ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年10月30日。ウクライナ侵攻から250日目

2022-10-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年10月30日。
 
 ベラルーシ経済の続報です。
 地方都市のショッピングセンターや市場などで個人事業主の店舗が次々と閉店している状況について。
 ビテプスクやポーロツクでも、衣料品店舗のシャッターが下ろされ、「11月○○日まで休みます」という張り紙が貼られています。
 首都のミンスクでもこのままだと同じようなことが起こると思われます。
 地方の小売業者は、ミンスクの卸売業者が、商品を少ししか卸してくれなくなった、今販売しているのは以前入荷した商品の残りであり、しかも購買者側に購買力がなく、客足そのものが遠のいているそうです。
 それでも食料品はさすがに購入するだろうと思ったのですが、とうとう節約のために少ししか野菜や果物を買わなくなったということでした。 
 ポーロツクの個人事業主はこれでは商売が成り立たないとして、物価引き上げ禁止法に反対する署名活動を始めました。集まった署名はポーロツク市議会に提出される予定ですが、この法律そのものが大統領自ら決定したものなので、意見はなかなか通らないでしょう。

 
 ベラルーシでは11月1 日から基本税率が引き上げられ、続いて公務員の給与が引き上げられます。この中に学校教師や図書館司書も入っているので、私としては嬉しいです。
 しかし、どれだけ給与が増えるのかと言えば、平均12ルーブル。職種によっては5ルーブル。最大でも30ルーブルだそうです。図書館員なんて、この5ルーブルなのではと思われます。6回地下鉄に乗ったらなくなります。
 ちなみに公式な統計によると、ベラルーシ人の平均月収は8月時点で1,665 ベラルーシ ルーブル (2022年9月30日の国立銀行のレートで約 670 ドル)。
 9月には、平均月収が1,637ルーブル (為替レートで661ドル) に下がりました。
 IT関連の職種だと平均月収は4,596.5ルーブルで、教育関連(学校の教師など)だと1089.7ルーブルだそうです。


 ロシアは昨日、ウクライナ産の穀物を安全に輸出する国連などとの合意を、無期限で止めることを一方的に表明しましたが、それに対しウクライナ大統領は、
「ロシアが、アフリカ・アジアなどで意図的な飢餓を引き起こそうとしている。」
と強く反発。すると、ロシアはウクライナの穀物は主にヨーロッパ向けに輸出されていると指摘。そして、ロシア産穀物など最大50万トン分を、今後4カ月間にわたり、貧困国に無償提供する用意があると表明しました。これで批判の矛先をかわそうということですね。