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エコノミークラス症候群とは 平成28年(2016年)熊本地震

2016-05-07 10:16:38 | 病気
4月に発生した「平成28年(2016年)熊本地震」で被害にあわれた方にお見舞い申し上げます。

車中泊をした方でエコノミークラス症候群で亡くなった方がいると報道されていましたので、
病気について考えたいと思います。

まず、病気の正式名ですが、「深部静脈血栓症」や「肺動脈血栓症」と呼ばれるものです。
多くは下肢や骨盤内の静脈にできた血栓(血の塊)が肺動脈に飛んでゆき塞いでしまうというものです。
静脈に血栓ができただけでは、足がむくむなどの症状だけですが、
それが肺動脈まで飛んでゆき詰まってしまうと、肺で酸素が取り込まれなくなってしまったり、
その先に血液が流れなくなってしまうので、ショック状態になってしまい死亡することもあります。

私の記憶では元サッカー日本代表の高原選手が発症したという報道があります。
ワールドカップ目前で、活躍が期待された高原選手が代表離脱を余儀なくされました。
ファンも残念でしたが、本人も無念だったでしょう。
高原選手がエコノミークラスに搭乗していたかは不明ですが。
要するに、長時間のフライトで同じ体勢でいたために発症してしまった由来から来ているのだと思います。

原因としては、1856年にRudolf C. Virchowが提唱した
(1)血流の停滞,
(2)血管内皮障害,
(3)血液凝固能の亢進が,
血栓形成の3大要因として重要です。
具体的には,(1)は病気などで長期間寝ていなければならない人です。
長期間のフライトや、震災で車中泊などが含まれます。
骨折でギブス固定している人も同じことが起こりえます。
(2)は怪我や感染、炎症などを起こした場合です。
(3)は悪性腫瘍や妊娠、血液の病気などの人や、
薬物(経口避妊薬、ステロイド)など内服中の人です。
震災では食事が摂れなかったり、トイレに行かなくて済むように
水分摂取を控えてしまう人がいるので脱水となり、
さらに発症が増えてしまうといわれています。

症状としては
足がむくむ
静脈の走行ルートの関係で、左足の方が発症しやすいです。(背骨を乗り越えるため)
息切れ
さらに進行すると、血圧低下、意識障害などショック状態となり命にかかわる病気です。

治療
病院で医師に相談してください。
軽症の場合は弾性ストッキング着用のみの場合もあるようですが、
入院して酸素投与や、血栓を溶かす治療を行う必要があるかもしれません。
また、原因を調べないといけない場合もあります。
この病気は静脈血栓なので動脈血栓(心筋梗塞や脳梗塞、手足の動脈硬化)の場合は、
治療が異なってきますのでやはり病院で相談するしかないです。


エボラ出血熱拡大 まとめ

2014-10-18 13:27:01 | 病気
エボラ出血熱はエボラウイルスによる急性熱性疾患である。

血液や体液との接触によりヒトからヒトへ感染が拡大し、多数の死者を出す。
空気感染はないといわれている。
2014年8月現在、西アフリカ諸国で起こっている流行は2014年3月にギニアで集団発生から始まり、
これまで知られている流行のうち最も大きな流行となっている。
WHOは2014年8月8日に本事例をPublic Health Emergency of International Concern
(国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態)とし、流行国等に更なる対応の強化を求めている。

症状
突然の発熱、強い脱力感、筋肉痛、頭痛、喉の痛みなどに始まり、
その後、嘔吐、下痢、発疹、肝機能および腎機能の異常、
さらに症状が増悪すると出血傾向となる。
検査所見としては白血球数や血小板数の減少、および肝酵素値の上昇が認められる。
潜伏期間は2日から最長3週間といわれている。
2000 年のウガンダでの流行では上記症状に加えて、衰弱のほか下痢等の消化器症状が目立ち、
出血症状が認められたのは10%以下であった。

治療
現時点で承認されたワクチンや治療薬はなく、対症療法のみである。
抗体が検出されるようになると急速に回復に向かう。
疑い患者の血液や排泄物などを素手で触れないことが重要である。


富士フイルムグループの富山化学工業が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」がエボラ出血熱に効く可能性があるとされている。
アビガンは、3月に日本国内での製造販売承認を取得した抗インフルエンザウイルス薬。
日本の薬が救世主となるか・・・


部分的に厚生労働省ホームページ
国立感染症研究所のホームページから引用

デング熱国内感染さらに増加(デング熱とは)

2014-08-29 11:57:29 | 病気
埼玉県10代の女性に加えて、東京都男性、埼玉県の女性(いづれも20代)のデング熱感染が確認されたようです。

3人は、クラスメートで代々木公園で蚊に刺されたということで、
代々木公園では蚊の駆除作業が行われたようです。

デング熱とはどのような病気なのでしょうか。
厚生労働省のホームページをみてみました。

デングウイルスが感染しておこる急性の熱性感染症で、
発熱、頭痛、筋肉痛や皮膚の発疹などが主な症状です。
潜伏期間は3-7日程度。
熱帯や亜熱帯の全域で流行しており、東南アジア、南アジア、中南米で患者の報告が多く、
その他、アフリカ、オーストラリア、南太平洋の島でも発生があります。最も日本に近い流行地は台湾です。
海外の流行地で感染し帰国した症例が近年では毎年200名前後報告されていますが、
国内での発症は60年くらい確認されていなかったようです。
主たる媒介蚊はネッタイシマカ(日本には常在していません)です。
ただし、日本のほとんどの地域(青森県以南)でみられるヒトスジシマカも媒介できます。
ヒトからヒトに直接感染するような病気ではありません。また、感染しても発症しないことも多くみられます。

体内からウイルスが消失すると症状が消失する、予後は比較的良好な感染症です。
しかし、希に患者の一部に出血症状を発症することがあり、
その場合は適切な治療がなされないと、致死性の病気になります。
治療薬はなく、対症療法となります。

蚊の活動範囲は50m程度で、感染しても軽症がほとんどとのことで、
パニックにならないようにとのことです。

精神保健福祉法(正式名称:「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」)による入院 まとめ

2014-08-05 15:52:43 | 病気
精神保健福祉法(正式名称:「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」)による入院
長崎県佐世保市で、高校1年の女子生徒(15)が殺害された事件がありました。
精神科受診もしていたようで入院できなかったのかなどの意見もあるようですが、
精神科にはどのような入院があるのかまとめてみました。

1.「任意入院」 (第22条の3)
入院を要する精神障害者で、本人が入院の必要を理解し、
本人の意思による入院

2.「措置入院」(第29条)
精神疾患のために「自傷他害の恐れ」が高い場合に、
行政が患者に命令して、行政措置として入院を強制するもの。
強制的な命令であって、患者本人の意志も、家族の意志も、関係ありません。
極めて強制力の強い入院のため条件は厳しく、
一般的には犯罪、違法行為を犯して、通報された場合が多いです。
精神保健指定医2名が診察し、2人ともが入院が必要と診断した結果を受けて、
都道府県知事あるいは政令指定都市市長が行政措置として入院を命令する。
警察官等からの通報、届出等により都道府県知事が精神保健指定医に診察をさせ、
自傷他害のおそれがあると認めた場合に行う。

3.緊急措置入院(第29条の2)
緊急を要し、措置入院に係る手続を採ることができない場合に行う。
精神保健指定医1名の診察診断で足りるが入院期間は72時間に制限される。

4.医療保護入院 (第33条)
精神保健指定医による診察の結果、精神障害者であり、
かつ、「自傷他害の恐れ」はないが医療及び保護のため
入院の必要がある場合に、本人の同意がなくとも、
家族等(配偶者、親権者、扶養義務者、後見人または保佐人、該当者がいない場合は市町村長)の同意に基づき行うもの。
H26年4月から、保護者の同意要件が外れ、家族等のうちいずれかの同意が必要と変更された。
精神保健指定医1名(または特定医師)の診察および家族等の同意が必要
(特定医師の診察の場合は12時間までの入院)

5.応急入院 (第33条の4)
医療保護入院が必要だが、緊急を要し、家族等の同意が得られない場合に行う。
精神保健指定医1名(又は特定医師)の診察が必要で入院期間は72時間に制限される。
(特定医師の診察による場合は12時間までの入院)

いずれの場合も本人の同意が得られない入院は厳格な手続きが必要となっています。

ヘルパンギーナ流行

2014-08-01 12:41:47 | 病気
ヘルパンギーナが各地で流行のようです。


ヘルパンギーナ(Herpangina )

ヘルパンギーナは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性発疹を特徴とし、
夏期に流行する小児の急性ウイルス性咽頭炎であり、いわゆる夏かぜの代表的疾患である。
その大多数はエンテロウイルス属、流行性のものは特にA群コクサッキーウイルスの感染によるものである。

臨床症状
2~4 日の潜伏期を経過し、突然の発熱に続いて咽頭粘膜の発赤が顕著となり、
口腔内に直径1~2mm 、大きいものでは5mmほどの紅暈で囲まれた小水疱が出現する。
小水疱はやがて破れ、浅い潰瘍を形成し、疼痛を伴う。
発熱については2 ~4 日間程度で解熱し、それにやや遅れて粘膜疹も消失する。
ほとんどは予後良好である。
まれには無菌性髄膜炎、急性心筋炎などを合併することがある。



治療・予防
通常は対症療法のみであり、発熱や頭痛などに対してはアセトアミノフェンなどを用いることもある。
時には脱水に対する治療が必要なこともある。
特異的な予防法はないが、感染者との密接な接触を避けること、
流行時にうがいや手指の消毒を励行することなどである。

学校保健法における取り扱い
「学校長の判断によって出席停止の扱いをするもの」とはならない。
したがって、欠席者が多くなり、授業などに支障をきたしそうな場合、
流行の大きさ、あるいは合併症の発生などから保護者の間で不安が多い場合など、
「学校長が学校医と相談をして第3 種学校伝染病としての扱いをすることがあり得る病気」と解釈される。
本症では、主症状から回復した後も、ウイルスは長期にわたって便から排泄されることがあるので、
急性期のみの登校登園停止による学校・幼稚園・保育園などでの厳密な流行阻止効果は期待ができない。
本症の大部分は軽症疾患であり、登校登園については手足口病と同様、流行阻止の目的というよりも
患者本人の状態によって判断すべきであると考えられる。


文章は国立感染症研究所感染症情報センターホームページより引用