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『水戸黄門』に殺陣(たて)は必要かどうか

『水戸黄門』の場合、提供スポンサーのパナソニックが「愛情サイズ」のように「幼稚園児や小学生がいる子育て中の若い夫婦」などをターゲットにしているのに対し、TBSとC.A.Lが早いうちから年寄り向けに番組を作り続けたのが限界だったのかも。
若者や女性は「ハンチョウ」を観るだろうし、今後は『JIN-仁-』や『るろうに剣心』のような漫画原作で若い層を引きこむ以外にない。

ただTBS『水戸黄門』のHPに寄せられたファンメッセージを観ると、17歳の女の子が東野英治郎時代の再放送と比べて、里見浩太朗が光圀のシリーズの助さん・格さんの殺陣(たて)がなっていないことを指摘するようになっている。ここでこの高校生に殺陣を酷評されたのが、果たして原田龍二&合田雅吏コンビか、東ミキ久&的場浩司か不明だが、原田&合田は2003年から2010年まで7年助&格をつとめたのだから、殺陣を批判されるのは酷であろう。
あるいは水戸老公が里見浩太朗だから、ご隠居自身が立ち回りした方が早いように見えてしまうということもあるか。
Y!Japan 水戸黄門 ファンメッセージ 殺陣

だったら殺陣をやめて、クライマックスで悪人の前に来たときに印籠を出していればいいという結論になる。

個人的には殺陣がうまいかどうかはあまり気にならない。前後のストーリーが重要だからだ。

東幹久と的場浩司は殺陣が苦手ならなぜ選ばれたのか。
スタッフは1980年代末の学園ドラマでも観ていた層を狙ったのか。
そのあたり、スタッフの人選も問題がある。

9月19日放送の第43部第11話「命守った婆さんの知恵(知立)」では殺陣のシーンはほとんどなかった。
助三郎、格之進、弥七、楓が老人たちを姥捨て山の小屋(牢獄)から救出する場面で、少し、戦いのシーンがあったが、以前の『水戸黄門』ではそれがあって、なおかつ、クライマックスでの殺陣があった。
第43部第11話では印籠の前の殺陣はほとんどなかった。助三郎が殿様の攻撃を封じて、殿様の一回殴った程度である。むしろ殴る必然性もあったか疑わしい。

殺陣のシーンより前後の人間ドラマを見せたいという今の『水戸黄門』スタッフの考えが見える。今後、時代劇は合戦や殺陣の少ない作品が主流になり、映画やテレビのスペシャル版で放映されるだろう。
「チャンバラ」が時代劇の代名詞だった時代は遠い過去となった。

Y!Blog>『水戸黄門』第43部第11話「命守った婆さんの知恵(知立)」(9月19日)

T-CupBlog>『水戸黄門』で知立の人が名古屋辯を話していた件について

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2011年9/7~16
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