岡山県議会議員 森脇ひさき

2023年の岡山県議選で5期目当選させていただきました。
「命と暮らし、環境が最優先」の県政へがんばります。

障害者就労事業所220人解雇  その教訓(4)

2017-07-26 | 福祉・医療充実のとりくみ
 就労支援事業の経営法人の在り方、仕事の質の向上など、いくつか投稿しましたが、やはり何よりも人間が大切にされる社会こそ必要です。

 競争をあおり人を蹴落としてでものし上がることが求められる社会、儲けのためならなりふりかまわず突き進む社会・・・今の社会は、国民を守るまともなルールが無さすぎると言わなければなりません。
 長時間労働、超過密労働、残業代ゼロ、過労死、派遣切り、ワーキングプア、生活できない年金、保険あって介護なしの老後、老々介護、介護を苦にした心中、介護離職、高すぎる国保料、子どもの貧困、保育園落ちた、生活保護の水際作戦、障害者福祉の有料化、障害者にも「自助・自立」・・・日本国憲法には生存権保障、人権保障がうたわれているのに、日本の経済力を国民のために生かせばたちまちに解決できるのに、長年放置されてきました。放置するだけでなく、自助・自立、相互扶助(共助)をあおり、事態をいっそうひどいものにしてきました。

 力のあるものが勝つことを「正当」化する社会というのは、弱いもの、役に立たないものは必要ないという考えに結び付くと思います。昨年の相模原市の事件の1つの背景もそういう点にあるのではないでしょうか。
 また、勝者(強いもの・できるもの)は、敗者(弱いもの・できないもの)をうまく利用することを「正当」化する、といった考えにもつながってしまうと思います。今日のひどい雇用主と労働者の関係にはそういう側面もあらわれています。障害者を食い物にするような発想や、必要なくなれば平気で労働者を解雇することも、そういうなかから出てくると思います。

 さて、障害者の「全面参加と平等」をうたった国際障害者年(1981年)の「長期計画」には、「ある社会がその構成員の一部を閉め出すような場合、それは弱くてもろい社会である」という一文があります。私が学生時代、障害者の権利を守る運動を通じてこの文章に接し、たいへん感動し、今も大切にしている考えのひとつです。障害のある人も、ない人も、高齢の人も、子育て中の人も、子どもたちも、若い人も、働く人がどんな立場で、どのような仕事をしていても、人間としての尊厳がきちんと守られる社会、そのためのきちんとしたルールづくりが必要ではないでしょうか。
 
 この精神にたって、平和のもとで、すべての国民の基本的人権、生命と尊厳が大切にされる社会(政治)にすることが、最初に列記した様々な問題を解決する土台になると思います。そのため、具体的には、税金の集め方、使い方を国民本位にあらため、国民の生命と暮らしを守るルールをつくる――この仕事は、日本共産党の「綱領」や「日本改革の提案」にも示されています。これは(社会主義にならなくても)今の社会体制のもとでもできることです。そのために、力を合わせて政治を変えましょう。
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