星新一のご息女による回顧録のような文章を新聞で読んだ。翌日、お気に入りの古書店で、たまたま本書を目にした。
いつもなら手に取らない星新一。回顧録が良かった。その上、気に入ってるお店で見つけると、読むべき本に見えてくる。たぶん高校生以来で、手にした。
ブラックユーモアの効いたSF或いは上手いショートショート。星新一のイメージである。しかし本書はどちらでもなかった。エッセイ集である。しかもアメリカの1コマ漫画を題材にしたもの。ちょっと期待が外れてしまった。(よくよく見て選べばいいわけだが)
面白くなくはないのだが、私は元来、アメリカ的ウィットというか、ユーモアみたいなものに琴線が触れないのである。その傾向は歳を重ねて強くなったようで、琴線どころか、醒めた目で見てしまって、ときに苛立たしささえ覚えてしまう。
芸人の、漫才みたいなやりとりに反吐が出そうになる私には、この手の面白さが、エンターテイメントにはならなくなったようだ。
それでも読み進められたのは、星新一の文章ゆえなのだろうけれど。
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