2024年のスリラー映画、駄目なとこはあるが全体で見ると酷くはない。
ピエロメイクのアーサーが、テレビ番組の司会者を殺害する事件が起きた(前作)。
彼は刑務所に収監され「個人」「2重人格」どちらの犯行によるか裁判が行われる。
ジョーカの続編が告知され、ミュージカルになるだろうと報道されていた。
その時に前作を観た人は「ミュージカル?」「大丈夫か?」という反応になったと思う。
で、観たんだけど、観たのは2週間前なので記憶はちょい不安定です。
俺としては、ミュージカルシーンを入れることは問題はない。
ミュージカルシーンの出来が著しく悪いのが問題だということ。
ともかくミュージカルシーンが酷い。
ミュージカルとして「魅力的に描くための演出にこだわり作る」のではなく、ただ普通に撮影して歌わせてるような感じ。ともかく雑という印象。
歌自体にも「魅力がないの」で、観ていて「ただの罰ゲーム」
ただ、ミュージカル以外の物語に関しては、そこまで悪いわけではない。
アーサーを演じる「ホアキンフェニックス」は、本当に凄くて、前作と同じキャラクターを演じようと素晴らしく尽力していたと思う。
冒頭の刑務所の彼の後ろ姿「肩の肉付き」には恐怖を感じた。
ホワキンフェニックスの演技を楽しむだけの映画、レディーガガ?うーん。
駄目なとこはあるが、全体で見ると酷くはない映画だった。
以下箇条書きメモ。
気になったのは、「事実の妄想(嘘)」のラインが奇妙な点。
・1作目は事実と妄想(嘘)を混ぜ観客に分かりづらくさせた(ジョークer)。
・1作目の最後で全部嘘だったと思わせるようなズルい作品。
・2作目は1作目で起きたことを事実として捉えて作られてる裁判劇。
・1作目で違和感が少ない作りが、2作目では違和感がある作りになってる。
・妄想として分かりやすいミュージカルシーン、けど事実であろう物語パートも奇妙。
・1作目のアーサーの妄想とは違う「別人の妄想」を見せられてる感じ。
・人間は「簡単に変わらない」明らかに違う場合は「別人に・が」成りすましてる可能性。
映画を観てる時に終始感じて、見終えた後の違和感の正体。
・刑務所で出会った男アーサー(ホアキン)と女性リー(ガガ)、アーサーに対して、リーは手と指を使い銃の形を作り、自分の頭に向けて撃つシーン。あれが違和感の始まりで、1作目で観たあのシーンと同じ。
・2作目も(ジョークer)、けどアーサーの妄想では無くて女性「リー」が妄想した
物語という印象。
・もしくは、「アーサーの経験する事実」と「リーの妄想した世界」をリンクさせた世界を見てるような、映画の架空世界の中で存在する「リアリティの欠落」
・女性リーが、アーサー(ジョーカー)に対して妄想した「乙女のポエム(ミュージカル・物語)」「リーのジョーカーer)みたいな感じ。
・終盤の階段を上がるアーサー、階段の上にいるリー、そして以降の展開。
それは「全てを知る者、神としての視点」での語り手として、リーが見えた。