中村主水年齢変遷

(壱)文化・文政時代（1804～1830年）の主水→1820年で40歳と假定。
(弐)天保時代（1830～1844年）の主水→1840年で40歳と假定。
(参)幕末（1853年～1868年）の主水→1860年で40歳と假定。
【　】は作品の中の中村主水に相当する可能性が高いもの。
江戸時代の日本では数え年を採用していたようなので、1歳の年に誕生したとする。

『必殺忠臣蔵』と『必殺現代版』は除外する。
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天明～寛政～享和

1781年　(壱)誕生
1798年　(壱)18歳　
1800年　(壱)20歳
1801年　(壱)21歳、(弐)誕生

1798年に藤枝梅安と彦次郎が裏稼業。小杉十五郎が松平定信の用心棒に。
Wikipediaによると『助け人』の辻平内は1776年生まれと推定され、文化・文政の主水よりも年上になる。
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文化・文政時代（1804～1830年）

1810年　【(壱)30歳】、(弐)10歳
1819年　【(壱)39歳】、(弐)19歳
1820年　【(壱)40歳】、(弐)20歳
1821年　【(壱)41歳】、(弐)21歳、(参)誕生
1828年　【(壱)48歳】、(弐)28歳、(参)8歳
1829年　【(壱)49歳】、(弐)29歳、(参)9歳

1819年、主水はオランダ人女性（英語がうまく、順之助が通譯）を助け、オランダ商館から表彰された（『旋風編』）。1820年ごろ、『激闘編』のメンバーに秀が合流。組紐屋の竜とはぐれ仕事人・壱が殉職（『裏か表か』）。1820年、主水は書庫番に異動（『仕事人2007』）。1828年に風呂屋で十手を盗まれる。主水は葛飾北斎、瀧澤馬琴、千葉周作とともに高橋景保の天文台に呼ばれた。シーボルト事件で1829年に高橋景保の獄死を見届けた。主水と千葉周作が景保の弟・市兵衛らと組んで景保の敵を討った。
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天保時代（1830～44年）～天保と幕末の間（1845～52年）

1835年　(壱)55歳、【(弐)35歳】、(参)15歳
1840年　(壱)60歳、【(弐)40歳】、(参)20歳
1841年　(壱)61歳、【(弐)41歳】、(参)21歳
1842年　(壱)62歳、【(弐)42歳】、(参)22歳
1844年　(壱)64歳、【(弐)44歳】、(参)24歳
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1849年　(壱)69歳、【(弐)49歳】、(参)29歳

　1835年、主水が『激闘編』のメンバーと組んでいたとき、ハレー彗星接近。ただし、仕置人から仕事人に至る順序で見ると、1835年の主水は文化・文政の主水の延長とも解釋できる。1840年から1842年までアヘン戦争。1841年に鳥居耀蔵が南の奉行になり、主水の上司に。『仕置屋』がこの時代とすると、『仕置屋』は鳥居就任直後に主水が北町奉行所から異動してくる話で、『オール江戸警察』は主水が南町の最古参になっているところに鳥居が就任してくる話。
　1842年のアヘン戦争終結までに主水ら『仕事人IV』のメンバーが香港で仕事。
　1843年から1844年まで、主水は『仕事人V』の竜、政と出会った。
　1844年に主水が鳥居耀蔵を暗殺。幕府はこれを隠蔽し、鳥居辞任という建前にした。
　1849年、葛飾北斎死没直後、主水は家定の妹を發見。主水は敵との抗争で小屋もろとも爆死したらしい。
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幕末（黒船以降）
この時代、(壱)の主水は江戸時代の寿命から生存は難しく、(弐)の主水は『主水死す』の展開から、やはり死んでいた可能性がある。

1853年　(壱)73歳、(弐)53歳、【(参)33歳】
1854年　(壱)74歳、(弐)54歳、【(参)34歳】
1858年　(壱)78歳、(弐)58歳、【(参)38歳】
1860年　(壱)80歳、(弐)60歳、【(参)40歳】
1863年　(壱)83歳、(弐)63歳、【(参)43歳】
1866年　(壱)86歳、(弐)66歳、【(参)46歳】
1868年　(壱)88歳、(弐)68歳、【(参)48歳】

　1853年の第1次黒船来航から翌年の2度目の黒船まで、北町奉行同心の主水は糸井貢、大吉らと仕留人グループを結成。
　その後、主水は南町に移った。
　1858年、主水は日米野球大会の日本代表監督を担当するが、爆發事故で試合中断。
　1860年、主水は桜田門外で井伊直弼を暗殺（『大老殺し』）。
　1863年に主水は清川八郎の浪士隊に参加（『横浜異人屋敷』）。
　1866年に主水は『仕事人V』のメンバーと組んでいた（『ブラウン館』）。
　1868年、主水は鳥羽・伏見の戦いに出陣（『横浜異人屋敷』）。
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　中村主水を「文化・文政の主水」、「天保の主水」、「幕末の主水」に分けた場合、それぞれの中間的な時期をどちらに扱うかが問題になる。
　1835年のハレー彗星接近の時期の主水は天保初期の人物だが、裏稼業を始めたばかりの30代には見えず、闇の会で主水の名前が知れ渡っており、相当のキャリアを積んでいる様子だ。したがって、この主水は「文化・文政の主水」が50代の年齢になっても裏稼業を続けて生き残っていたとも解釋できる。ただし、主水の裏稼業が「30代から40代末まで」と考えれば、1835年の主水は「天保の主水」に含まれる。
　また、1849年の『主水死す』の場合、時代的には嘉永年間であり、幕末に近いとも考えられるが、この主水も裏稼業でベテランに達しており、1853年の黒船来航時に2度目の裏稼業を始めた若き主水とは別人だろう。したがって、『主水死す』の主水は主に天保時代に活動した主水が50歳近い年齢を迎えていたと解釋できる。
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