トヨタのMIRAIってどうだろう

水素で動く電気自動車、トヨタMIRAI。
どんな車なのかを買って乗って調べてみます。

見積をもらう(2)−補助金のリスク

2019-11-15 02:42:12 | 購入まで
[disclaimer]本記事における助成事業の説明は、筆者の個人的な理解に基づくもので、正確性は全く担保されていません。助成事業を利用される際には、必ずご自分で確認していただくようにお願いいたします。

東京都でMIRAIを買う場合、少なくとも、国の事業である「CEV(クリーンエネルギー自動車)導入事業費補助金」202万円と、都の事業である「燃料電池自動車の導入促進事業」101万円の合計303万円の助成があることがわかりました。

補助金が申請できるのは、車両代金を払って車が登録された後で、給付されるのは申請からおよそ2カ月程度かかります。補助金は「後払い」であり、とりあえずは、車両代金全額を自分で準備する必要があります。

とはいえ、これは給付で貸付ではなく、返済の必要はありません。実にありがたい措置です。納税者の一人としては使わないと損になるような気がしてきます。

しかし、これらの助成金は、CEVを所有して使用することに対して公金から支出されるものですから、買った車は助成目的に則って使用することが条件です。助成を受けた人は、助成者(国や都)の許可を得ないで勝手に車両を処分(売却など)してはいけません。

ただし、国も東京都も、取得から4年を経過した場合はこの限りではない、とも定めています。補助金を受けた場合に「4年縛り」があるというのはここから来ています。

なお、4年経過しないと絶対に処分できないというわけではなく、所定の様式で申請を行い、助成者の承認を得られれば処分することは可能です。この場合、助成金の一部を返還することが求められます。本来、禁止されていることを特別に認めてもらう形になるため、それなりの手続きが必要になるわけで、簡単にはいきません。

国のCEV補助金の場合、返還額は、「売却額×補助金比率」で計算されます。売却額が低ければ返還額も低くなりますが、売却額が残存簿価相当額よりも低い場合は残存簿価相当額が適用されますので、故意に低い価格で売却したことにして返還を免れることはできません。

東京都の補助金についても、「助成金等交付財産の財産処分承認基準」による返還が求められます(詳細はよく調べていません)。

私は、あまり長く車を所有する方ではないので、この「4年縛り」はかなり気になります。実際の売却額や残存簿価はそれほど高くないはずで、いただいた補助金の返還額はそれほど高くはならないことも予想されますが、金額の確定しない出費が生じるのは望ましいことではありません。

また、補助金の財源は予算で決まっているので、支給できる額には限りがあります。予算が不足する際には補助金の受付が中止になります。中止されるときにはホームページで予告されることになっていますが、年度後半の登録の場合は中止リスクが高くなります。

基本的に、補助金申請の期限は、車両代金全額の支払いを完了した上で、初度登録した日から1カ月以内となります(事務手続きが遅れた場合などはさらに1カ月の猶予があります)。ただし、今年度の助成では、前年度の1月から4月に登録された車は、今年度の6月末までは申請が可能になっていました。

ですので、仮に、登録が1月末になって、その時に今年度の予算が無くなったことがわかっても来年度の助成事業に申請することはできそうです。しかし、助成事業は、基本的に年度単位なので、来年度も同じ内容で事業が継続されるかどうかわからないという根本的な問題が存在します。

4年縛りと予算不足、次年度の助成事業の有無とその内容、この3つのリスクは私にとって小さくはありません。貴重な税金を財源にしているわけですから、仕方ないことではあるのですが……。