この作品は本編にて一切描かれていない第二次内惑星戦争について取り扱ったものです。
また一連の文章の設定はアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』、『宇宙戦艦ヤマト2202』及び八八艦隊様の小説『女王陛下のウォースパイト号』、さかなのほね様の『特設砲撃艦ヘカーテ』に基づいてはおりますが、これらの設定で描かれていない部分などや個人的趣向を優先したいところは、独自設定を用いています。予めご了承ください。
拙い文章ですので過度な期待はしないでください。
また本作はテロリズムや人種差別を助長するものでも、陰謀論を唱えるものでもありません。
本作はフィクションで、実在する国家、団体、人物とは一切関係ありません。
この小説は拙作の小説『第一次内惑星戦争』の続編となっております。まだそちらをお読みになっていない方はそちらから読まれることを推奨いたします。
アルカディアポートはまだ攻撃の手は伸びていないが、そろそろ来るだろうとジャックエメラルダスは思う。
目の前の2隻の船は供与された新型エンジンのテストヘッドとして作られた。
片方は飛行船のような形をしており、そっちの方に孤児等が乗っている。
「ミト、この子も頼む。私の娘と知れば、彼等は何をするかは分からない。高確率で秘密裏に殺害するだろう。」と眠る金髪の娘をミトと呼ばれたこの船の船長に渡す。
「姫も私がしっかり育てましょう。」
「どうか、閣下もご無事で…」とミトは娘を連れて行く。
「さようなら…私のクイーン。」とエメラルダスは呟く。
そしてエメラルダスはもう一隻の流線型の戦闘艦に乗り込み、艦橋へ登る。
「大統領。既に発進準備は完了しました。」と艦長は言う。
「よろしい。脱出船の脱出を確認し次第、我々はオリンポスに向かい、ヘカーテや残存艦隊と合流する。」とエメラルダスは指示を出す。
「カウント省略。ブースター点火。発進しろ!」と艦長は指示し、2隻の船はアルカディアポートより飛び立つ。
国連軍の戦闘機が妨害に入るが、新型エンジンの上昇力で振り払う。
やがて船は重力の舫いを解き、大宇宙へと投げ出される。
そしてもう一隻の飛行船のような形をした宇宙船はそのまま加速し、赤い光と共に宇宙へと消えた。
「本当に…さらばだ…私のクイーン…」とエメラルダスは呟くのもつかの間、この船も増速し、一路、火星の裏側を目指す。
ふと見ると、アルカディアポートが爆破されている。
我々の離陸を察知した国連軍が焦土化したのだろうか。
国連艦隊には察知されたようだが、なんとかアステロイドベルト沿いのオリンポスステーションに辿り着く。
最後の戦いに備えて、特設砲艦ヘカーテがと残存艦隊が身を潜めていた。
「あいつら…追ってきたようです…」とレーダー士は言う、双眼鏡で確認すると敵の艦隊は我々の後をつけてきたようであった。
《敵、アルカディアポートより脱出する戦艦を捕捉!追跡します!》とキリシマのレーダー士は言う。
《航宙自衛隊及び英国王立宇宙海軍は敵戦艦を追跡、我々は消えた未確認船の捜索を行う。》とルイジアナから命令が入り、キリシマ率いる艦隊は速力を上げ、火星の裏側を目指す。
「敵艦隊を捕捉!」モニターに残存の艦隊が映される。
轟。
次の瞬間横に付いていた巡洋艦が炎に包まれる。
《クラップ被弾!》
更に一撃で駆逐艦若竹も沈められる。
「一体何が起こっている…」と沖田はつぶやく。
《敵未確認艦からの攻撃かと思われます。》と観測手は言う。
「しかしこのような威力の弾をこうも連発することは…」と山南は呟く。
「山南君。戦場で己の常識が通じるとは思ってはいけない。」と沖田は戒める。
「はっ。肝に銘じます。」
「しかし…あれはまるで一角の悪魔だ…」とモニターに映される、砲身が角のように飛び出した、小型の船を見る。
そしてその奥からも緑色のレーザーから陽電子砲まで艦隊に迫り、前衛はほぼ壊滅状態だった。
「態勢を立て直せ!全艦応戦しろ!」と沖田は指示する。
そのタイミングでアメリカ、中国艦隊も到着した。
特殊砲艦の主砲は火を吹き、戦艦や巡洋艦を次々と沈めていく。
流線型の未確認艦はエネルギー不足など、存在しないと言わんばかりに、甲板につけられた大型陽電子砲を撃ってくる。
しかし、地球艦隊の物量に押され、残存艦隊の寄せ集めの火星軍艦隊は徐々に態勢を崩しつつあった。
そして艦隊の3割を喪失した艦隊は小惑星帯に逃げ込んだ。
それをフォボス基地に突撃を敢行したタスクフォースが追っている。
洗練されたその技術は艦隊を追い詰め、一隻、また一隻と沈めていった。
流線型の戦艦と特設砲艦『ヘカーテ』は奮戦を続け、船を沈め続けた。
しかし、砲艦の砲身は既に熱によって焼け焦げ、使い物にならなくなっていた。
艦長は退艦を指示、全乗組員が退艦した後、ヘカーテは艦隊のすぐそばで自爆、アステロイドをばら撒き、多くの被害を与えた。
新型エンジンと連射できる陽電子砲があるといえど、護衛艦艇の全滅はこの船の死を意味している。
アステロイドベルトの奥へ奥へと逃げ込むも、国連軍艦隊に追われ、エメラルドグリーンのビームが船を傷付け、煙が上がる。
外装は変化はないが、艦内はダメージコントロールが追いつかないレベルの火の手が上がり、コントロールを失いつつある。
やがて艦橋にも火が回り、エメラルダスは死というものを感じる。
彼らの策略によって火星は独立を侵された。
彼は死んだ操舵手の代わりに舵を取り、船を艦隊に向ける。
そして最後の陽電子砲を撃つも、エネルギー不足によって出力されず、最後は敵戦艦のレールガンによって艦橋基部が貫かれ、船は炎に包まれる。
そして、彼の復讐心も、船を包む炎と同様に燃え続けていた。
炎に包まれた船は爆発し、火星軍の組織的抵抗は終わり、
第二次内惑星戦争における戦闘は全て終結した。
また一連の文章の設定はアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』、『宇宙戦艦ヤマト2202』及び八八艦隊様の小説『女王陛下のウォースパイト号』、さかなのほね様の『特設砲撃艦ヘカーテ』に基づいてはおりますが、これらの設定で描かれていない部分などや個人的趣向を優先したいところは、独自設定を用いています。予めご了承ください。
拙い文章ですので過度な期待はしないでください。
また本作はテロリズムや人種差別を助長するものでも、陰謀論を唱えるものでもありません。
本作はフィクションで、実在する国家、団体、人物とは一切関係ありません。
この小説は拙作の小説『第一次内惑星戦争』の続編となっております。まだそちらをお読みになっていない方はそちらから読まれることを推奨いたします。
アルカディアポートはまだ攻撃の手は伸びていないが、そろそろ来るだろうとジャックエメラルダスは思う。
目の前の2隻の船は供与された新型エンジンのテストヘッドとして作られた。
片方は飛行船のような形をしており、そっちの方に孤児等が乗っている。
「ミト、この子も頼む。私の娘と知れば、彼等は何をするかは分からない。高確率で秘密裏に殺害するだろう。」と眠る金髪の娘をミトと呼ばれたこの船の船長に渡す。
「姫も私がしっかり育てましょう。」
「どうか、閣下もご無事で…」とミトは娘を連れて行く。
「さようなら…私のクイーン。」とエメラルダスは呟く。
そしてエメラルダスはもう一隻の流線型の戦闘艦に乗り込み、艦橋へ登る。
「大統領。既に発進準備は完了しました。」と艦長は言う。
「よろしい。脱出船の脱出を確認し次第、我々はオリンポスに向かい、ヘカーテや残存艦隊と合流する。」とエメラルダスは指示を出す。
「カウント省略。ブースター点火。発進しろ!」と艦長は指示し、2隻の船はアルカディアポートより飛び立つ。
国連軍の戦闘機が妨害に入るが、新型エンジンの上昇力で振り払う。
やがて船は重力の舫いを解き、大宇宙へと投げ出される。
そしてもう一隻の飛行船のような形をした宇宙船はそのまま加速し、赤い光と共に宇宙へと消えた。
「本当に…さらばだ…私のクイーン…」とエメラルダスは呟くのもつかの間、この船も増速し、一路、火星の裏側を目指す。
ふと見ると、アルカディアポートが爆破されている。
我々の離陸を察知した国連軍が焦土化したのだろうか。
国連艦隊には察知されたようだが、なんとかアステロイドベルト沿いのオリンポスステーションに辿り着く。
最後の戦いに備えて、特設砲艦ヘカーテがと残存艦隊が身を潜めていた。
「あいつら…追ってきたようです…」とレーダー士は言う、双眼鏡で確認すると敵の艦隊は我々の後をつけてきたようであった。
《敵、アルカディアポートより脱出する戦艦を捕捉!追跡します!》とキリシマのレーダー士は言う。
《航宙自衛隊及び英国王立宇宙海軍は敵戦艦を追跡、我々は消えた未確認船の捜索を行う。》とルイジアナから命令が入り、キリシマ率いる艦隊は速力を上げ、火星の裏側を目指す。
「敵艦隊を捕捉!」モニターに残存の艦隊が映される。
轟。
次の瞬間横に付いていた巡洋艦が炎に包まれる。
《クラップ被弾!》
更に一撃で駆逐艦若竹も沈められる。
「一体何が起こっている…」と沖田はつぶやく。
《敵未確認艦からの攻撃かと思われます。》と観測手は言う。
「しかしこのような威力の弾をこうも連発することは…」と山南は呟く。
「山南君。戦場で己の常識が通じるとは思ってはいけない。」と沖田は戒める。
「はっ。肝に銘じます。」
「しかし…あれはまるで一角の悪魔だ…」とモニターに映される、砲身が角のように飛び出した、小型の船を見る。
そしてその奥からも緑色のレーザーから陽電子砲まで艦隊に迫り、前衛はほぼ壊滅状態だった。
「態勢を立て直せ!全艦応戦しろ!」と沖田は指示する。
そのタイミングでアメリカ、中国艦隊も到着した。
特殊砲艦の主砲は火を吹き、戦艦や巡洋艦を次々と沈めていく。
流線型の未確認艦はエネルギー不足など、存在しないと言わんばかりに、甲板につけられた大型陽電子砲を撃ってくる。
しかし、地球艦隊の物量に押され、残存艦隊の寄せ集めの火星軍艦隊は徐々に態勢を崩しつつあった。
そして艦隊の3割を喪失した艦隊は小惑星帯に逃げ込んだ。
それをフォボス基地に突撃を敢行したタスクフォースが追っている。
洗練されたその技術は艦隊を追い詰め、一隻、また一隻と沈めていった。
流線型の戦艦と特設砲艦『ヘカーテ』は奮戦を続け、船を沈め続けた。
しかし、砲艦の砲身は既に熱によって焼け焦げ、使い物にならなくなっていた。
艦長は退艦を指示、全乗組員が退艦した後、ヘカーテは艦隊のすぐそばで自爆、アステロイドをばら撒き、多くの被害を与えた。
新型エンジンと連射できる陽電子砲があるといえど、護衛艦艇の全滅はこの船の死を意味している。
アステロイドベルトの奥へ奥へと逃げ込むも、国連軍艦隊に追われ、エメラルドグリーンのビームが船を傷付け、煙が上がる。
外装は変化はないが、艦内はダメージコントロールが追いつかないレベルの火の手が上がり、コントロールを失いつつある。
やがて艦橋にも火が回り、エメラルダスは死というものを感じる。
彼らの策略によって火星は独立を侵された。
彼は死んだ操舵手の代わりに舵を取り、船を艦隊に向ける。
そして最後の陽電子砲を撃つも、エネルギー不足によって出力されず、最後は敵戦艦のレールガンによって艦橋基部が貫かれ、船は炎に包まれる。
そして、彼の復讐心も、船を包む炎と同様に燃え続けていた。
炎に包まれた船は爆発し、火星軍の組織的抵抗は終わり、
第二次内惑星戦争における戦闘は全て終結した。
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