お重生活

もう年ですからね、そうシャカリキにお節なんて作らないんです。
家でしたのは黒豆と、筍の煮物と、こんにゃくの煮物と、出し巻き卵と・・・そのぐらいです。
後は、とっても美味しいお節をご家族経営で作っているお店に買いに行きました。

間口一間ほどの、小さなしもた屋風のお店で、お兄さんとお姉さんと、おばあちゃんが普段はお弁当を作っているのですが、お正月だけはお節にかわります。
そこで、大根と人参のなますと、サトイモと人参の煮物と、田作りと、鶏の照り焼きを買いました。本当は熱々の大きな出し巻きも欲しかったのですが、それは予約した人だけということで、残念。
ここのなますは柚子が利いていて絶品です。他の料理もしっかり味がしみています。あまり甘くないのが家族に好評です。後はかまぼことブリをスーパーで買いました。
買ってきたものと作ったものを、一昨年の年末、横浜で買ってきた紅い三重の重箱に詰めて、大晦日から食べ始めました。
元日のお昼には、もうあらかた食べつくしました。そこで、残ったものを一つのお重に詰めなおし、残りの二重の箱をきれいに洗って、さて、また今日何か違うものを詰めてみようと思いました。
今度は、ブリの照り焼きと、生青海苔入り卵焼きと昆布巻きを詰めようかと思います。
明日は、お重が空いたら、またひとつにまとめ、あいたお重に別のものを詰めなおします。
牛肉入りきんぴらごぼうと、豚の香草焼きなんてどうでしょう。海老と大豆の煮物でもいいかもしれません。

こうすると、案外お皿洗いが楽なことに気がつきました。取り皿とコップと箸とお茶碗だけですみます。
永遠に何か詰めなおしていったら、どこまで詰められるものでしょう。

これからはお正月に全部作らなくても、年末にできたところでいったん休み、お重のものがなくなったら、その度に、何か拵えて詰めなおし、また違ったお重という方が新鮮味があります。
体も心も疲れません。
だんだんお重に何を詰めようかと考えるのが面白くなってきました。