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イエス様のことを愛される皆様へ、
序
日本の一年間の中でとても楽しい時期を迎えます。クリスマスの神秘的な雰囲気とその祝いも過ぎ去って、お正月を迎えることになるのです。新年に向かうこの頃はお餅つき、注連縄造り(しめなわづくり)などの伝統的な行事もあります。さぁ、次のような言葉が勧めるように新年に向いましょう!「一日の計画は朝、一年の計画は年の初め、一生の計画は仕事、一家の計画は自分の生き方で決められます」
さて、聖家族の主日を迎えます。キリスト信者は聖ヨセフとマリア様とイエス様のご家族を見習い、同時に自分の家族のために祈りたいと思います。この時に自分の結婚式の誓いの言葉を思い起こし、再び神様の取次と祝福を受けるように、大きな希望を持ちながらそれぞれの家族を大切にできるように神様に願いましょう。忘れてはならないことですが、教会自体も聖家族を見習っている素晴らし皆の家族です。
ヘブライ人への手紙 11・8-19
実はヘブライ人への手紙は、使徒パウロが亡くなってから書かれたものです。この手紙は確かに使徒パウロの心を写しながら、同時に初代キリスト信者の共同体の信仰を語っています。当個所の主役はアブラハムの信仰です。アブラハムの信仰は神様を信じる者たちの信仰の元になっています。アブラハムは神様の手に自分の人生をゆだねました。神様から自分の生まれた故郷から出て行くように言われた時、行先も知らぬまま、神様のみ旨に従いました。又、アブラハムの妻サラは不妊でしたが、アブラハムは神様との約束を信じ子供イサクをもうけました。しかし、神様がイサクを生贄として捧げるように勧められたとき、命の神様はアブラハムの信仰を見て息子イサクを返し、その後数知れない子孫でアブラハムの人生を報いました。アブラハムが生きる神様のことを決して疑わず信じたことによって、死の淵から蘇り普遍的な命を得られたのです。
ルカによる福音 2・22-40
ルカの福音書で、幼いイエス様は神殿で神様に捧げられています。実はこのような習慣はイエス様の時代には普通でした。各家庭に男子が生まれた時、神様に対する感謝として神殿で聖別されていました。イエス様の場合、より深い意味につながっています。この個所ではヨセフ様とマリア様とイエス様は当時の貧しい家族のように、とても素朴な捧げもの(山鳩、家鳩)を通して、イエス様を神様のみ旨の計画におゆだねになりました。この場面を見ると、聖家族はキリスト信者の家族の皆さんにも、より大きな愛の模範になっています。そして皆の命と人生は神様のものですから、いつも各家庭の者たちの命を神様の手に感謝をもってゆだねるように勧められています。典礼の祈りが勧めるように、いつでも家族そろって神様の家で大きな喜びを味わいながら過ごせるように願いましょう。そして命の尊さを大切にしながら、子供たちをいつでも大きな愛情で包むことにしましょう。聖家族は聖霊の力で包まれていましたが、このように神様の救いの計画の最初の雛形になりました。これらのことを、各家庭が神様から与えられた使命を全うするために心に留めましょう。 モヨリ神父