私は卒業を前に奈良県と大分県の教職を受けていました。
彼に必要な人間と言われ、一万人の中で一人助かればよいとされていた中の一人になるのは奇跡に違いないし、傍に私がいることで生きる希望になると言ってくださるのなら、たとえ結婚生活が3日で終わろうとも悔いは無いと母と真夜中に話し合い、父親にも許してもらいました。
3人の親孝行の息子に恵まれそれぞれ独立し、彼は65歳で二つの会社の采配を振って活き活きと活躍しています。
愛することは生きること~を具現化している一人です。
88歳から介護に専念できるようになり、3年が過ぎました。
詩吟を公民館活動で指導したり、奈良に来た時は息子を相手に詩吟を吟じあったり、歌うことが大好きな母でしたが、認知症のせいで歌うことを忘れていたのでした。
奈良の家で詩吟の練習を毎週土曜の夜に先生を招き、家族や近所の人が集まり同好会を楽しんでいましたから、漢詩が好きな私も多少は母の相手ができると思っていました。
でも、母は「もう卒業しました(*^_^*)」と一節も口に出来ないのでした。
85年間勤しんできた手芸や書道や詩吟には見向きもできなくなっていました。
虚しさだけを母の姿に感じていたのです。
すべてを神様にお返しして人間は旅立っていくのだなあと・・・
埋れ火のように消えてしまったように表面に灰がうず高く積もっていても、奥のほうを掘り返してみると真っ赤な火種は消えずに在ったのだと、そんな感じを母の毎日から受けているのです。
歌うことは生きること~(*^^)v
露営の歌の一節を夜中のトイレで質問したことから、活き活きした能動的な母が出現してきました。
「死んでこいと励まされ~」~?
おかしな言葉だなあ~と引っかかっていたのでしょうねえ(^^)
今は歌詞カードを眺めながら、読解している段階のようです。
感想を口にしています~(*^_^*)
「ほんとうやわねえ~
いろいろご苦労があったわねえ~
ごくろう ご苦労 ごくろうさんでした~」
「まあ、いろいろごくろうかけました~
ありがとう ありがとう!なあ・・・」
「みなさん、ごくろうかけましたなあ~
ほんとに・・・」
「なあ~、いろいろごくろうかけて・・・
こんにちがあるんですねえ~、ほんと・・・」
一番を歌い終わるとしばし黙して、感想を口にします。
心の中を独り言のように言葉にするのを初めて昨日発見しました。
一方的に私が語りかけ、聞こえていないようならもっと大声で言い直し、母はうなづいたり、短い言葉で返事をしたりそんな日々でしたからね~
昨日は、無口な母の心の動きを知ることが出来て、思わずメモしておいたのです(*^_^*)
明日の命を誰か知る~♪
(だれも知らないことでしょう)
静かに黙って一日を過ごし、テレビを見ているけれど、最大の音量にしても聞き取れなくなった母の楽しみは~?
生きる屍ではあまりにもいたわしい・・・
そう感じ始めていた時でしたので、母が活き活きと言葉を使い気持ちを表わし始めたことがうれしくって\(~o~)/
月の砂漠もどこに二人は行くのかしら~?
二人で行くのなら寂しくないわね・・・
満月の夜の名残が母の思いの中にありました。
夢のある母に理解できる優しい歌を探してあげたいなあと思っているのです。
母をテーマにした童謡を探してみましょうねえ(*^_^*)
優しい暖かな心になってもらいましょう♪
いつも覗いてくださって、ありがとう(*^^)v
また明日ね~(^.^)/~~~
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