ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第202回」

2016-11-28 |   ビタペクト配布活動
11月28日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第202目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト3を8個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを1部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2479個、セルロースの合計は82個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2151部となりました。
 今回で通算218回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2479人の子どもにビタペクトを、約73人の子どもにセルロースを、2151家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


 今回は2家族がボブルイスク市(チェルノブイリ原発から約200キロ)SOS子ども村に保養滞在していました。それぞれの家族にお話を伺いました。

(家族A)

 お母さんが3人の実子と姪を引率していました。この家族には2個のビタペクト3を渡しました。
 それぞれの内部被爆の測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時4歳)10ベクレル
長女(12歳) 21ベクレル ○
次女 (8歳) 19ベクレル
三女 (6歳) 22ベクレル ○
姪 (11歳)  3ベクレル

 姪はオルシャ(チェルノブイリ原発から約350キロ)在住です。

 お母さんに子どもたちの健康状態についてお話を伺いました。
 長女は花粉症で、三女は食物アレルギーだそうです。アレルゲンになる食べ物の種類が多すぎて、食事が大変だそうです。
 姪は11歳ですが体重が67キロで肥満。甲状腺にも異常があり、それで体重増加しているらしく、投薬治療を受けています。


(家族B)

 お母さんが9人の子どもと1人の孫を引率していました。この家族には6個のビタペクト3を渡しました。
 この家族は2011年1月、2015年5月にも保養滞在したことがあります。
 そのときの様子はこちらをご覧ください。

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第113回」(家族B)

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第178回」(家族B)

 2011年、2015年と今回の測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトを1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時16歳)0ベクレル → 14ベクレル →  11ベクレル
男子(16歳) 0ベクレル → 41ベクレル ○ → 25ベクレル ○
男子(16歳)36ベクレル ○ → 12ベクレル → 19ベクレル
女子(13歳)30ベクレル ○ → 14ベクレル → 13ベクレル
男子(13歳)35ベクレル ○ → 22ベクレル ○ → 23ベクレル ○
女子(11歳)25ベクレル ○ → 44ベクレル ○ → 11ベクレル
男子(10歳) 0ベクレル → 25ベクレル ○ → 22ベクレル ○
男子 (9歳) 0ベクレル → 25ベクレル ○ → 16ベクレル
男子 (8歳) 0ベクレル → 21ベクレル ○ → 24ベクレル ○
女子 (6歳)(今回初測定)36ベクレル ○ → 28ベクレル ○
孫  (4歳)(今回初測定)31ベクレル ○

 この家族には11人子どもがいるのですが、そのうち9人をお母さんが連れてきていました。
 16歳の男の子2人と13歳の男の子と女の子は双子です。
 
 子どもたちの健康状態についてお母さんからお話をうかがいました。
 10歳の男の子は障害者認定を受けています。これは以前聞いていたのですが、最近家族全員甲状腺の検査を受けたら、次々と異常が見つかったそうです。
 13歳の女の子は甲状腺に腺腫ができており、経過観察しているとすぐに2倍の大きさになったそうです。今は直径が1センチほど。
 11歳の女の子は甲状腺に小さいのう胞が複数できており、9歳の男の子も甲状腺に小さいのう胞ができているそうです。
 お母さん自身も甲状腺に直径1.5センチの腺腫が2つできており、10歳の男の子は甲状腺が年齢とともに成長しないといけないのに、大きさが変わらないため、母子そろって甲状腺の投薬治療を受けています。

 さらに検査を受けて、のう胞などの大きさをチェックし、特に腺腫の大きさが大きくなっていくようだったら、モギリョフにある専門病院に行き、さらに腺腫の大きさが直径3センチ以上になったら、手術で除去すると医者に言われているそうです。

 1年前にはこんな異常が見つかっていなかったのが、急にこんなことになって、お母さんはショックを受けていました。


 画像は記念撮影したようすです。ただ家族Bの孫はホームシックになったので、保養を切り上げて親元に帰ったそうです。

 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、シャープペンシル、お母さんには小物入れをプレゼントしました。

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙やなど子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。