坂を降り思ったよ
そうなんだよ
ここに来るため使った新宿駅は帰りのラッシュアワーのオープニングの時間だった
ジグザグ、めちゃめちゃにヒトが交差するなか、ビンビン白杖の音を響かせて歩くヒトがいた。
目が見えたって困難な道だよ
どこへ行きますか?って言ってあげなきゃ・・って一瞬思ったけど
どっか面倒なとこだったら面倒だからイイヤ・・・って止めちゃったんだよね
自分の出来ることなんか数えるほどしかないんだから
せめてやんなきゃいけなかったんだよね・・・
金婆に教わった・・・
ごめんなさい
ありがとう
金婆 あなたほどは出来ないかもだけどがんばります
坂道を降りてきちんと友だちの家に着きました
とっても喜んでくれた
帰り道は違う道を通って帰ったよ
トトロの木
があるから見ていきな♪って
本当だね・・・ここなら待ってればきっとネコバスやってくるね


闇夜に銀色の「きのこの山」みたいなそのヒトに声をかけた

彼女はこちらを見て、ちょっと困ったような不思議そうな顔をした
あれ?!ここら辺のヒトじゃなかったかな?失敗?とか思ったら
幾分酔っているような歌うような感じの声で
「ほにゃらら中学?・・そうここずっとずっとまっすぐ行って坂下りるのよ」
指差しながらニコニコ教えてくれた

「ありがとうございます♪」ふふ・・聞いてよかった
感じの良いヒトだった けどずっとまっすぐじゃないはずだよな・・・(・_・?)ハテ
ま、いっか・・・とトコトコ歩いていくと十字路に差しかかって右手が急坂だ・・
ミンナが言う坂ってこれだよね
グラウンドみたいの見えるし・・・ここ曲がるんだよね・・・

そう思ってちょっと立ち止まっていると
カタカタカタッ「すいませぇええええええん!」ぜぃぜぃぜぃぜぃ・・・
振り返るとデカイピラミッドチックな髪型の
砂かけ金太郎婆さんがドスドス走ってくる(略して砂かけ金婆)

「あなた・・さっき道たずねた方でしょう?!アタシ間違ったこと言っちゃったのよ・・
お風呂入ってぼぉーとしてて、へんなこと言っちゃったのよ。ごめんなさい」
って息を切らしてはぁはぁしながら一生懸命ごめんなさい!ってあやまる
「えぇえええええっ?!それでわざわざここまで走ってきたんですか?!
かえってごめんなさい!」

こっちもぺこぺこする
わかりました!こっちの道だって♪大丈夫!ありがとう



しばし手を握り合いながらいろんなことを口走るふたり・・・
じゃ!気をつけてね♪って来た道を安心したように引き返す金婆・・・

今までアタシは何回道をたずねられただろう・・
そのうち何回間違って教えたことだろう・・・
そのたび・・ヘッ!間違ったこと言っちゃったぁ~ヘ(゜◇、゜)ノ~ ウケケケ...なんて風だった
春の花束を抱えながらテクテク坂を降り思ったよ
そうなんだよ
ここに来るため使った新宿駅は帰りのラッシュアワーのオープニングの時間だった
ジグザグ、めちゃめちゃにヒトが交差するなか、ビンビン白杖の音を響かせて歩くヒトがいた。
目が見えたって困難な道だよ

どこへ行きますか?って言ってあげなきゃ・・って一瞬思ったけど
どっか面倒なとこだったら面倒だからイイヤ・・・って止めちゃったんだよね

自分の出来ることなんか数えるほどしかないんだから
せめてやんなきゃいけなかったんだよね・・・
金婆に教わった・・・


ありがとう

坂道を降りてきちんと友だちの家に着きました
とっても喜んでくれた

トトロの木


本当だね・・・ここなら待ってればきっとネコバスやってくるね


