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今は時代劇のウソが通用しない時代か




時代劇にウソがあったってイイじゃないか 金春堂 分店-ウェブリブログ

このブログ記事で、ブログの主がこう書いている。

だいたい時代劇全てが歴史に忠実に作られちゃったら・・・

水戸黄門は諸国漫遊できないし

暴れん坊将軍は白馬にまたがって砂浜を疾走したりできなくなるし

遠山の金さんはお白州で桜吹雪のイレズミを見せられなくなるし

必殺仕事人にいたっては放映中止・・・

ですよ?!


この記事で取り上げられている『水戸黄門』は2011年の第43部を最後に終了が決定。『暴れん坊将軍』『遠山の金さん』『必殺仕事人』、そして『大岡越前』は21世紀初めになって休止期間を置いて新作が作られながらそれが長続きせず、地上波からは消え去っている。

大野敏明氏は『歴史ドラマの大ウソ』で『龍馬伝』『水戸黄門』『遠山の金さん』『暴れん坊将軍』『必殺仕事人』の「ウソ」を指摘しているが、これらは今ではDVDや衛星放送の再放送で観られるだけである。

徳川光圀や大岡忠相や徳川吉宗や遠山景元は歴史上の権力者(藩主、奉行、将軍)である。

2011年は江戸幕府が倒れて144年(大政奉還から144年、明治改元から143年)である。
江戸時代が終わって明治以降、徳川光圀や大岡忠相や遠山景元などを英雄とする講談をもとにした映画やテレビの娯楽作品が、明治維新から140数年を経過して次々と姿を消していった。

これは一つの「時代の趨勢」であろう。
徳川光圀は全国行脚などしていないし、徳川吉宗は江戸城下を歩き回っていない。大岡忠相は天一坊事件に関与していないし、遠山景元はお裁きで桜の彫り物など見せなかったはず。
こういった実在の権力者の実像をねじ曲げた虚飾の時代劇が21世紀になって終わりを迎えようといしているのだろう。

補足
徳川光圀はNHK大河ドラマにも何度か登場しており、『元禄太平記』では森繁久彌(久弥)が演じたようで、『八代将軍吉宗』では長門裕之が演じ、『葵 徳川三代』では中村梅雀が演じた。民放時代劇ではテレビ東京の『天下の副将軍水戸光圀 徳川御三家の激闘』で市川團十郎(団十郎)が演じている。
いずれもTBSナショナル劇場の『水戸黄門』に観られるような全国行脚はなかっただろう。
また、徳川吉宗は『大岡越前』で山口崇が演じ、やはり江戸市中を歩きまわって忠相を困らせていたが、砂浜を馬で闊歩する場面はなかったと思う。大河『八代将軍吉宗』でも西田敏行が吉宗を演じている。
遠山景元の場合、NHKの時代劇『オトコマエ!』で柴田恭兵が演じている。相変わらず桜の彫り物をしているが、裁きの場で見せることはなかったようだ。

「子供がNHKの大河ドラマなどを観て、その中の演出や筋を歴史的な事実だと思い込んでしまう恐れがある」という懸念を持つ人も多いかも知れないが、するとTBSの『水戸黄門』など40年以上も「徳川光圀の全国行脚」「天下の副将軍」というウソを撒き散らしてきた番組であり、言語道断ということになるだろう。

一方で「『水戸黄門』はウソだらけだから終わって当然」という意見もいくつか見られる。

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参考テーマ:大河ドラマ TBS

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2011年8/11~16 8/16 8/16~21
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