京都東山のシンボル「五重塔」、いわゆる「法観寺」のすぐ近くに、『つぶら乃』という店がある。
初夏のころに『清水小路 坂のホテル京都』というホテルニューアワジ系列の宿に泊まったとき、夕食の場に選んだ。予約は一休レストランである。
※ワタシは一休.comを重宝している。
店前からは、こういう景色が眺められる。
着物を着た茶髪の若者たちが、雲ひとつない空を茜色に染めあげて沈んでいく夕陽を見て、「ヤベー、ヤベー」「まじでヤベー」「うわヤベー」と感嘆の声をあげている。語彙力!!と天を仰ぎたくなるが、まあ「ヤベーヤベー」と言いたくなる気持ちも分からないではない。
歳をとると、ああいうチャラついたのも愛おしくなってくるから不思議だ。
一休レストランで個室確約、景色を観ることは叶わないが、こぢんまりとした和室に案内される。
和食のコース×2名(MENU|つぶら乃|tsuburano kyoto)
そういえばこのときの一休では1ドリンクサービスだったんだか何だったんだか。
とにかく林檎ジュースを頼んだことだけ覚えている。
給仕をしてくださる女の子が佐賀だったかどこだったか、とにかく九州のほうの出身で、とても感じのよい人だった。焼き物もそちらのほうのものを使っているとのこと。清水焼じゃないんだね~、と談笑。
1人6000円程度と、和食としてはリーズナブルなわりに、全体的に品のよい味つけで悪くない。
塩分濃度のアレコレ、関東と関西のだし文化の違いなど、まあ意見も事実も色々ではあるけれど、やはり多少塩分が高くても、関西のだしは美味い。
さよりと木の芽を和えたものは、好き嫌いが分かれるかもしれない。
…1ドリンクではなく、もしかしたらこの炙り肉寿司がサービスだったのかも…??
肉寿司のたぐいはワタシとしては邪道であまり好きではないし、美味しいという印象もなかったのだけれど、これはわりと美味しくいただけたなという記憶がある。
鳥獣戯画が描かれた七厘が運ばれてきて、ここで国産和牛を焼く。これが黒毛和牛だったか何だったかはあまりよく覚えていないが、
思ったよりも柔らかくて美味しいお肉だった。
薬味の味噌も良かった。
本来ならばそのお肉をいちばん「美味しい」と言うべきだったのかもしれないけれど、実はいちばん美味しく感じたのはこれ。茄子と野菜の炊いたん。しかもこれがじつによく冷えていて、味がしみて美味かった。
神戸のお茶。冷茶を何度かおかわりする。おかわりするほど美味しかった。
じゃこごはんに、
お味噌汁。そういえば白味噌ではなかったな。
特注の茶碗。「茶」という字が、ちょうど店を模している。ゆっくり寛いでほしい、という意図らしい。
甘味をいただいて、終了。
店をいちばん最後に出る客となった。料理長、スタッフともに非常に感じよく、野球の話で少し盛り上がって、気持ちよく店を後にした。
機会があればまた行きたいなと思いつづけている店である。
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