クロード・ドビュッシー - Claude Debussy (1862-1918)
交響詩「海」
La mer
» 第1楽章 海の夜明けから真昼まで
No. 1. De l'aube a midi sur la mer
クリーヴランド管弦楽団 - Cleveland Orchestra
ピエール・ブーレーズ - Pierre Boulez (指揮)
録音: March 1993, Masonic Auditorium, Cleveland, United States
» 第2楽章 波の戯れ
No. 2. Jeux de vagues
» 第3楽章 風と海との対話
No. 3. Dialogue du vent et de la mer
〘 水戸芸術館専属楽団「新ダヴィッド同盟」の中心メンバーでもあるヴァイオリン奏者の庄司紗矢香さんは、すでに二十年近くもフランスを拠点に演奏活動を行っています。その庄司さんがヨーロッパの音楽仲間とともにフランス近代の室内楽を特集する演奏会が、九月二十三日に当館で開催されます。
フランス近代の芸術といえば、まず思い浮かべるのは絵画の印象派ではないでしょうか。モネ、ルノワール、シスレーらのグループが一八七四年に開いた展覧会が、モネの出品作「印象・日の出」にちなみ“印象派”として批評されたことが始まりとされています。
「印象・日の出」を見ると、当時主流の写実的絵画にあった明確な輪郭がぼかされ、代わりに光の動きや瞬間の印象の表現に重きが置かれていることがわかります。朱と白の絵の具をキャンバスにこすり付けたかのような太陽光の反射の表現も、アカデミックな画風に慣れていた当時の一部の人たちを驚かすに十分なインパクトでした。
音楽においては、ドビュッシーが印象派の作曲家と言われています。代表作である管弦楽曲「牧神の午後への前奏曲」や「海」、ピアノ曲「映像 第一集、第二集」などでは、従来の和声法によらない響き、たどりづらい旋律線、多彩な音色が聴く者の感覚を快く刺激します。その斬新さ故に、同時代の音楽家や批評家の一部から反発を受けたことも、絵画の印象派と重なります。…
… 断定的な表現を避け、何らかの雰囲気を醸し出そうとする印象派の音楽は、因習的な決まり事からは解放されている音楽とも言えます。二十世紀に生まれた多くの作曲家が無限の可能性を夢見て取り組んできた現代音楽の重要な扉の一つは、印象派によって開かれたのです。
チケットの予約や問い合わせは、水戸芸術館チケット予約センター=電029(231)8000=へ。
(水戸芸術館音楽部門主任学芸員・関根哲也)=毎月第三日曜日掲載 〙
〘 フランスの作曲家ドビュッシーの生誕160年を記念して、クラシック・ジャンルとしては異色のコンサートが開催されることが決定した。初めての開催となる『THE CLASSICAL LEGEND‼ストーリー・コンサート』(2022年6月12日(日)東京オペラシティ コンサートホール)。企画したライブエグザムのプロデューサー青木聡氏に、どのようなコンサートになるのか、話を聞いた。…
…――「月の光」で知られるドビュッシーにそんな一面があったなんて、たしかに意外ですね。
「喜びの島」というピアノ曲は、不倫の末に結婚した恋人との、逃避行の船旅を音楽にしたものですし、そうした激しい恋愛模様の最中に、「夜想曲」や「海」といった名作が生み出されているのも、ドビュッシーのユニークなところで、娘のシュシュに捧げられた「子供の領分」も含めて、女性のために書かれたり捧げられたりしている音楽に優れたものがあるような気がします。… 〙
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