辛い辛い!この辛さは私には合わないかな?
干潮の時だけ姿を現す石切場跡は、残波岬に向かう途中の宇座集落にある宇座イノーで見ることができます。イノーとはリーフ(サンゴで囲まれた天然の防波堤)で囲まれた浅い海のことで、海藻や小魚、貝などが集まる豊かな海です。そのため沖縄では昔からイノーのことを「海の畑」と呼んでいます。
そんな宇座イノーにある石切場跡は、「宇座石」と呼ばれる良質な石材が採れる場所でした。宇座イノーの宇座石が盛んに採掘・販売されていたのは、大正時代末期から昭和時代初めと言われています。当時は波照間島の石材が多く流通していたのですが、墓石だけでなく畜舎や石垣など建築石材として幅広く利用が出来る良質な宇座石は沖縄本島内でも人気が高く、那覇や宜野湾、北谷、具志川方面へも出荷されたといいます。
とはいえ宇座石があるのは海の中。しかも潮が引かなければ石は切り出せません。そのため石職人たちは潮が引き始めるとイシアナと呼ばれる採掘場所に集まり、バンジョーガニ(金尺)、ユーチ(石切斧)、チーシ(ハンマー)、チンチョー(石を挟むハサミ)など採掘用の道具を使って石を切り出します。
さらに切り出した石は満潮時の浮力を使って馬車に積み込みます。こうすることによって海の中にある宇座石を効率よく切り出し、遠くまで効率よく運搬することができたわけです。
このように宇座の石切場は良質な石材が採れるだけでなく効率よく石を運搬する方法も確立されていたため、沖縄本島で最大規模の石切場として栄えました。
サキシマスオウノキはアオギリ科に属し、奄美大島以南の亜 熱帯から熱帯にかけて生えている木で、板のような梢(板碩)をつくることで知られている。このサキシマスオウノキは、福地 川の河800m口からほど上流の左手の国有林界にあり、樹高18m、胸高周囲約2.9mで、地上から1m余のところから大小15枚の板根がみごとな流線型をなしている。同種の中では沖縄本島で最も大きい。村指定天然記念物。