永楽館行きは晴れのち雨のち出石マジック♪

今日の出石は雨のせいか涼しかった～。（去年とは段違い。）
永楽館・・・ひゃあ、歌舞伎ってかっこいい！ってあらためて思った。
「菅原伝授手習鑑」の車引、藤娘、弁天娘女男白浪という、より芝居っ
ぽさを打ち出した今年の永楽館大歌舞伎。パワーと若さにあふれる刺激
的な公演になっている。
特に弁天娘～はふだんはゼッタイに見られない配役で、ものすごく新鮮。
愛之助さんが煙管をコンコンと叩き、あの名台詞を言う時には、
待ってました！のお声もかかり、まさに私たちの「見たい」ものが目の
前で起きようとしているんだと思うとドキドキした。
今日はお芝居を見ながら客席からもどんどん笑いが起き、芝居小屋らし
さもいっしょに味わえる舞台だった。
（今回の感想はぐっとコンパクトにしてみました。）

ということで、以下は観劇周辺のお話。



出石行きは私にとって鬼門になりつつある。
2年連続でトラブル発生、トホホでごさる。
去年のレポには一語も触れてないけど、実は公演チケットを自宅に取り
に帰り、JR特急に乗り遅れ、最寄駅からタクシーで駈け付けたが間に合
わなかったという前歴が。
でも全演目が見られた。これを出石マジックと勝手に命名。

で、今年。チケットを指差し確認後、無事JR在来線に乗車。
が、車内アナウンスがっ。
「JR宝塚線、ただいま人身事故により遅れて運行・・・」

びえーーーっ！
ヨレヨレの頭をフル稼働させてどうするべきか考えたが皆目わからず。
無駄な努力を経て、けっきょく定時出発の特急に乗車、ひと安心。
＜晴れ＞

が、八鹿に向かう特急でまたしても車内アナウンスが！
「人身事故の影響で単線区間をただいま20分遅れで・・・」

びえーーーっ！
すぐにデッキからバスの営業所に電話。
「出石への連絡バスは待ってくれたりしますか？」
「しないです」即答！
「次のバスの時刻は？」
「12:50」即答！（11:30開演）。
万事休す。今年も八鹿からタクシー代4000円か～。
せめて誰かとワリカンにしたいぞ。
＜雨＞

またまた車内アナウンス。
「永楽館に行かれる方は八鹿から連絡バスは2時間に1本しかあり
ません。豊岡からはバスが半時間に1本出ています」

八鹿からタクシーか？　豊岡からバスか？ 悩みに悩む。
思考停止のまま車内をウロウロ。
すると永楽館に臨時バスの運行をお願いした、と同行の方に話してお
られる人に遭遇。見知らぬ人なのに思わず礼を言ってしまう私。
（電話すべきはバス会社ではなく、興行主催者のほうだったんだ～。）

そこへちょうど車内アナウンスが。
「永楽館に向かう人は臨時バスが出ます。八鹿駅で待機してください」

その瞬間、車内で歓声やら反応が！
あ、同志がこんなにいたんや～。
駅に着いて、永楽館と書かれたTシャツ姿の市役所の人を見てウルウル。
そのうえ開演時間も遅らせてくださるとのこと。着いたらすぐに入場
できるようにバス代も走行中に回収。
そのテキパキ丁寧な対応に、下車する時に「ありがとうございました」
と言ってしまった私はおめでたい人間？（笑）

一時は観念したのに、けっきょく全演目を頭から見ることができ感謝。
終演後に拍手が手拍子に変わり、再び幕が開く。
全員で三方礼する光景がいっそう胸にしみた。
両手を振る弁天小僧の愛之助さんを見て、あったかい気持ちになった。

見たいと強く願えば、きっとなんとかなる。前科者の私には、またまた
今年も出石マジックを見たような気がするんだけど。
（以上。帰りの特急車中にて。）


永楽館大歌舞伎（１）「弁天娘女男白浪」　観劇メモ（このブログ内の関連記事）
永楽館大歌舞伎（２）「菅原伝授手習鑑」「藤娘」　観劇メモ（このブログ内の関連記事）