単純な体

ウチの猫の端正な横顔を見ていた家族が

「単純な造り」と言ったので、よく見てみると、

全部直線で描けるような鼻と耳と、ひげと出っ張った目と、
たしかにまことに単純な造りだった。

だんだんだんだん鬱っぽくなっていって、もう生きていても楽しくないなあと思えてきたとき、「あっ、そういえば今日はまだ昼ごはんを食べていなかった」と気づき、あわてて野菜ラーメンと餃子を食べに行った。食べ終わったらすっかりご機嫌がなおっていた。

私も単純。ほんとに単純。
ミルクのみ人形並みの体のつくりかもしれない。

ニヤニヤして歩いて家まで帰った。