人間賛歌・もっちゃん4649

珠玉の出会い

9月の中旬に友達登録をしている方の日記で大野勝彦美術館の存在を初めて聞かされました。

興味のある方は参考にどうぞと簡単なHPの紹介を教えてくださいました。

http://www2.infobears.ne.jp/oonokatuhiko/profile/profile.html
http://www2.infobears.ne.jp/oonokatuhiko/koenkai/koenkai.html

私は小学校の秋の遠足で阿蘇登山をした思い出が高学年で3回くらいあり、今また母の介護に帰っているので阿蘇の自然の中を歩き回り野草の追っかけをして楽しんでいるのです

大野美術館の道案内を何回も見ていたのに、こんな山の中の美術館ってかび臭い訪問者も少なく暗いイメージに違いないと全く歯牙にもかけていませんでした。

自然を満喫している方が何倍か楽しく上でしたから~

メルトモさんのおかげで今度阿蘇に行ったら、米塚の方に下り赤水を目指せば行けるなあと一度訪ねて見ようと強く思うようになったのでした。

その実現が17日だったのです。

広い駐車場に大型バスが4台ほど止まり、車の数も30台くらいありました。
コスモスが丘一面に盛りで、緩やかな上り坂の両脇には手入れの行き届いた花々がきれいに配置されています。

遠く長崎の普賢岳が望める庭でした。

風の丘・阿蘇大野勝彦美術館と言う名称です。
星野富弘さんとのご縁で「風の旅」の一字をいただいた10年前の美術館でした。

大野さんは高卒後、農業後継者としてハウス栽培を手広くなさり働き盛りの45歳の時に肥料散布用のトラクターを片付ける洗浄中に、小さなゴミを見つけ摘まもうと右手を伸ばした時に、あろうことかゆっくり回転していたプロペラに巻き込まれ、右手を助けようとした左手までも巻き込まれ始めたのでした。
大声で助けを呼んだそうです。

母親が異常な声に驚き家の中から出て来ましたが、エンジンの止め方が分からず息子が巻き込まれていくのをただ見つめることしかできなかったのでした。

このままだと全身巻き込まれて死ぬしかない!と意を決して肘の上まで巻き込まれていた両手を体を後ろに反らせて重みで引きちぎり、命拾いをしたのでした。

あの時私が止め方を知っていれば、息子の両腕はなくならなかったのに~と母はその後悔やんで泣き明かし自分を責め続けていました。

母がエンジンを止めてくれなくって良かったと今では思えるそうです。
そのままの状態で助けを待つうちに失血多量で命はなかったに違いないと~

両腕を指の先から肩の下までバリバリとゆっくり失う痛みは大変なものだったが、私の後ろで見ていた母が一番痛かったのではないかと気付いたそうです

何とか生き抜く力を備え母に喜んでもらうために両親を喜ばすために美術館を建てようと強く願ったといいます。

それまでは俺は泣かん!と19年間頑張ってきましたとミニ講演を聞かせてもらいました。
母は現在86歳で輝く命をいただいて活躍している私を見て安心してくれていると話して下さいました。

阿蘇と飯田高原と北海道に美術館があるそうです。

肩の下10センチほど両腕が残っているので義手をはめて詩人画家としての活躍で全国の人との出会いを楽しみに「ありがとう人生」を歩んでおられます。

いつかこの体もお返しする時が来る。
限りある命を人に喜んでもらうために精一杯やらせていただくのだと素敵な笑顔で語ってくださいました。

館内には19年間書き溜めた詩が所狭しと展示されていました~
入り口に程近い3番目の額の前で、私は釘付けになりました。

感動で涙があふれ、何回もその前に立ち戻って鑑賞させていただいたのです

「プレゼント」という題名の詩でした。

神さま
誕生日のプレゼントに
一日だけ
両手を返してくれませんか
この事故で心配かけた人
辛い思いをかけた人の手を
心をこめて握りたいのです
そのぬくもりを
大切に
心の中に
したいのです

子供達の手を
いつ握ったろうか
思い出せない

一日だけつけてもらったら
しっかりにぎりしめ
父親の手のぬくもりを
教えたい
そして子供達の手の感触を
もう一度だけ
覚えさせて下さい

先祖の仏壇に
心の中だけではなくて
生きていますと
手を合わせたいのです

大野さんの心の叫びをゆっくりと心に収めたいと願い、2階に行くと詩画集の書籍売り場がありました。
観光客でごった返していました。
一日に平日でも六百人平均の来訪者だと言う話でした。

東奔西走の講演のため旅先にいる日常ですが幸いにも今日はサインもしてもらえるということで、そこも長蛇。

まずプレゼントの詩の収まっている著書を探して購入しなければと、レジにいくと、「お支払いは後でよいので、今サインを先にご希望ならどうぞ~」と声をかけていただきました。

見ると大野さんは素敵な笑みを浮かべて私を見てくださっているのです。
さっきのあの長蛇はどこへ~?

ヤッター!
チャンスとばかりに満面に笑みをたたえて、大野さんの前の椅子に掛けました。

「今日は素晴しい出会いをいただき感謝申し上げます~」とお礼を述べると早速本の背表紙を開き、似顔絵付きのサインを義手でスッ、スッと書き上げてくださったのです。

顔を何度も見つめられながら、照れながら満足の笑顔の私でした~

紘子さん
みんなあなたの
笑顔
待っているよ

     勝彦    19,10,17

ね、素晴しい珠玉の出会いだったでしょ~

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