ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

図書館で日本文化の夕べ 2

2016-03-03 | 日本文化情報センター
 3月3日の図書館で日本文化の夕べの記事でもご紹介しましたが、芥川龍之介の「羅生門」を題材としたビデオ作品と演劇の作品をベラルーシ国立文化芸術大学の学生さんたちが作成しています。
 画像は映像作品の一部分です。

 原作では死人から老婆が髪の毛を抜いて、それを売るんだと話すシーンがありますが、ベラルーシ人の手にかかると、実際に売っているシーンを映像化。
 老婆は若くなってしまいましたね。髪の毛の色も日本人じゃない。
 ですが、この違いがこの作品を広く解釈するよう見ている人に促しているように感じます。
 作品中には転がっている死体の役の人もたくさん出てきます。でも撮影した場所は大学構内で、羅生門ではありません。当然ですけど。(笑)

 でも日常の光景の中に死体がごろごろ。この画像のシーンの背景の柵も意味深で、怖い・・・
 芥川龍之介がこれを見たら、にやっと笑いそうです。

 オリガ先生はこのような作品を作りたいととても意欲的です。
 日本文化情報センターは着物を貸したレベルですが、できたらまた何かお手伝いしたいなあと思いました。

図書館で日本文化の夕べ 1

2016-03-03 | 日本文化情報センター
 今日は3月3日ひな祭りでした。女の子の祭りだから参加者全員が女性と言うわけではないのですが、日本文化の夕べを第5児童図書館内で行いました。
 発表に参加してくれたのは、国立ベラルーシ文化芸術大学の先生、学生さんです
 聴講したのは図書館員になってまだあまり時間が経っていない図書館員さんたちでした。

 学生さんたちによる「日本におけるキリスト教伝来」「俳句と短歌」そして「ギャル(正しくは日本のサブカルチャー研究)」の発表が行われました。

 今回は図書館員が来るということで、私のほうから事前に芥川龍之介「羅生門」のロシア語訳をプリント配布して読んでもらっていたので、先生と学生さんたちが見せた演劇と映像作品についてもよく理解できたと思います。

 やっぱり「ギャル」にびっくりする人が多かったですねー。
 異文化交流と言うのは本当に大事だということで、盛り上がりました。

 指導をしたオリガ・グチコ先生は「文化学そのものを職業にしようとする学生は今とても少ない。」と話していましたが、そうだろうなあ、と思いました。
(金儲けに直結していないから・・・でしょうか。日本でも大学の中で文系の学部を減らしたり、学生数を減らそうという傾向がありますよね。)

 そんな中で日本文化をテーマに選んでくれた学生さんたちには感謝です。