富田林を豊かにする会 代表 武藤宏 ~我が街、豊かに 

地方の繁栄、豊かさの実感
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公共施設管理の実態

2018-04-22 00:19:38 | 日記
日本の公共施設は全般的に費用面は公表されていますが、それに見合う収入はあまり明らかにされていません。
経済成長が続き、右肩上がりの時代ならまだしも、財政がひっ迫しているなら、収支を明らかにする必要があります。
感覚的に多くの市民に利用されているから、多くの税金を投入して良いとは言えないのが現状です。
無料だから安いから利用する市民を集めても、結果的に赤字を出していれば少数のために多くの市民に過度の負担を強いることになります。
市財政が破綻すれば利用されていた施設もすべて閉館を余儀なくされます。
公共施設、民間施設を問わず、赤字経営は淘汰の対象になることは必至と言わざるを得ません。

高度成長時代に建設された多くの施設は、すでに半世紀経ち老朽化し、大規模修理や修繕または立て直しが待ったなしになりました。
にもかかわらず、無駄を排除しどこに資金を投入するかを判断する施設管理(ファシリティーマネジメント)情報に欠け、「必要な費用はやむを得ない」的な発想から脱却することができていないようです。



上のグラフをご覧ください。
富田林市の公共施設の年間総費用を施設ごとに比較したものです。
利用形態が違うので単純な比較検討は行えないものの、短期的にも長期的にも費用の過少過多を評価することは不可能です。

例えば、
「すばるホール」や「ケアパル」の費用が他と比較してかなり多いのは相当な収益で市財政に貢献しているからなのか?
この費用を減らして小中学校の施設や設備改善の費用に充てることはできないのか?
考えてみてください。

収支が分からなければ、検討は難しいと思いませんか?

参考記事------------------------------------------------------------------------
★ 町立体育館の廃止と新たな利用方法の決定について( http://goo.gl/lKBIp )
埼玉県宮代町がこの1月25日に発表したリリースによりますと、町立体育館を、年額12万円で、近所の
学校法人に貸し出すとのこと。このことにより、これまで町負担であった維持管理費 年額900万円が、
学校法人負担となります。また、学校利用の空き時間は、一般住民にも貸し出されるとのことです。
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ちなみに、この決断をした埼玉県宮代町ですが、ある日突然、この決断に至ったわけではないようです。
2010年に東洋大学PPP研究センター 宮代調査チームが『埼玉県宮代町公共施設・インフラの更新の
あり方の研究報告書』( http://goo.gl/dIZ8o )を公開しており、その後、2011年には、宮代町公共施設
マネージメント計画と公共施設再編第1期計画を策定して、その流れの中で、今回の決定と相成った模様で
す。この計画では、年間7,000万円の施設維持管理経費の削減を5年間の目標としています。(宮代町 
公共施設再編第1期計画 http://goo.gl/xI35T )
この東洋大学PPP研究センターの研究報告書によりますと、宮代町の人口は、2010年に33,440
人で、25年後の2035年には、22%減の26,506人になると予測されてるそうです。もちろん、
高齢化の進行もより深刻化する見込みでしょう。人口規模や人口構成はもちろん、時代の移り変わりで、必
要な施設の規模や種類、使い方まで変わっていくのは当然であり、それにあわせて、公共施設のあり方を見
直す、至極、真っ当な決断でしょう。また、人口が減ることで、税収の減少も予測され、より効率的な施設
運営が求められる時代となったとも言えます。

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