長所の陰に隠されているもの
そっと遠慮する。誰にも気を悪くさせないよう気遣う。
できるだけ迷惑をかけないようにする。
そういう人は、周囲の人々のことを考え、公正な性質を持っているように見える。
しかしまた、その人が臆病であっても、同じふるまいをするものだ。
だから、長所に見えるものであろうとも、その根源がどこから来ているのか、よく見る必要がある。
勝利に偶然はない
勝利した者はもれなく、偶然などというものを信じてない。
たとえ彼が、謙遜の気持ちから偶然性を口にするにしてもだ。
おじけづいたら負ける
「ああ、もう道はない」と思えば、打開への道があったとしても、急に見えなくなるものだ。
「危ないっ」と思えば、安全な場所はなくなる。
「これで終わりか」と思い込んだら、終わりの入り口に足を差し入れることになる。
「どうしよう」と思えば、たちまちにしてベストな対処方法が見つからなくなる。
いずれにしても、おじけづいたら負ける、破滅する。
相手が強すぎるから、事態が今までになく困難だから、状況があまりにも悪すぎるから、
逆転できる条件がそろわないから負けるのではない。
心が恐れを抱き、おじけづいたときに、自分から自然と破滅や敗北の道を選ぶようになってしまうのだ。
超訳 ニーチェの言葉引用