自分自身にASDの傾向があると知り、いろいろな書籍を手にしてきた。
知識を得るに従い、「あの人もそういう特性を持っているのではないか」とか、遺伝するなら母親がそうなんではないかと疑問を抱くようになり、ひとつの確認の意味で本書を手にしてみた。
男性とは、やや特性の現れ方が異なるため、勉強になった。また“スペクトラム”というだけあって、ASD、ADHD、LDという3種の症例も、重複したりしてはっきり区分できなさそうだということもわかった。
周囲にいる特性の持ち主(私がそうではないかと思っている人を含め)に照らし合わせて、これは多元的に捉え、柔軟に見なければならないと理解した。
と、参考になる読書ではあったが、監修の宮尾氏の文章は、目を疑うくらい助詞が不整備で、内容まで疑ってしまうほどだった。一例を挙げる。
支援の基本は、自分と違う考えの人なんだと言うように考えて、今までの考え方を変えることからはじめましょう。
注意することは「理解してもらえない」「思ったようにできない」と思ったときには、教え方、説明の仕方、時間のかけ方がその人に合っていないのかもしれません。
中学生の男の子のADHDで受診してきた母親、42歳でした。子どもに対しては、やさしくできないこともきつく怒ることもあまりありませんでした。本人は、治療後には、学校での成績はある程度よくなりましたし、忘れ物も減りました。母親の男の子に対する強い拒否感がなく、やさしい気持で接している様子は、女の子の母親の攻撃的な対応とは明らかに違います。自分と違っていると思うのか、自分が大変なのかは分かりません。
宮尾先生、私はあなたの文章がわかりません。
これを指摘し修正もさせず、そのまま載せる出版社サイドにも驚かされる。医師が書くことに注文はつけられないだろうと、ろくにチェックもしなかったのか。河出書房新社ともあろうものが。
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