10月、高校時代の友人の一人が他界。
奥様から丁寧な文字で喪中はがきが送られてきた。
お参りの申し出をしたら、「お気持ちだけで十分です。うちは無宗教でお位牌もありません」・・・。
10年ほど前に同級の仲間と円頓寺界隈を散策し、明道町で私の小学校時代の同級生がやっているうどん屋で食事したのが、彼との最後だった。
同じクラスではなかったけれど、帰宅方向が同じとあって、意気投合。
予備校まで一緒。
浪人生活、夏はパチンコ屋で涼み、腹が減ればハンバーグ。
彼は文系の地元有名大学へ、私は関東の理系の大学へ。
社会人になってからは、余り会うことはなかったけど、とても優しい人間だった。
私が転職するたびに心配してくれた。そして励ましてくれた。
はにかんだ彼の笑顔が、いまでもまぶたに焼き付いている。
そんな彼の弔いを兼ねて、残された仲間と東山の植物園で紅葉狩りをすることに。
駅で待ち合わせることになり、仲間の内の一人が交通の便が悪い坂下に住んでいて、私の家に車を預かってほしいと言ってきたのはいいが、待てど、暮らせど、時間を20分オーバーしても来ない。
予定していたバスには乗れず、携帯は持っていないと聞いていたので、自宅に電話をしても出ない!
見切り発車せざるを得ないと決断し、バス停に向かい始めたところで彼に遭遇。
道に迷ったという。確か去年来てくれたはず・・・。
本人曰く「痴呆症の前触れかも」・・・?
ところで、東山植物園の紅葉は、天気に恵まれ一番いい時期に観ることが出来た。
色づく山の紅葉をこの先、何度観ることになるだろう。
ひとつ ひとつ 人生の扉を開けては感じる その人生の重さ
ひとり ひとり 愛する人たちのために 生きていきたいよ
人生の扉 竹内まりや より