五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

想い出の火の国旅情

2013-04-04 04:28:23 | 雑件
今日は4月も6日我が卓球クラブ「木曜会」でちょっと遅くなったが花見をやろうということになった。俺自身は近頃は殆ど飲まないが参加はすることにしておいた。この懇親会の世話をすることもとても大変である。参加する人は勝手に自分のことばかり考える。

会場の料理屋さんはこの世話人と同級生とか、頑張って下さい。カラオケ大会を行いたいという世話人の希望であるので火の国旅情でも披露したいと思い想い出から作ってみた。
火の国旅情の唄はパソコンをめくれば一杯出てくる。現在売れている証拠であろう。以下に俺のも思い出として書いてみることにした。


県民民謡「火の国旅情」の想い出
熊本に「トレド」というちょっとお洒落な名前のスタンドバーがあった。このトレドの名前はママがまだ海外旅行が珍しいころの、外国旅行してきた時スペインの観光地「トレド」にも行ったので、その名前を拝借したと言う事であった。

このバーには俺も大分飲みに行ったが、ここでは歌手葵ひろ子さんと火の国旅情を作曲した作曲家岩城浩一氏の2人がよく遊びに来ているのに出会った。俺たちが居るとどうしたわけか?その度に二人が現れたものであった。
当時はたしか昭和も40年代の終わり頃のことで現在では県民民謡になっている「火の国旅情」が今のように売れてはいない時期であり、岩城浩一氏もまだ若い作曲家のギターを抱えた流しの風情であった。
岩城さんは熊大教育の卒業でたしか俺の大先輩であった。

この時代はまだカラオケが無い時代でこのトレドでは葵ひろ子は岩城さんの伴奏でよく歌っていたが、しかし自分の持ち歌は聞いたことはなかった。月日の経過するのは早くそれから既に半世紀近くに経っている。その後ママさんは何方にか縁あって、お嫁に行ったとか、其の為にこのトレドは閉めてしまった。しかしあまり長くない時期に亡くなったと聞いている。

彼女の名前ははっきり思い出せない最後に出会ったのは確か誰かの結婚式のときであった。その時このママさんもお祝いに参列していた。平成12年には岩城浩一氏もなくなっている。

トレドについてはスペインの首都マドリッドから南へ70キロの位置にありもっともスペインらしさを残した街である。タホ川に三方を囲まれた自然の要所で六世紀ころには西ゴート王国の首都となりトレドはイスラム様式をも残している観光地のようである。俺も今一度の海外旅行ではトレドに行ってみたい気になった。