毎日が日曜日・・・のようなもの

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明るい引きこもり人生を送っております

怪物はささやく・・・

2020-01-21 14:09:02 | 日記
冬らしい冷たい風が吹いてますが
お日様はきらきら陽射しはリビングいっぱいに届いております

今日も素敵な一日になりそうだね ドラちゃん

        

最近ハマッている「ラムネ菓子」 そこいらじゅうに転がってます

    

口の中で淡雪のようにスッと溶けて まるで魔法のようなお菓子です
(食べ過ぎると喉が痛くなるw)


        

今日もドラは怪物(カエルの妖怪か!?)に戦いを挑むようです
怪物の口はチャックになってて 開けると長い舌が出てきます
・・・・が作った私でさへ不気味なので開けませんw


               

怪物・・と言えば
昨晩観た映画「怪物はささやく」

ジャンルで言えば子供向け(ダークファンタジー)なんだろうけど決して子供騙しではない
逆にこれって子どもが見て理解できるんだろうか?
内容が深すぎて大人の私でさへ えっなんで?と戸惑う物語
(でも素晴らしい映画です

複雑な事情を抱え込む男の子の前に現れる怪物(イチイの木の化身)
毎夜現れて三つの物語を話します

怪物の話す物語は決して美しいものではなく残酷と矛盾に悩んでしまうような物語ばかり
イチイの木が言うのです
人とは複雑でそういうものだと 
良いと思ったニンゲンが悪く 悪く思ったニンゲンが良い場合もあると言い少年を悩ませます

悩んだのは少年ばかりじゃなくって
それを観ていた私も悩んでしまいました

話は大きく反れますが

去年の11月 私の人生にいろんな影響を与えてくれた友人が天国へ旅立ちました
その訃報が遅ればせながら私の耳に入ってきた時も涙の一粒さへ流れませんでした
今も泣けません 
不思議だけれど悲しみが湧いてこないのです
受け止められていないのか・・・どうなのか

あの人は悪いニンゲンだったのかそれとも良いニンゲンだったのか
私は無邪気な子どものようにヒトを善悪で分けようとし過ぎるところがある
イチイの木が言うように ヒトは複雑であり残酷と矛盾で出来ている

私の事でいえば決して私は良いにニンゲンではない
良いニンゲンになろうとそう努力しているけれど善悪で分けたら・・・自信はない

「怪物はささやく」の映画に戻りますが
一つ目の物語が感慨深い
最愛の女性を殺したのは実は王子であって 魔女の王妃ではなかった
王子は本当は自分が殺したくせに王妃(魔女)に罪を着せ追い払い自分が君主となった
その後国を統一し民衆に愛される王として一生を過した

世の中とは ヒトとはこれくらい複雑に入り組んでいるのかもね

王子は愛した女性(村の娘)と駆け落ちまでして王妃(魔女)から逃げたのに
王妃(魔女)から国を奪う手段として愛する女性を殺しその罪を王妃に擦り付けた
民衆は疑う事なく王子に味方し王妃(魔女)を追いやった
その後王子は王様となり力の限り国を守り民衆には慈悲深く良き王として一生を終えた

国が平和で民衆に愛された王様は幸せだったんだろうか
どんなに良き行ないをしても王様は知っているんだよね 
自分が殺した最愛の女性の事を
重い重い十字架を背負いながら生涯を終えたのだろうと思う

生きていればそりゃ間違いは犯す ヒトを傷つけたり 騙したり 裏切ったり いろいろ

またまた話は物語に戻りますが
13歳の少年には病に苦しむ母親がいる
母親は気丈に「良くなるから大丈夫」と言って少年を励ます
少年は母親の言葉を信じたいけれど心の奥底ではきっと助からないと知っていた

少年は毎夜同じ悪夢にうなされていた
教会が崩れ落ち深い穴に母親が落ちそうになる
少年は母親の手を握り助けようとする 絶対に離さないから、助けるからと・・・
でも少年は手を離してしまい大好きな母親は奈落の底へ落ちてしまう(そこで目が覚める)

怪物は少年に何故手を離したのかその意味を話せ 真実を話せと迫る
そうしなければ一生その悪夢は付きまとうぞ・・・と

少年はとうとう思いの丈を怪物にぶちまける

そうだよおかあさんを殺したのはボクだよ ボクが殺したんだ

イチイの木は少年に教えたかったんだよね
真実を見つめる心 真実から目を逸らさない強い心 善と悪を容易に分けられない難しさ

少年は「終わらせたかった!」と絶叫する
大好きな母親に助かって欲しいのは真実
でもこの苦しくて悲しい気持ちを終わらせたいのも真実
相反する気持ちなのにどちらも真実だという矛盾

助かって欲しい気持ちと楽になりたいう気持ち

ボクが諦めたから手を離したからおかあさんは死んだ ボクは悪者・ボクが殺した(悪夢)

一度観ただけの映画なので
怪物(イチイの木の化身)の深い言葉を全部は理解できていない私です
・・・が

少年のボクが殺した ボクは悪者・・・と思い込んでしまう彼の気持ちは理解できる

私も何匹殺してきたんだろう 
動物と暮らしていると後悔ばかりが積み重なって
私は殺し屋 私は悪者
助けたい でも もう苦しすぎて楽になりたい
どちらの気持ちもあっていいんだ それがニンゲンなんだと
私も怪物(イチイの木の化身)に慰められたような気がします

天国に逝った友人とは
喧嘩別れで数年以上交流は無かった
亡くなる1ヶ月前に突然電話が掛かってきて 「会いたい」と・・・
今思えば死期を知っての和解であったのかも知れないけれど
その時はそんな事など思いもしなかったから 「イヤです」とw

この友人 
動物嫌いで顔は笑顔で可愛いねぇと言いながら心の中じゃシッシッと怒ってるw
私の愛犬が彼の一帳羅の服に飛びついたら犬の頭を殴った
有名著名知識人政治家に弱くそうしたお付き合いをいつも自慢していた
ご飯をおごったらもう自分の子分だと勘違いするような人だった
外面だけは完璧だけど家族には文句ばかり愚痴ばかり

もちろん上記のような行ないや心のウチはきっと誰も知らない
私だけが知っている 
それだけ私には心を許し甘えてもいたのだと思う(約40年の親交ですから)
誰もが彼を善人という 尊敬に値する人物 面白くて豪快でいつも輪の真ん中にいるような人 

あの時 会っていたらどんな話をしたんだろう
数年間のブランクなんて無かったように
もう♪二人で笑い転げながら話に花を咲かせた事だろう

「えっ 死ぬの? 誰が?」
「ボクだよ もうすぐらしいよ」
「アッハハ そりゃ無理無理 100歳は生きる 悪い人は長生きするんだよ」 
「いやいや 本当なんだって 実は・・・」
「ハイハイ 誰でもいつかは死にますから そんな風に弱い子ぶってもダメダメ」 

今 私はそんな友人に取り憑かれ困っている(それこそ本当なんだって
あれからずーーっとクラシックばかり聴いている(聴かされていると言うかぁ
生前の彼はクラシックが大好きで 音響にうるさく 音のウンチクもうるさかった

ウチのスピーカーは小さいから高音と低音はボリュームを大きくすると音割れするの
それなのに大きくしろと言われてる
今朝もオペラから始まり モーツアルト尽くしです
いつまで続くんでしょうか

あの時「会いたくない」と言った腹癒せでしょうか
だからアナタは根性が悪いと私に言われるんだよ

この世界にいたらいつでも会える
そう単純に思っていた
謝って欲しい事も 謝りたい事も 何もできない事を思い知らされながら
取り憑かれてる私は今日も首を絞められた猫みたいな声(オペラ)を聴いてます




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