●心身症とは、
その発症や経過に心理社会的因子(ストレス)が密接に関与し、
器質的ないし機能的障害が認められる身体疾患をいう。
⇒ストレスを感じ、そのまま放置しておくと身体に症状がでる。この関連性を心身相関という。
●心身症に見られる心理行動特性
①アレキシサイミア
失感情症、失感情言語化症と訳され、
自分の感情を自分で認知したり、感情を言葉で表すことが不得意な傾向をいう。
②過剰適応
生真面目で過剰なまでに仕事にのめり込む傾向をいう。
頼まれるとイヤと言えない。
容易にストレス反応が生じ、心身症になる可能性が高い。
③タイプA行動パターン
心筋梗塞など虚血性心疾患になる人に多く見られる行動様式である。
・性格面:競争的、攻撃的、野心的、精力的
・行動面:機敏、せっかちで切迫感が強い、高い活動性
●職場で見られやすい心身症
①過敏性腸症候群
下痢型、便秘型、下痢と便秘を繰り返す不安定型の3パターンある。
②緊張性頭痛
頭を強く締め付けられるような頭痛で、ジワジワとした連続的な痛みが特徴。(機能的障害)
治療には心理療法として、認知行動療法を行うこともある。
③摂食障害
思春期から青年期の女性に多く見られる疾患。
神経性食欲不振症(拒食症)、神経性大食症(過食症)の2つに大別される。