特定非営利活動法人精神医療サポートセンター

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パキシルの離脱症状と副作用

2008年03月24日 | 看護論的経営論


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パキシル

その作用からSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)といわれる。

適応は、うつ病とパニック障害


3環系や4環系の抗うつ剤とちがい副作用が格段に少なく、うつ病やパニック障害の第一選択とされている。


アメリカではハッピードラッグなどとも言われたそうだが、問題はいろいろ。
いや、しかし、それで救われた人もたくさんいるはずだ。
なるほど、パキシルは導入においては比較的抵抗がない。精神科医やそれ以外でも比較的その傾向が強い。

パキシルを嫌がる医師もいるが、それは薬剤の問題を知ってのものではなく、ただ個人的に“嫌”なだけだという面白い傾向も時々見られる。

パキシルは、問題さえ理解していれば非常に良い薬である。

問題は、3点ほど


1、人と程度にもよるが、内服開始から数日は吐き気を催す

2、内服により自殺を誘発するという報告がある

3、断薬の際、耐えがたい離脱症状がある



まず1から
内服開始から数日は、吐き気を催すことがある。これは、与薬する患者に十分説明しておかなければ、いつまでも続くものだと思い内服どころか受診すらしなくなることがあるので要注意である。パキシルが合わない場合は、SNRI(トレドミン)にスイッチするなど方法はあるので、不安にならないよう十分説明しなければならない。

2について
一時期マスコミが挙って取り上げていたが、これは副作用として自殺願望がわくのではなく、自殺する余裕もないほどうつ状態だった患者が、回復期になり自殺するほど動けるようになるためであるとの見解が一般的であろう。
うつの人に聞けば、「死ぬ気力すらない」。こうも表現する人がいることから考えればわかる。

3、これが一番のネックである。
パキシルの導入はスムーズで、服用量を減らそうとしたら調子が悪くなる。これは、パニック障害やうつが警戒していないというよりも、パキシルの離脱症状だと考えるほうが自然である。
断薬による離脱症状は、個人差があるが眩暈(めまい)・吐き気・頭痛・体のピリピリ感・特異な頭痛などさまざまであるが、症状の出現は減薬時でも起こりうる。

パキシルは通常10mgから処方され、1W及び症状により週単位で増量、減量を試みる。
特に問題なのは、10mgから断薬へ向けての時。人によっては、5mgさらには2.5mg単位で減量していかなければならないことも。
ところが、発売されている大きさは1錠10mgのものが最小。断薬には人によっては、さらに細かく分割して処方できるようにすることも考慮しなければならないことなども


※医師は熟知しなければならない


精神科医は、精神科に熟知しているという神話は幻想であるという話は、以前の記事でも述べた。

私のリンクにある笠陽一先生は薬の特徴を熟知している数少ない精神科医ではないだろうか。


抗精神病薬や抗うつ薬・抗不安薬など向精神薬と位置づけられるものは、それぞれの特徴を理解していても一様にはいかないのが現実。しかし、最低限知るべき特徴をもしらない精神科医が多い現状をどのようにかしなければ、患者が間違った利益主義に埋もれてしまう。

私の今回の記事は、学ぶ気のない精神科医と精神科医療の荒廃に対しての警鐘としたい。







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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (村祐)
2008-03-24 02:24:19
パキシルと自殺については、特記として
未成年への投薬っていう内容があったように思います。記憶が確かではないので、コメントしようか迷いましたが、その理由も把握していませんので、何かお分かりであれば、ご教授願います。
何か中途半端なコメントですみません。
返信する
Unknown (もっさん)
2008-03-24 07:57:23
>村祐さん
ご無沙汰してます。

そうなんですよ。確か、添付書類にもあったっともいますが、年齢幅を広めるという意見もあったりで結局あてにならいんです。

これは、桁違いの当初実績に対して二桁の報告例。

タミフルに関しても同様で、当初から胡散臭いと思っていたのですが、タミフルの場合も、結局異常行動や自殺の確率はインフルエンザ時のタミフルを服用していないほうが高かったという報告もあります。

ですから、私はパキシルの年齢指定に関しては相当懐疑的ですね。

ご指摘ありがとうございます^^
返信する
パキシルと自殺 (コリン)
2008-03-24 13:18:29
自分もパニック、うつ状態などの症状が以前からありました。

でもパキシルはまだ使用したことがないんですが、患者さん同士の話しからその副作用の内容を良く聞きました。

抗うつ剤の投与により、18歳未満の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、抗うつ剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること・・・といった内容です。

パキシルの服用には慎重にとの注意書きがあるそうです。


越智さん明日、行ってきます!!
入院前のぽち!完了させていきますね^^v
返信する
Unknown (もっさん)
2008-03-24 13:31:30
>コリンさん

添付書類にかかれている注意事項は、薬剤会社の防衛のためでもありますしね。

その確証がなくともいくらかの報告があれば添付しておかなければそれが明確になったときの訴訟問題で痛手を食らうことますよね。

ですが、結局この未成年の自殺のリスクというのも慎重投与は必要ありますが、パキシルによって自殺を誘発されるとは、その割合から考えてもやや材料不足。私はそう考えますねぇ。


あした、ついに入院ですか!
あまり不安にならずに、ぼちぼちって下さいね。
退院待ってます。そして、5月ですね!楽しみです。
返信する
パキシル (さとまめ)
2008-03-24 22:44:10
私の身内がお世話になった薬です。

mg数は大した量でなかったのですが、やはり
症状悪化の時は増量しました。
身内が使用していたときは消化器症状出現を
みていたのですが、うつからくる食欲不振なのか
薬からくるものなのか疑問でした。。。

症状が改善して減量していったときも離脱症状は
でませんでした。

まぁうつ病の原因だった職場環境を変えたことで
改善したので、内服していたからというものではなかったみたいです。。。<改善していったのも
返信する
服用経験者 (じゃがいも)
2008-03-26 11:29:24
服用していた時期がありましたが、減量した時に離脱症状は現れませんでした。
 もちろん、今は服用していませんが・・・・
返信する
Unknown (もっさん)
2008-03-26 11:54:57
>さとまめさん
離脱症状がどの事例にも出るのであればこれほど処方が一般化されることはなく、むしろ淘汰されていった薬剤だったのではないでしょうかね。

問題は、ときおりみられるその事例から、離脱症状とはかいしゃくされず神経症状や精神症状の悪化ととられ、処方量が増すこと(他のメジャートランキライザーやマイナーもふくめ)ですね。

副作用は出ないに越したことはありませんが、離脱症状が出る事例の場合は、かなり慎重に減量していく必要がありますね。

ま、離脱はでないにこしたことはありません^^


返信する
Unknown (もっさん)
2008-03-26 11:55:35
>じゃがいも

うむ。前述したとおりですわ。
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