先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました
ファレノプシスはいわゆるエルグラスペ世代で、あの頃はエルコンドルパサーを見て「Fair Trialとは何ぞや」、スペシャルウィークを見て「Nijinskyとは何ぞや」、エリモエクセルを見て「Rivermanとは何ぞや」、毎日そんなことを考えていた気がする
同じ「ブライアンズタイム×Pacific Princess」のナリタブライアンと比較してもよりRoberto的な走法を受け継いだファレノプシスは、内回りの旧桜花賞と秋華賞を勝ち、しかしオークスだけはエリモエクセルのRiverman斬れに屈して三冠を逃し、超スローの上がり11.4-11.2-11.3のエリ女をピッチで抜け出してラストランを飾りました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1995105092/
ファレノプシスとグラスワンダー、この同い年のブライアンズタイム産駒とSilver Hawk産駒には、「Roberto的掻き込み走法で勝てるレースと勝てないレース」を、目の前のレースを通じて教えてもらいました
かけがえのない財産です
◆サクラプレジデント使い
土曜のボツ予想で「テレビユーはユキノアイオロスの3着付けで。ノリと戸崎がサクラプレジデントに乗ってたら買う宗教」とコメントしたんですが、1着に塗ってたのがハッシュとドラゴンストリートやったので4角でワクワクしただけ(^ ^;)
あれは捲ったというより、ペースが遅いので行く気を殺がずに馬まかせで進出させたというべきで、いつも書くようにサクラプレジデント産駒の活躍の場が専ら短距離なのは我慢のきかない気性によるところが大で、そういう癖馬をなだめすかして乗るのは日本人ではノリと戸崎が双璧
サクラゴスペルもビヨンジオールも、ノリと戸崎がケンカせずなだめながら競馬を覚えさせたからメリハリつけて差せる馬になったといえるし、だからサクラプレジデント産駒の4つの重賞勝ち全て(サクラゴスペルとサクラプレジール)がノリと戸崎の手綱というのも納得すぎる
◆Kingmambo≒クラウンドプリンス
前に「Kingmambo≒クラウンドプリンス(=Majestic Prince)のニアリークロスを持つ馬は繁殖として有能だ」と書きましたが(フェニックスバードやサッカーマムなど)、日曜福島で新馬勝ちしたアピールバイオの母ビクトリアスバイオはKingmambo≒クラウンドプリンス2×4
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014101550/
小柄な牝馬ながらRibot肩で異常に手先が強い走りは明らかにこのニアリークロス譲りで、キングカメハメハ×ブライアンズタイムの砂黄金配合でもありますから、ビクトリアスバイオはダートの大物狙いの配合が面白いかも…いずれにしても今後も注目したい繁殖です
◆ディープブリランテ
種牡馬ディープブリランテについては「粘着力と持続力に富む配合で、近親のバブルガムフェローが種牡馬としてはスピード不足に苦しんだだけに、母父にスプリンターやマイラーのスピードが入るような配合が成功しそうだ。リヴァーマンを持つだけに牝馬が走りそうな種牡馬でもある」と『パーフェクト種牡馬辞典』では書いておきました
ディーパワンサはUMAJINの私の連載を担当してくださっているKさんも一口持ってて、今年はこれ申し込んだんですけどどうですかね~と聞かれて、「種牡馬ディープブリランテはちょっと様子を見たいですが、基本的にはこれぐらい母からスピード入れたほうがいいと思います。ただこの馬はディープブリランテではなくRahy丸出しですね(^ ^;)」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106144/
まあいずれにしても父の粘着力を活かすには、マイラーの母や母父からスピードを得て先行するような脚質に出たほうがベターなのはたしかでしょう
◆ソトワクダカラ
開幕週の中京芝はエアレーション云々を感じさせない好時計が連発、みんなビックリだった高松宮ウィーク超速馬場の再来のようで、そして逃げた馬が[4-1-2-6]のインベタ馬場でもありました
9-9(1着)※
2-2-2-2(1着)
2-2-2-2(5着)
3-3(8着)
12-13-13(13着)※※
5-5(5着)
1-1-1(1着)
4-2(6着)
2-2(2着)
これは土日の中京芝で7~8枠を引いたときのミルコの通過順位と着順ですが、久々の芝1200でさすがに行けなかったレッドファルクス(※)と何かアクシデントがあったのかズルズル後退して大差シンガリ負けのマハロ(※※)以外は全部先行してます
前が止まらないインベタ高速馬場で、運悪く外枠を引いてしまったらまず何をすべきか、我々でもわかることですが、それを土日通じて実行しつづけたのがミルコでした
◆マイネルラヴ×Never Bend
CBCは母父マイネルラヴのメイショウライナーが穴じゃないかと書いたら、「望田さんごめんね、ウチもマイネルラヴ×Never Bendの夏スプリンターやねん♪」とラヴァーズポイントに残られてしまっては赤面するしかなかった(^ ^;)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104858/
まあこの馬も夏の芝1200ではしょっちゅう◎を打ってきたんですが、しかし33.8-33.4の後傾ラップになるとは、あの康太の逃げはベルカントの持ち味を出しきったとは言えないと思うなあ…(そうそうピースマインドもね)
レッドファルクスはスティンガーの甥でスウェプト×サンデー×ナスキロですから、スプリンターというには柔らかすぎて東京1400>中山1200になりがちな配合
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104416/
レッドファルクスの前後半ラップが34.5-32.7で、もともと中京1200は1400型が差しやすいコースではあるのですが、1400型が脚をタメられるレースに康太がしてしまった感もありました
◆立てつづけにアフリート魂
日曜は新馬戦からウインズで打ってましたが、オバチャンが持ってきたポテチ(のり醤油味)をかじりながら福島8Rの出馬表を広げると、母父アフリートのスラリーアイスが8枠にいるのを締め切り直前に発見
慌ててマークシートを引っ掴んで券売機へダッシュ、福島やし相手はカンデラの捲りでエエやろと馬連だけ塗って突っ込んだらギリギリ間に合って、まあこういう馬券はだいたい絵に描いたような1着3着ですよね(^ ^;)
◆一年ぶりAureole魂
続く函館9Rもディープスカイ×アフリートのビクトリーミノルが大外から追い込んで激走したので、改めて外枠アフリートの恐ろしさを常連たちに講釈してたら檜山の発走時間に
みんなでモニターに見入ると、マヤノカデンツァが向正面で一気に先頭に進出、あれ?こんなシーン去年も見たような…
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105342/
「うわあああAureole魂が炸裂するうううっ!これ勝ってまうで!」
「なんかそのまま行っちゃいそうだねえ~」
「トップガン×スペシャルウィーク(でAureole6×6)やから、馬群に入ったらオシマイやけどこれがあるからおっかない。そうか~外枠なら買うべきやったな」
「望田さん、それ先言ってよ…」
「去年の檜山のレース見てみ、全く同じことやって大穴あけてるから。あ~あのときは菱田くんやったんか…」
後から調べてみると、マヤノカデンツァは8枠に入ったときは[1-1-1-0]、12年7月の函館1700で8枠に入って6-4-1で2着、4年前から同じことやっとりました(^ ^;)
体質や骨格と同様に気性も遺伝するものですから、「外枠のアフリート」とか「揉まれず先頭のAureoleクロス」とか、サクラプレジデントの狂気をなだめすかすノリとか、そういう気性にまつわる血統格言もうまいこと使えばうまいこと引っかかるときもあります
◆超ハイレベル中山記念
今年の中山記念は内1800の適性なら◎リアルスティールと○フルーキーだろうという予想で、フルーキーは期待どおり生涯ベストパフォーマンスを叩き出したけれど、その前には名馬とG1級が3頭いたという結果でした
例年の中山記念なら間違いなく勝ち負けやったと思いますが、その後アンビシャスは大阪杯を勝ちリアルスティールはドバイターフを勝ちロゴタイプは安田を逃げ切り
レッドレイヴンも掻き込み親父の甥だけに捲りのきくコースの1800はベスト舞台で、超ハイレベル中山記念ではフルーキーとハナ差の5着、そらまあ巴賞ぐらいは鼻歌混じりで捲ります(私は前が詰まったケイティープライドと1点でしたが…また来週)