てまえみそ日記

布ぞうりを作ったことやその他のことなどを記す。
年に一度はばあさんの手解きで味噌造りをしている。

源氏物語-澪標

2018-07-13 | 
 底本の題簽は「みをつくし」、漢字表記は澪標、和歌では「身を尽くし」の意に使っている
と、注記にあった。
源氏の色好みがどれほど身を尽くしているのかわかったような気になった
京へ戻ると元愛人たちに身を尽くして手紙を送り無聊の苦しみを慰める
身を尽くして明石の君の出産祝いと乳母を送り、姫君の五十日の祝いには祝儀の使者を使わす
身を尽くして紫の上の機嫌を取り
身を尽くして御息所の遺言を聞き弔い前斎宮を入内させようと藤壺と計る
源氏の本心は母親御息所が亡くなればうるさいことを言う者がないから娘の前斎宮を愛人の一人にしたかった。しかし、御息所は「決して色めいた関係にしないでほしい、男女関係の煩わしさに係らない身の上にしてほしい」と頼んだ。好き心を見抜いて言いにくいことをずばずば言った。信用できないところもありながら源氏以外に頼るものがないのが残念
御息所としては源氏の好き心を知っていたから娘へ手出しさせないために自ら防波堤になって関係を持ったのかな?と思う。紫の上がまだ少女の時に連れてこられたことを知ってれば危険を感じたのかもしれない。
 明石の君は一人娘。両親は年老いてきている。親が亡くなったらその財産はどこにどれほどあるのか、今は誰が管理しているのか、相続はどうするのかなど一方で算盤をはじいているのも身を尽くしかな?
 物の本によれば女に執着するのはその財産が目当てだと。源氏でも財産には関心があったのだろうか?当時の貴族には自明でも1000年後の凡人にはまるで分らない。
ぼ~~~っと生きてるんじゃねえよ!と、叱られそうだ。が、ぼうっと生きてる良さは5歳児にはわからないだろうな。
身を尽くして生きるのはしんどいようだから世間とは少し距離を置くのがいいと、健康法師が言ってなかったかな

身を尽くし 利権は使う 子の進路