ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシの新聞「ゴーラス・ラジムィ」に新美南吉紹介記事が載りました!

2013-07-29 |   新美南吉
 7月25日付のベラルーシの新聞「ゴーラス・ラジムィ」紙に新美南吉の作品がベラルーシ語とロシア語に翻訳されたことがニュースとなり、掲載されました。
 さらに「でんでんむしのかなしみ」のベラルーシ語訳も載りました! とてもうれしいです!!!

 新美南吉の写真が紙面で言うと下のほうですが、第1面に載りましたよ。
 記事自体はけっこう長い記事で、前半が第1面、続きの後半が第3面に掲載されています。
 この画像は第1面の下のほうをスキャンしたものです。 

 この記事は現在ネット上でも読めるようになっています。ベラルーシ語の記事なので、文章のほうは全然読めない、という日本人の方がほとんどだと思いますが、画像など見られますので、ぜひご覧ください。(こちらをクリック。)
 ただし、ネット版のほうは本文記事は読めますが「でんでんむしのかなしみ」のベラルーシ語訳は読むことができません。(残念ですが・・・。)

 それにしても、ベラルーシでは全く無名の日本人の作家について、新聞の1面で生誕100年をニュース記事にしてくれた「ゴーラス・ラジームィ」紙編集部の英断には感謝しています。
 今回の翻訳作品は、やっぱり児童向けの雑誌に掲載してほしかったので、新聞にはあまりPRしていなかったんですが、それでも4紙に打診した結果、「ゴーラス・ラジムィ」紙から掲載了承が出て、運がよかったと思っています。

 そして南吉作品の中ではベラルーシ語に訳されたものが、今回初めて活字になったので、また歴史的(^^;)一歩を記せたと思いました。

 ただ、ちょっと訂正があります。
 記事内で翻訳をした私の娘を紹介する箇所があるのですが「(今年の9月から)7年生(日本で言うと中学1年生)になる」とありますが、正しくは「小学6年生」です。
 ちなみにベラルーシでは新学年は9月1日から始まります。

 それと新美南吉の写真の提供は半田市にある新美南吉記念館であることを明記するよう頼んでいたのですが、載っていません。
 仕方ないので、この記事のネット版のコメント欄に私からこの点についてコメントしておきますね。

 しかしまあ、ベラルーシ語に囲まれた南吉さんの姿(写真だけど)を眺めるのは何だか不思議なような、楽しいような変な気持ちです。(^^)



 


 
 

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第150回」

2013-07-29 |   ビタペクト配布活動
 7月29日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第150回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 今回はビタペクト3を5個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2044個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1870部となりました。
 今回で通算164回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2044人の子どもにビタペクトを、1870家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a



(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 今回はゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会の会長さんと副会長さんが13人の子どもたちを引率してきていました。(モズィリ市はチェルノブイリ原発事故から約90キロです。)
チロ基金は2005年からゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会へ支援活動を続けています。モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動について詳しくはこちらをご覧ください。


http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/mozyl/index.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第2回については2005年11月過去ログをご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2005/011.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第3回については2006年6月過去ログをご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/006.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第4回については2006年11月過去ログをご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/011.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第5回についてはこのブログ内過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/f415615145caf7b7d8c0690c79bf3248


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第6回についてはこのブログ内過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/376de4f9bd9e54a5a9784e40834bbcfe


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第7回についてはこのブログ内過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/a044392edb86222cfe30d917c76b41b3



 この協会の公式サイトはこちらです。

http://mozur-diabet.narod.ru/

 
 
 またこの協会の以前のSOS子ども村の保養滞在についてはこちらの過去ログをご覧ください。
 2005年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第34回」

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2005/no34.html


 2006年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第41回」

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2006/no46.html


 2007年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第64回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/94523300e63c7fed625923c400212e2b


 2009年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第94回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/f32f99a8ce11959f989f288e46884e41


 2010年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第106回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/b3a4233d283718f1244bcf1b4c77a043


 2011年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第126回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/2f1ea254e73fafdbe29c79bb6b9fca45


 2012年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第135回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/209e788414aa0e2140882d6dfccb4e25


 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果、過去の測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を渡しました。
 
会長(事故発生時16歳)15ベクレル(2007年)→ 8ベクレル(2009年)○ → 8ベクレル(2010年)→ 8ベクレル(2011年) → 12ベクレル(2012年) → (2013年未測定) 
三男 (5歳)27ベクレル(2009年)→ 18ベクレル(2010年)○ → 0ベクレル(2011年) →24ベクレル(2012年)→ 19ベクレル(2013年)○
姪 (16歳)20ベクレル(2007年)→ 0ベクレル(2011年) → 16ベクレル(2012年)→ 23ベクレル(2013年)○

副会長(事故発生時10歳) 19ベクレル(2009年)○ → 16ベクレル(2010年)→ 12ベクレル(2012年)→ 14ベクレル(2013年)○
長男(16歳) 25ベクレル(2007年)○ → 20ベクレル(2010年)→ ○14ベクレル(2013年)
次男(14歳・糖尿病患者)27ベクレル(2009年) ○ → 27ベクレル(2010年)○→ 24ベクレル(2012年)○ → 15ベクレル(2013年)
四男(7歳) 27ベクレル(2009年)→ 16ベクレル(2010年)→31ベクレル(2012年)○ → 19ベクレル(2013年)○

 引率した子ども
女子(12歳・糖尿病患者)16ベクレル(2012年)→ 12ベクレル(2013年)
男子(11歳・糖尿病患者)32ベクレル(2012年)○ 26ベクレル(2013年)○
男子 (9歳) 0ベクレル(2011年)→ 33ベクレル(2012年)○ →14ベクレル(2013年)
男子(14歳・糖尿病患者)13ベクレル(2013年)
女子(13歳・糖尿病患者)10ベクレル(2013年)
女子(13歳)10ベクレル(2013年)
女子(11歳)24ベクレル(2013年)○

 今回会長さんが測定していないのは、保養先に到着してすぐに、お父様が脳卒中で倒れた、という知らせが届き、一度モズィリに帰宅している間に測定をしたからです。その後お父様の病状が持ち直したので、またSOS子ども村へやってきました。
 副会長の長女(9歳)は保養に来ていたのですが、やはり保養先に着いてから病気のため測定していません。私がSOS子ども村に来たときは治っていました。
 12歳の女の子は測定はしたのですが、その後体調が悪くなり(理由は分かりませんが血糖値が上がってしまったそうです。)入院してしまって、会うことができませんでした。

 住んでいるところですが、副会長さんの長男は現在ミンスクの高校に通っており、休みのときだけモズィリの実家に帰るという生活を送っています。
 13歳の女の子と11歳の女の子(どちらも糖尿病患者ではありません。)はモズィリ市から1キロほど離れた町コジンキに住んでいます。
 また13歳の女の子(糖尿病患者)もモズィリ市のすぐ近くの町ボブロニャタで暮らしています。

 コジンキもボブロニャタもモズィリからバスで二駅ほどの近いところにあるので、空間線量など変わらないのに、「モズィリは安全な街。コジンキとボブロニャタは線量が高いが居住はできる町。」と指定されているそうです。
 人口が多い町を危険な地域としてしまうと、その後の社会補償にかかる予算が大きくなるため、安全なことにしてしまう傾向があります。
 
 今回もお話を伺いました。
 会長さんの三男はアレルギー体質。最近甲状腺肥大が認められると言われました。
 副会長さんの次男は糖尿病患者、四男は生まれつき腎臓が一つしかありません。長女は心臓病、胃の病気を持っています。
9歳の男の子は食アレルギーがあります。

 今回は5人の糖尿病患者の子どもが来ていたのですが、そのうち14歳の男の子と13歳の女の子は去年初めて発病したのだそうです。
 思春期の子どもが突然糖尿病患者になるのは、心身ともに辛いことだと思います。

 学校に通っているときは、給食の前後のインスリン注射を他の子どもに見られるのをいやがって、トイレで注射しているそうです。
 その後、その注射針を消毒してまた使う・・・ということを繰り返すため、注射するところの皮膚が腫れてしまうそうです。
 使い捨てにすれば、このように腫れることはないそうです。
 
 モズィリ市糖尿病児童協会の会員は18歳以上になると成人になるので、退会するのですが、常に新しい会員、つまり新しく発症する子どもがおり、現在33名の会員ですが、会員数が減ることがほとんどない、という状態が続いているそうです。

 現在国からはインスリン(毎回分)を支給されていますが、注射針、血糖値測定に使用する簡易検査試験紙は支給されているものの、必要数の5分の1しかもらえないそうです。
 現状は全くよくなっていません。
 チロ基金もまた寄付金を集めて、支援活動をしたいと考えています。 
 
 画像は記念撮影の様子です。入院などの事情のため写っていない子どももいます。(保養とは関係のない子も1人写っています。)
 子どもたちとお母さんには折り紙用の紙、折鶴、招き猫、お財布などをプレゼントしました。
 「日本語を勉強したい!」と今回熱心に言う子どももいて、絵葉書に名前を書いて渡したら、とても喜んでいました。将来の夢はモズィリに寿司レストランをつくることだそうです。

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙などプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。