ことば咀嚼日記

日々読んだ活字を自分の頭でムシャクシャ、時にはゴックン、時には、サクサク咀嚼する日記

間諜の資質

2012-07-26 | 日記
最近、佐藤優という人の本を集中的に読んでいる。神学部の大学院を出て、外務省に入って、鈴木宗男事件に連座して監獄に入り、今は本を書いているという、波乱万丈の人だ。
クリスチャンでもあるらしい。
私は一人の著者の本をまとめて全部読むのが好きなので、自家購入3冊、図書館で予約4冊をキープしたが、まだまだたくさん書いているらしいので、夏休みの読書はこれで済みそうだ。

その中で、いろいろ面白いことが書いてあるのだが、ロシア人について初めて聞く話があって、ウソだろう思いつつ、ロシアにしばらく派遣されていた先生に今度確かめてみようと思った話は・・・

例えば、ロシア人女性は18、19歳がいちばんスレンダーで美しく、30歳ぐらいには体重が3桁になる人も多いとか。体重が三桁になった場合、どのように体重を測るかというと、ロシアの体重計は120キロまで測れるが、それ以上だと2つの体重計に片方ずつ足を乗せて、合算すると書いてある。

まあ、理論的には、正しいが、そんなに正確に測れるものだろうか?
で、早速、家にある二つの体重計で実験してみたらかなり正確に出た。(家のは一台がデジタル、一台がアナログである)
かつて子供が幼稚園生だったころ、同級生のメグちゃんがうちに遊びに来て、「うちのお母さんは、すごいんだよ。片足だけで60キロあるんだよ」と言っていた。「そういうことはここだけの話にしておこうね」とたしなめたが、ひょっとしたらメグちゃんのお母さんは120キロ!!?

こういう駄ネタをところどころにはさみながら、政治の話、世界情勢の話、小説の話、最後は宗教の話へと留まることを知らない面白さ。
しかし、この人は自分のプライベートな話は一切書かない。なんてったって、インテリジェンスだから。インテリジェンスの言葉の意味も、この本で知ったが、「行間を読む」つまり、「間諜」、もともと公的スパイのような仕事だからである。
スパイの資質についても触れてあって、記憶力と分析力があることは当然として、みんなに嫌われない人好きのする人気者がいいそうである。
ゾルゲ然り、尾崎秀実然り、女性にも男性にも共にモテモテだったそうである。で、作者は?ということになるが、多分自分もそうだった、ということでしょう。