カメラというと昨今、カメラの性能談義、撮った写真の画質談義に華が咲く時代となりました。
組合のカメラクラブに入って、もう25年経ちました。
カメラもフィルムカメラからデジタルカメラへと移行しました。
カメラと言えば、NIKON、CANONの時代からSONYの時代へと移り変わりました。
もう、ピンボケ、手ぶれの写真を撮ろうと思っても難しい時代となってしまいました。
スマートフォン内蔵のカメラの性能も向上し、被写体に向けるだけで、だれでもきれいな写真が撮れる時代が来ました。
あることをきっかけに、女性写真家の藤井昌美さんを、カメラクラブに招いて講師をお願いしたことがあります。
妊娠中で大変なときでしたが、快く受けて頂きました。
藤井先生は、フィルムカメラが創り出す現代的なアートに挑戦されておられるようで、しかも手作り感の伝わるような作品を目指しておられるようでした。
最後は、写真アルバムを表紙から手作りで造る方法を教えて頂きました。
藤井先生はデジタルの便利さを否定しているわけではないと思いますが、写真家の中にこういう立ち位置の方の存在は貴重だと思います。
私は撮影するときの手間が好きです。
時代遅れかも知れませんが、私はデジタルカメラを買うにしても、ISO感度調整ダイアル、シャッタースピードダイアルが軍幹部にあるものを選びます。さらに露出補正ダイアルがあれば言うことはありません。
そうなると、フジフィルムのX-T1から始まったシリーズか、もしくはNIKONのDFです。
私はX-T1を愛用しています。
フジフィルムは現在、カメラ内手ぶれ補正搭載のX-T4がフラグシップ機です。
バッテリーを含めると、二〇万円を超えます。
年金生活者の私には手が届きませんが、フィルムカメラに慣れ親しんだ年代にはお勧めです。
オールドレンズを付けて、ファインダーをのぞきながらピントを合わせ、露出を合わせてパチリ。
時間はかかりますが、この時間がなんともいいですね・・・。
ところで、私がカメラに興味を持つきっかけとなった出来事があります。
昭和20年代後半、私が4、5歳ぐらいの時、父がカメラを買ってきました。
MinoltaFlexという二眼レフです。
当時の父の給与の数倍の値段ではなかったのかと思います。
父がこのカメラで、その頃写したネガが手元に一〇〇枚ほどあるのですが、フィルムが6×6版で保存状態が良く、試しにスキャンしたところ驚きました。
六〇年以上も前の写真ですが、時代がよみがえってくるのです。
下の写真は、父がMinoltaFlexで撮影した祖父の写真です。
祖父は四〇年以上も前に亡くなっていますが、昨日撮影したかのようによみがえってきました。
この日は嫁入りの日で、撮影していた父が、私に写真機をのぞかせてくれたのです。
着物で正装した伯母たちが、写真機の磨りガラス上にポーズを撮るために動くのを食い入るように見ていたのを鮮明に覚えています。
数日経って写真ができあがってきました。
当時テレビもないに時代、磨りガラスの映った人物が、紙の上に焼き付けられているのです。
子供ながら、今で言うカルチャーショックです!
今は、シャッターを押したら即ファインダーに映し出されたままの写真を見ることが出来ます。
孫たちにカメラをテレビにつないで見せたら、テレビに映る自分たちの姿に驚いて、それ以来ことあるごとにカメラをテレビにつなげと懇願されます。
孫たちにとっては、それがカルチャーショックなんでしょう。
女性写真家・藤井昌美さんは、そういう写真機の面白さを知ってもらおうと様々な活動をされています。
11月20日(土)、名古屋港付近でとてもおもしろい企画があります。
写真家・藤井昌美とカメラオブスキャラで港まちの風景をのぞいてみよう