特定非営利活動法人精神医療サポートセンター

発達障害、統合失調症、アルコール依存症、ベンゾジアゼピン系薬剤の依存等々、精神科医療についての困りごとに対応いたします。

政治に疎い看護師

2006年10月10日 | 看護論的経営論
 もう、昨日になるだろうか。北朝鮮が核実験に踏み切った。そのニュースを受けて、私は、ますます北朝鮮の国家情勢は厳しくなるだろうと予測すると同時に、その国の国民達が更に飢えに苦しみ、十分な栄養や医療も受けられないことに拍車がかかるだろうと、何ともいえない複雑な気持ちになった。


私がいつも言っているように、看護は目先の患者を看るだけではない。

※同じチーム間であったり、ある空間を共有する人間であったり、更には、海を隔てて、見たことも無い、見ず知らずの人間に対してもその意識を持っておく必要があると私は考えている。

 今回の北朝鮮の問題にしてもそうである。TV番組では、専門家達が最後の外交カードを切ったなどと、追い詰められた北朝鮮を論評しているが、現実では、一人また一人と人が死に、看護という看護もされず、助かるはずの命が次々と失われているはずなのである。
 そういう環境の中にも、必ず職業看護師としての使命をもって、必至に看護している看護師もいるはずであり、そういう環境で闘っている看護師と連絡すら取れない私自身、とても歯がゆく感じてしまう。私が自分以外の看護師をどうにかできるのかという幻想を持つべきかどうかという議論もあるかもしれないが、少なくとも看護師をしている間は、そのような意識は持っていたい。

近々、北朝鮮に対して日本は何らかの制裁を、アメリカは空爆を含めどのようなオプションかを使ってくるはずである。
私のブログでは、政治色に染めたくないので、突っ込んだコメントは避けるが、世間の看護師には、病棟で苛立ちを顕著に見せた日常を送るのではなく、政治問題にも眼をむけ、そこには、一人の人間や私達と同じ医療者も存在しているということを改めて意識をし、その必要性から、政治問題に興味を持つようにしてほしいものである。

こう言っても、尚興味を持つことが無い看護師には、どのようにすればよいのか四苦八苦するところであるが、



※看護を柔軟的に捉えるには、政治問題にも眼を向けよ


とでもいっておこうか、 

看護の柔軟性を得るには、政治問題に限らず、経済に関しても同じことが言える。そこで、手っ取り早いのが新聞だ。新聞は時々でも良いので色々と眼を通してほしい。内容は、医療関係にとどまらず見ること。医療関係者であるから、その部分しか見ないというのだけはやめてほしい。それは、医療という枠組みを勘違いしている証拠だ。








最近ますます面白くない記事になってきて重症ですが、一つずつクリック願いま~す。面倒くさいのはわかってます!!でもお願いします!!!

最後までご閲覧いただきありがとうございます。拙著本「精神科看護師、謀反」も看護の参考にしていただければ幸いです。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ナースマン)
2006-10-10 11:14:01
こういう問題のなかで、医療はどうなっているのか…。そういった発想はなかったですねぇ。



ただ、看護師って専門に特化してる分政治に疎いのは確かな気がします。

医療だけでなく世の中を見つめる目と、見ていこうとする気持ちは必要ですよね。
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Unknown (もっさん)
2006-10-10 12:54:46
こんにちは。元気ですか?



看護というものは、専門に特化しているからこそ、政治や経済など多岐にわかって知っておく事が必要なんです。



そういう意味では、医療を見つめるという言葉の、“医療”とは、私の中では果てしなく広い概念です。
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Unknown (なんちゃって新人)
2006-10-10 19:36:51
今晩は~もっさん!



北朝鮮の出来事は、ついにやっちゃったか・・・が正直な所です。

うちの患者さんも、「なんで、昔の日本と同じことしてんのかしらねぇ~」と、新聞を読みながらつぶやいていました。



確かに、犠牲になるのは弱者です。

行った事がないので、北朝鮮の医療状態は判りませんが、TVのニュースをみても、特定の人だけが最先端の恩恵に預かり、そうじゃない人は・・・まさしく「昔の日本と同じ」じゃないでしょうか???



どうする事も出来ない私にとっては、悲惨な解決方法だけは取らないで欲しいって願うだけです。
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Unknown (もっさん)
2006-10-10 23:55:31
>なんちゃって新人さん



お久しぶりです。勢いがありますね^^

歴史の話をいいますと、昔の日本とは状況がまったく違うのですが、その患者さんに歴史観を押し付けても仕方ありませんしね(苦笑)



さて、北朝鮮は2回目の核実験を実施しようとしています。中国も敵に回してしまったのかもしれません。ある人の話によると、北朝鮮は、核実験を強行した時点で“勝ち”であると宣言する人もいました。どうなるかは神のみぞ知るのかもしれません。



そこには、何の罪も無い人たちがいることを忘れたくはありません。どのようにしてか、助けの手を伸べられないものか。私達は、こうして悩むだけが限界なのでしょうか。
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