ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年10月26日。ウクライナ侵攻から246日目

2022-10-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年10月26日。

 24日に、ロシア領のブリャンスク州で、ベラルーシとの国境から約15キロ離れた村のそばで、線路が爆発によって損傷したことを今日イギリス国防省が明らかにしました。
 この線路はロシアとベラルーシ南部(つまりウクライナ国境に近い地域)を結ぶ主要な路線です。
 「ストップ・ザ・ワゴンズ」と名乗るロシアの反戦団体が自らの犯行だと主張しています。おそらくこれは本当にこの団体の犯行でしょう。
 同団体が自らの行為だと主張する鉄道インフラへの破壊工作は6月以降、この件を含め6件起きています。しかしまだ逮捕されたりはしていません。
 ロシア国内でもこのようなパルチザン活動が行われている証拠です。

 
 ロシアは今日、大統領の監督の下、核戦力を運用する陸海空軍部隊による核弾頭搭載可能なミサイルの発射演習を行いました。
 着々と準備をしているようです。


 国営ロシア通信は今日、情報筋の話として、ウクライナの国営ユージュマシュ社の専門家がロシアのミサイル「イスカンデル」に似せたダミーミサイルを製造したと報じました。
 このミサイルに放射性物質を充填し、ウクライナ軍がチェルノブイリ原発の立ち入り禁止区域で打ち上げ、それをわざと上空で迎撃し、ロシアが核攻撃を始めたと主張するつもりだとしています。
 チェルノブイリ原発の周辺はもともと放射能汚染地域なので、そこに空から放射能が降り注いでも汚染が広がるわけでもなく、人もほとんど住んでいないので、ある意味うってつけの場所だと言いたいのでしょう。
 そして、ウクライナは「ロシアが核攻撃を始めた。だからこちらも核で応戦する。」と宣言するだろうというのがロシアの予想です。
 しかし、ウクライナで民間人が虐殺されても、いつもロシア側は「それはウクライナのナチスのせいです。」と主張するので、今回も自分たちで、チェルノブイリ原発上空でミサイルを爆発させて、ウクライナのせいにするかもしれません。
 このときロシア側がミサイルを発射するのはベラルーシ領内から直接、あるいは領内から飛び立った戦闘機からだという予想もあり、ベラルーシが巻き込まれる可能性があります。
 ともかく、この起きてほしくないです。


 今日、ロシア大統領は元サンクトペテルブルク市長の娘でテレビ司会者のクセニア・サプチャクさんに対し、恐喝容疑で捜査に着手し、モスクワ郊外の自宅を捜索しました。
 サプチャクさんは子供の時からロシア大統領と交流関係があり、仲がよかったはずなのですが、2018年の大統領選にプーチン氏の対立候補として出馬。ウクライナ侵攻後は政権を批判。
 今回の捜索の直前に自身が創設した独立系メディアの幹部が先に拘束されており、通信アプリで「(容疑を)全く信じない」と反発していました。
 しかし、自分も逮捕されそうだと分かると、25日にアラブ首長国連邦行きの航空券、26日にトルコ行きの航空券を相次いで購入。しかしこのチケットは目くらましで、ロシア当局がモスクワの空港で警戒する中、飛行機でベラルーシへ。そしてリトアニアへ陸路で移動しました。イスラエルのパスポートを所持していたとも言われています。これだとベラルーシの出国審査でも分からないですね。