今、「東京暗渠(あんきょ)探検」
(洋泉社 1,200円)という本を
読んでいます。

東京の街歩きについて、なかなか、
深く掘り下げて書かれた本で、非常に
面白い本です。

本のカバーには、”暗渠”は、時空を
超えて東京へとつながるタイムトンネル!
とあります。

暗渠(あんきょ)とは、現在では、
緑道や、遊歩道、小さな公園に
なっているケースが多いのですが、
もともとは、蓋(ふた)をされたり、
地下に埋没されたりした河川や
水路のことです。

東京は、江戸時代には、灌漑用水や
水運路などが、無数に網の目の様に
川が流れていた「水の都市」でした。

しかし、残念ながら、昭和30年代の
高度成長に入ると、東京から川が
次々と消えていきました。

でも、暗渠の周辺には未だ「昭和」を
感じさせる雰囲気が残っています。
従って、川跡を歩けば、江戸の面影を、
そして、昭和30年代の雰囲気を探る
タイムトンネルになるというのが、
この本のテーマです。

なるほど、それで、渋谷東急の下の
暗渠から、いきなり”春の小川”が
流れ出したりする訳ですよね!
(2007.6.8の「渋谷川に沿って」を見てね。)
それから、先月のブログの玉川上水も、
急に、高井戸で暗渠の中に消えましたしね!

この本を片手に、東京の街を散歩すれば、
この大東京は、意外なまでに、
歴史が堆積されていることが発見できて、
散歩が一層楽しくなること、
請け合いですよ。
