猫のあしあと

*舞台・ミュージカル・ちょこっと宝塚、な気まぐれ日記*

瀬奈J回想録~月組エリザベートの感想~

2010年04月25日 15時55分31秒 | 瀬奈さん
城咲さんゾフィーからは、気高過ぎるほどの品格がビシバシ伝わってきた
ん~、こう書くと「じゃあ今までのゾフィーには気品がなかったのか」って感じ
になっちゃって語弊があるんだけど

宝塚の『エリザベート』の登場人物の中では、ゾフィーはどちらかというと癖の
ある役になると思うんだけど、だからか今までのゾフィーは割とあくの強さとか
、シシィにとっての怖い姑、的なイメージばかりが前面に出てた気がする。

初演のうちは、その方が観客にとってはシシィの悲劇が分かりやすくなるから、
むしろそれで良かったのかも。
でもやはり再演を重ねるうちに、少し違う人物像が出てきても良いと思うし、実
際この城咲さんゾフィーからは、私は今までにない、少し違う印象を受けました


確かに歌声の迫力とかには欠けたかもしれないけど、でも、ゾフィーの言動は全
てハプスブルク家を守りたいが為のことであって、そう思うとなんだかゾフィー
って人が愛おしくなってきたり(笑)
その一方で、シシィに対してそれこそ単なる女の嫉妬的な感情も抱いてたのかも
、なんて面も見え隠れしたりして。
そんな気持ちがあっても納得出来るくらい、若かりし頃はそれはそれは綺麗な人
だったんだろうな、て思わせてくれた美しい高貴なゾフィーでした

式の翌朝シシィの寝室の場面で、ゾフィーの嫁教育についてフランツがシシィを
説得させてる横で、片方の口角だけ上げてニヒルな笑みを浮かべた誇らしげな表
情のゾフィーが大好きでした


そして特筆したいのは、越リュウさんパパとみっぽーママコンビ
このコンビ大好き(笑)
なんだろ…小芝居が、というか、あ、でもこれは月組全体に言えることかもだけ
ど、一人一人の役のキャラクター作りが濃い、というか、しっかりしてるから、
だから観てて面白い
主要キャストじゃなくても、むしろ脇を支える役所の人達の方がその傾向が強い
気がするし(笑)
でも、だからと言って「悪目立ちしてる」なんて事態には(当たり前だけど)な
っていなくて、上手いなっと思わされる。

みっぽーママは台詞の言い回しとか、いかにも“世話焼き母さん”風な感じが出てたし、
リュウさんパパもダンディーだけど、自由人な雰囲気も出てるし。
何よりリュウさんパパは結婚式の場面での表情の演技が素晴らしい
例えば、「家柄はダメ~♪」と言われて(°ω° )→(´・ω・`)=3 て顔になったり、シシィを「間抜けね」とけなされて、“むっ(`・ω・´)”て顔してたり。
あとシシィがフランツと去っていく姿を眺めつつ(´・ω・`)てなる顔が、お髭のせいか、大型犬っぽかったり(笑)

他にも色々、月組っ子たちの細かい演技に釘付けな公演でした