楽しい酒 良い酒 おいしい酒

酒を飲むなら、いい酒を飲みたいものです。

おいしい酒を紹介できたら良いな!

お酒のお供Y・・・148

2015-04-28 10:48:07 | 日記


小言幸兵衛

麻布に住んでいる家主・幸兵衛。とても口うるさいので

人呼んで小言幸兵衛。借り手がきても、何か気にさわるとすぐに

小言を言って帰してしまうから、貸家の札がはがれたことがない。

その幸兵衛のところへ、今日もまた一人、借り手がやってきた。

借り手の商売は仕立て屋。とても愛想のいい男で、幸兵衛も最初は

機嫌よく応対し、珍しく茶菓まで出そうという気になった。

ところが、仕立て屋にできのいい息子がいて、その息子にまだ

嫁がないことがわかったあたりから風向きがおかしくなってきた。

幸兵衛のカンにさわったのは、仕立て屋の息子が二十二歳の男前で、

腕もいいのにまだ独身というくだり。そんなやつがやってきたら、

長屋に騒動が起きるというのだ。

「へえ、あたしがくると騒動が・・・・・」

仕立て屋は何がなんだかわからない。すると幸兵衛はわけを説明しだした。

長屋には古着屋が住んでいて、そこにお花という美人の娘がいる。

両親が仕事にいっていう間はそのお花が留守番をしている。お前の息子は

あつかましいから、親の留守をいいことに家にあがりこむに違いないという。

仕立て屋にはとんでもない言いがかりだが、そんなことはおかまいなし。

仕立て屋がおとなしく聞いていると、セリフまで入れながら話をどんどん

進め、お花と息子の間に子どもができてしまい、結婚させるさせないと

いうところまで話を引っ張る。 古着屋は一人娘。そうなると多分、

息子を養子にくれということになる。どうだ、お前息子を養子にやれるかと

聞かれた仕立て屋、「いえ、息子も跡取りですので、やはり嫁を迎えませんと・・」

「うんうん、そうだろう」と幸兵衛なんとなくうれしそう。

台本どおりとばかりに話を進め、親に反対された二人が心中するまでいって、

「こうなったのもお前のせいだ」と、とうとう仕立て屋を追い返してしまった。

万事がこの調子。評判を聞いた職人が、こっちからおどしてやろうと乗りこんできた。

「やいっ、家主の幸兵衛てのは手前かっ」  汚い貸家を借りてやる、家賃をとったら

承知しないなどと、ものすごく威勢がいい。幸兵衛は逃げ腰になりながら、

「ところで、あなたの商売はなんでございますか」

「俺は鉄砲鍛冶だ」

「へへ、どうりでポンポン言う」

                    立川志の輔  古典落語100席引用



担当のとうふです!!落語は楽語でもこってんこってんですね!

こってんこってんですね!こってんこってんですね!ついでにべたってなんですか?



ひできがこうせいろうどうしょうじゃなくてもそら・あかね!!

お酒のお供Y・・・147

2015-04-27 10:34:13 | 日記

あくび指南

江戸時代も後期、世の中はいたって平和。町人の間でも

さまざまな稽古事がはやっていた。長唄、小唄、常磐津、舞踊。

ちょっと高級な部類だと義太夫、茶の道に華道、香道。

逆に変わったところではケンカ指南に釣り指南。およそ趣味と

いわれるものは、たいてい指南所がある。近くに指南所ができれば、

習ってみたくなるのもこれまた人情。

長屋に住んでいる暇人が、近所の友達の家へひょっこり顔を出した。

「ちょっと、つきあってくれめえか」

何かと思うと稽古事。町内に新しく「あくび指南所」ができたから、

一つ習ってみたい。しかし、一人だと心細いので一緒にいってくれというのだ。

話を聞いたほうはあきれかえってしまう。習うにことかいてあくびとは。

そんなものに金を払ってどうする。放っておけば自然にあくびなんか出る。

ばかばかしい。

ところが頼みにきた男はやる気まんまん。指南するぐらいだから、

きっと普通とは違うはず。ぜひ一度、習いたいとがんばる。

「そばにいてくれるだけでいいから」  根負けした友人は、

俺は絶対にやらないぞと念を押し、しぶしぶ同行した。

歩いていくと、たしかに「あくび指南所」という看板が出ている。

先生なる人物が出てきて、じつに愛想よく応対した。

「お一人は見学。けっこうですよ。長くはかかりませんから」

さて、いよいよあくびの稽古。先生は、春夏秋冬、四季のあくびがあるので、

まず希望を聞きたいと尋ねる。

選べと言われても見当もつかない。

「それじゃ、いちばん楽な夏のあくびにしましょうか」

夏の昼下がりに舟遊びをしているという設定。ゆったりと舟に揺られ、

キセルをくゆらせながら船頭に声をかけるところで、思わずあくびが出る。

体の揺すり方、声のかけ方、そしてかんじんのあくびの出し方。

シチュエーションが複雑で、なかなかうまくいかない。

「舟もいいが、退屈で退屈で、ふあああ、ならねえや、と、こうですよ」

本人はのみこみが悪く、何度やってもサマにならない。先生も根気よく

繰り返し教えるがそれでもダメ。そのうちに、そばで見ていた友人がいいかげん疲れてきた。

「待っている身にもなれ。退屈で退屈で、ふあああ、ならねえ」

思わず大あくび。それを見て先生、「うまい。あなたは器用だ」

                        立川志の輔   古典落語100席引用

あ~、のんびり生きたいですなぁ。(_´Д`) アイーン

田舎で暮らすといってものんびりとはいかないしぃ。(_´Д`) アイーン

・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・自給自足の生活・・・いいものだなぁ。ε=ε=ε=ヾ(´∀`*)ノ イッテキマース



 好きだ!なんて言葉はそら・あかねでもよろこびます。

お酒のお供Y・・・146

2015-04-25 11:41:26 | 日記


浮き世根問

根問というのは、ものごとを根掘り葉掘り聞くこと。

さしずめ横丁のご隠居などは解説役としてうってつけ。

今日も長屋の暇人の熊がご隠居のところへやってきている。

毎日、本ばかり読んで何かいいことがあるのかと言う熊に、

ご隠居がお前よりはるかにもの知りになると答えると、

「それじゃあ、聞きたいことがある」

何を聞くかと思えば、お天とうさまにかけあって、

なんとかしてもらいたいと言う。

もっとまじめなことが聞けないのかとご隠居が文句を言うと、

今度はガンモドキの表裏や炭団の上下の見分け方などくだらないことばかり尋ねる。

「もっと他にあるだろう」

すると熊、「嫁入りというのはどういうわけだ」ときた。

やっとまともな質問。女入りとか、娘入りでもいいじゃないかという素朴な疑問だ。

ご隠居の答えは、男の目が二つ、女も目は二つ、両方合わせるから

四目入りだというもの。熊が、それじゃ男が森の石松だったら三目入り、

八つ目ウナギの婚礼は十六目入りかとちゃかしても、ご隠居は動じない。

「そういう決まりだ」

ご隠居の知識のほどはかなりあやしい。奥さんというのは、家の奥で

子供を生むから奥産。カカアは家から家へ嫁いでくるから家家というなどと

熊を煙にまいている。  婚礼の話から、結納の品にある蓬莱の

島台のことを思いだした。 「あの爺さんと婆さんはなんだ」

お前百までわしゃ九十九までという縁起物だと答えると、「それならホウキと

熊手をもってるのは、お前掃くまでわしゃしじゅう熊手のシャレか」とくる。

松竹梅から鶴亀の話になり、それからも根掘り葉掘りしつこく聞きつづけるから、

ご隠居もだんだんと疲れてきた。  極楽はどこにあると聞かれて、答えに

つまったのをしおに、ちゃんとあるからもう帰れと熊を追いだそうとしたが帰らない。

「だから、その場所を」  うるさいので仏壇の前へ連れていき、

「これが極楽だ。死んだら皆ここにくる」

「鶴亀もやはりここで仏になりますか」  

「いや、あれはならない」

「じゃあ何に」

「よく見ろ。このとおりロウソク立てになっている」

                    立川志の輔   古典落語100席引用


怪傑、快傑、開結、魁傑、解決、助さん、格さん、この辺でやめておきなさい。

この門所が目に入らぬか~、「おちょぼぐちぃ」。

一同「ははぁ~ぁ」。見て黄門。(@’_`)痛いなぁ*2



おちょぼ口でもおちょこでそら・あかね

お酒のお供Y・・・145

2015-04-23 11:46:42 | 日記


千早振る

百人一首をしていた娘から「千早振る神代もきかず竜田川から

紅に水くぐるとは」の意味を聞かれて困った男が、

横丁の隠居のところへ教えてくれとやってきた。

じつは隠居のほうも知らないのだが、そんなことはおくびにも出さず、

「おうおう、教えてあげよう。お前、この竜田川をなんだと思う」

男がどこかの川かなと見当をつけると、隠居は首を横に振り、

昔の相撲とりのシコ名だと断言した。   

この竜田川がやたらと強く、親の反対を押し切って江戸に出、

三年で大関になった。えらい人気力士だが、一目惚れした女郎の千早には

あっさりと振られ、そのうえ千早の妹分の女郎・神代にも振られてしまう。

で、千早に振られて神代も言うことを聞かない竜田川となるという名解釈。

男はすっかり感心してしまう。  さらに後半の解釈が続く。

惚れた女に相手にしてもらえなかった竜田川は、すっかりくさり、

ばくちは打つ、酒は飲む。あげくに相撲をやめて国へ帰ってしまう。

「それから両親のやっている豆腐屋をついだんだ」

十年後のある日、豆腐屋の竜田川が豆腐の仕込みをしていると、

ボロボロの着物を着た女乞食が来て、卯の花(おから)を

めぐんでくれと頼んだ。情け深い竜田川が卯の花をやろうとして、

女の顔を見てびっくりした。「これがな、竜田川を振った千早のなれのはてだ」

人気のおいらんがいくら歳をとったといっても、乞食になるのはちょっとおかしい。

男がただすと、さすがの隠居も言葉につまり、

「うるさいね。なったんだからしょうがないじゃないか」

かなり苦しいが、隠居は強引に話を進めていく。

昔のくやしさを思い出した竜田川。女乞食の千早に卯の花をやるどころか、

突き飛ばして井戸へ落としてしまったとまとめた。おからをやらないから、

からくれない、井戸に落ちて水をくぐったというわけだ。

「はい、これで終わり」   「おかしいなあ」 男が文句をつけた。

「水くぐるんなら、水くぐるでいいでしょ。最後の{とは}というのはなんです。とは、は」      

「とは。とはぐらいまけとけ」

「まからないよ。とはというのはなんだね」

「ようく調べたら、千早の本名だ」

                   
                       立川志の輔   古典落語100席引用



古典落語かな。古典ヒットかな、音楽にも古典音楽と言うものなのか?(`_`*)



おいしいお酒はその日のうちにというわけではありません(;´∀`)そら・あかね

お酒のお供Y・・・144

2015-04-21 14:13:25 | 日記


六尺棒

夜遅くほろ酔いで帰ってきた若旦那の幸太郎。

家に入ろうとすると、使用人を先に寝かせて一人で

待っていた親父殿が怒って戸をあけてくれない。

「わたしです、幸太郎です、あけてください」

父親はどうやら本気で腹をたてている様子。

戸をあけるどころか、まるで他人のような口の聞き方で冷たく突き放す。

幸太郎というせがれがいるが、どうしようもない道楽者の

ヤクザ野郎で店をメチャクチャにする、家においておけないから

勘当しようと思っているだのと言いだした。

幸太郎は、もう二度と道楽はしないと詫びをいれるが、相手にしてもらえない。

「入れてもらえないのなら、この場で死にます」

この手も今夜の父親には通用しない。イライラしてきた幸太郎、とうとう

「道楽者だのヤクザ者だの言うが、そのヤクザ者をこしらえたのはどこのどいつだ」

とタンカをきって開き直った。

売り言葉に買い言葉で、父親だってがぜん威勢がよくなる。

「いい気になるな。せがれらしいことを一度でもしたことがあるのか。馬鹿野郎」

と、どうしても家に入れない構え。夜中に戸をはさんでの親子ゲンカだ。

幸太郎がそれなら家に火をつけるぞと息まくと、頭に血がのぼった父親は

息子をぶん殴ろうと六尺棒を持って飛びだしてきた。

「待て―っ」と追いかけるが、悲しいかな若い幸太郎の逃げ足にはとてもかなわない。

とうとう見失いハアハア言っている隙に、隠れていた幸太郎がサッと

家に入って戸を閉めてしまった。  あきらめて戻ってきた父親は誰か店の者が

戸を閉めたと思い、中へ声をかけた。「戸を叩くのはどなたでございましょう」

今度は幸太郎が父親をコケにする。お前の父親だと言っても、知らんぷり。

うちの親父はどうしようもない野郎で、店をメチャクチャにすると言いだし、

さっき自分が言われたセリフをそっくり繰り返し、あげくに勘当だと言い渡した。

「親を勘当するやつがあるか」 再び戸を挟んでの親子ゲンカ。

いきりたつ父親に対して、世間並みの親父らしいことを一度でもしたことがあるのか、

とそっくりショー。

あきれた父親が最後に一言。

「俺の真似ばかりしやがって。そんなら六尺棒持って、もう一ぺん追いかけてこい」


                      立川志の輔   古典落語100席引用



親子ってぇ~のは煮るものです。はぁ~地鶏の親子丼たべったいなー。



親子丼でもそら・あかね