ことば咀嚼日記

日々読んだ活字を自分の頭でムシャクシャ、時にはゴックン、時には、サクサク咀嚼する日記

夏惜しむ

2011-09-16 | 日記


半島の 広さに驚く 秋の丘

青みゆく 木槿暮れ行く 函館山

画布(キャンバス)中の 緑は淡し 北大の夏

シャッターの ピースサインで 夏終わる


もう、夏も終わりですね。まだまだ昼間は暑いですが、空はすっかり秋です。北国の夏はとりわけ過ぎていくのが速いような気がします。街の人はゆく夏を惜しむように、多少寒くても半袖で歩いていました。

俳句は、写真と似ているといわれますが、たしかに、その場その場の雰囲気をパッと切り取って、ぐずぐずしない、さっ、次行こう!という感じの文芸ですね。
その分、瞬間瞬間が惜しまれます。時が過ぎていくのを惜しむごとく、瞬間をとらえて作るのが俳句の真髄なのではないかと思い始めました。

すべての芸術の最大のテーマは、恋愛でもなく、風景でもなく、まして自分の感情でもなく、「過ぎ去っていく時間」なのではないでしょうか。有限な人間が無限の時をどう捉えるか、が最大のテーマだと思います。