あまりに暑く外を歩く気にならない。こういうときは、昔の家が懐かしい。夏はずっと外で遊んでいた。月見草がたくさん植えられていて、夕方は、ずっとそこにひそんでいて、花が咲く瞬間を見ていた。咲くときにかすかな音がしたような気がする。
あっと思ったら、花がパッと開いて、ひとつ開くと、後ろの花もまた一つ、その横の花もまた一つ、薄紙がほぐれるように咲く瞬間みたさに、ご飯だと呼ばれるまでずっと庭にいた。でも今、月見草はほとんど見ることがない。数年前に散歩の途中で1本の月見草に出会った時は、幼馴染に会ったような感動で、駆け寄ったものだが、どこに行ってしまったのだろう。
あっと思ったら、花がパッと開いて、ひとつ開くと、後ろの花もまた一つ、その横の花もまた一つ、薄紙がほぐれるように咲く瞬間みたさに、ご飯だと呼ばれるまでずっと庭にいた。でも今、月見草はほとんど見ることがない。数年前に散歩の途中で1本の月見草に出会った時は、幼馴染に会ったような感動で、駆け寄ったものだが、どこに行ってしまったのだろう。