見出し画像

よい子の読書感想文 

読書感想文843

『進化した猿たち The Best』(星新一 新潮文庫)

 星新一のご息女による回顧録のような文章を新聞で読んだ。翌日、お気に入りの古書店で、たまたま本書を目にした。
 いつもなら手に取らない星新一。回顧録が良かった。その上、気に入ってるお店で見つけると、読むべき本に見えてくる。たぶん高校生以来で、手にした。
 ブラックユーモアの効いたSF或いは上手いショートショート。星新一のイメージである。しかし本書はどちらでもなかった。エッセイ集である。しかもアメリカの1コマ漫画を題材にしたもの。ちょっと期待が外れてしまった。(よくよく見て選べばいいわけだが)
 面白くなくはないのだが、私は元来、アメリカ的ウィットというか、ユーモアみたいなものに琴線が触れないのである。その傾向は歳を重ねて強くなったようで、琴線どころか、醒めた目で見てしまって、ときに苛立たしささえ覚えてしまう。
 芸人の、漫才みたいなやりとりに反吐が出そうになる私には、この手の面白さが、エンターテイメントにはならなくなったようだ。
 それでも読み進められたのは、星新一の文章ゆえなのだろうけれど。
 
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「エッセイ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事