硝子のスプーン

そこにありました。

そうだ、お伊勢さんに行こう。<二日目:内宮 (+おかげ横丁)>

2013-09-30 21:15:26 | 日記(雑記)

二日目の朝。
内宮参拝に行くなら早朝と決めていた(内宮で朝日を浴びるのが夢だった)ので、朝四時に起きて、禊(?)をすべく宿の大浴場へ。当たり前だけど、誰もいない(笑)。貸切状態で朝風呂を満喫しましたとも。気持ちよかった。朝風呂大好き。
風呂から上がって部屋に戻った時点で、五時くらいだったかな。携帯で日の出の時刻を調べたら、五時四十四分とのこと。内宮の参拝時間は朝五時から(季節によって違います)。そして、宿から内宮までは徒歩十五分。素晴らしく完璧だわ。とか思いつつ、いそいそと準備をして、いざ出発。
なんか微妙に雲が多い気がするけど、天気予報では晴れ時々曇りってなってたし、きっと大丈夫よねと、何度も空を見上げつつ、新橋を渡って、おはらい町通りに突入。

おかげ横丁の入り口。

正面も写真撮ったはずが、ない。何故だろう。
それはともかく、まだ電灯が灯ってて、早朝だから人影もなくて、妙に幻想的で、千と千尋の神隠しに出てくる町並みみたいだなって思った。

おはらい町通りのとある家屋。

こんな家に憧れる。町家っていうの? 京家っていうの? よく分からないんだけど、二階の窓のところの造りが特に好き。

内宮前で、第一村人ならぬ、第一猫さん発見。

なんてステキな八割れちゃん。近寄って撫でたら、一心不乱に毛繕いし始めて、アップの写真が撮れなかった(←いや、撮ったんだけど、ブレブレでよく分からない写真になってる)。
何を隠そう、私は子供の頃から、黒白の八割れ猫が超大好き。いつか一緒に暮らすことがあったらばと、もう名前まで決めてある。だけど、どういうわけか、全く縁がない(泣)。縁があるのは、ダントツでキジ猫。今まで家族になった猫の7割がキジ猫。2割が単色ちゃん(真っ白か、真っ黒)。茶トラは、お嬢様が初めてなんだぜ。そういえば、サビ猫ともご縁がないなあ…。三毛猫なんてもう、私の中では都市伝説……。

猫談義は置いといて、こちらが本題。

内宮の表玄関、宇治橋鳥居。




鳥居をくぐり、宇治橋を渡れば、あちら側はもう、神のおわす神域でございます。
この時点で、五時四十五分すぎ。
時間は計画通りながら、いかんせん、雲が多い。生まれたての朝日を浴びながらの内宮参拝が、夢に終わった瞬間でした。

また、宇治橋鳥居の写真を正面から撮りたかったのだけど、素敵に空気を読まないカップルが仲良くいちゃいちゃいちゃいちゃと、真正面ベストポジションで長々と写真を撮っていて、終わりそうになかったので、菩薩の微笑み(←神様の宮前で菩薩……)で諦めました。菩薩の笑みを浮かべていたのは、私だけじゃなく、同じく観光客だろうおじ様も、真正面を占拠するカップルに遠慮したのでしょう、無理な姿勢で写真を撮っていました。カップルよ、仲がいいのは良いけれど、ちょっとでいい。周囲も見ようぜ。

しつこく写真を撮り合っているカップルを背に、鳥居をくぐって、内宮の中へ。

生まれて初めて足を踏み入れる内宮の敷地内。神苑の落ち着いた美しさに、自然と気が清められました。清々しいとはこのことかと感動しながら、足を進めていると、前方に白い小さな影。えっ?と思う暇なく、聞こえてきたのは「コケッコッコー!」という鳴き声。鶏(矮鶏?)を放し飼いにしてるんですね、知らなかったです。
しかも、一羽だけかと思いきや、横の茂みから更に二羽出現。それぞれが、「コケッコッコー」と挨拶してくれました。写真撮ろうかと思ったんだけど、万が一、フラッシュがついて驚かせたらかわいそうなので、目で愛でるだけにしました。全身真っ白で可愛かったよ。

火除橋を渡った先の第一鳥居。


五十鈴川。

想像以上に綺麗でした。手を浸したら、ひんやりと冷たい水の感触が、最高に気持ちよかったです。
せせらぎがとても心地よかったので、お土産にと思って動画も撮ったんだけど、このブログ、動画は載せれないのね。残念。

五十鈴川を泳ぐ鯉。遠目でも大きい。


こちらは、小さな魚達。見えにくいかな。写真の下部分に黒い小魚がたくさんいるんだけど。写真撮るの、本当下手でごめんなさい。



内宮の参拝経路は、滝祭神→風日祈宮→正宮→荒祭宮→子安神社→大山祇神社の順でお参りしやすくなっているので、その順序でお参りしてきました。

風日祈宮橋から見下ろす五十鈴川の眺め。

緑の景色も充分綺麗だったけど、もっと秋が深まって、葉っぱが紅葉する頃になると、きっと物凄く綺麗だろうなあ。

そうそう。参道のあちこちに生えている木は、みんなとても立派で、両手回しても届かないくらい幹も大きいのだけど、木の種類に関わらず、木の肌がどれもこれもみんな、滑らかで優しかったです。手のひらで撫でては、一人でしみじみと感動してました。感動するのに忙しくて、写真撮るのすっかり忘れました。←オイ。

こちらは、今度新しく作られた正宮。

天照大神が、こちらにお引越しなさるのは、十月二日だとか。もうすぐですね。

そして、こちらが、今現在天照大神がいらっしゃる正宮。

石段の下からなら、撮影OKとのこと。ありがたく撮らせていただきました。

驚いたのは、正宮へと続く石段の見事な平らさ。神社とかの石段っていったら、石の自然な丸みとかもあって、ちょっとでこぼこしてて歩きにくいってイメージがあるでしょう?(←あれ?私だけ?) ところがどっこい、こちらの石段は、微塵のでこぼこもなく、本当に見事なまでに平らなの。さすが、日本の総氏神様のご正殿だけあって、格が違うわと、そこに畏敬の念を感じました。←そこにかい。

夢だった朝の光を浴びて参拝というのは叶わなかったけども、やっと来れた神宮。天照大神が鎮座する地。失礼がないようにとやや緊張しつつ、石段を上って、その奥におわす天照大神に感謝を捧げて、この先も何卒、全ての生命が安らかなるようお守りくださいませとお祈りしてきました。太陽は本当に、かけがえのない尊い存在です。ありがとうございます。
と、敬虔な気持ちで正宮を後にし、荒祭宮へ。

荒祭宮では、個人的なお願いをしてもいいという話なので、家族のこと、友人のこと、猫のこと、思いっきりお願いしました。勿論、自分のことも忘れてないよ(笑)。

荒祭宮で調子こいてお願いしまくったせいか、子安神社では、見事にお賽銭を弾かれてしまいました。子宝、安産だけでなく、縁結びの神様でもあられるのに……。お前もう諦めろよということでしょうか……。フフフフ……。

また、実はちょっと期待していたのだけど、御厩には、お散歩中なのか、神馬さんはいませんでした。朝で人が少ないから、お喋りしたり出来るかなって(勿論私が一方的に話しかけるだけだけどw)思っていたので、会えなかったのは残念でした。


あ、そうそう。赤猫さん。(いきなり名前出してごめんなさいよ)
例のアレ、コレでしょう? コレ。ニヤリニヤリ。



実際に行ってみて、素人目に見ても、確かに少し変わった造り(配置?)だなと思いました。正宮は何故あっち向きなのかしら。南を向いているってことは分かるんですけど、参道から90度曲がらないと参拝できないあの造り。なんとなく腑に落ちない……。
募る謎はともかく、赤猫さんのおかげで、神宮参拝、二倍楽しめました。ありがとうございました(^v^)


最後に家族の分と友達の分のお守りを買い、宇治橋を渡って神域を後にし、また俗世へ。
時計を見れば、もう朝七時過ぎ。どうりでお腹も空くわけだ。はよ宿帰って朝飯にしよ。とか思いつつ、鳥居の前で出迎えるように待ち受けていたにゃんこにハートをぶち抜かれ、動けなくなりました。
見て。伊勢の黄色お嬢様。←違うw

顔つきから言って、この子はきっと雄だけど、そんなの関係ねえ。可愛いは正義。可愛いは最強。
でろでろになりながら、茶トラくんと戯れてたら、黒猫さんまで出現。

私の鼻息の荒さにびびったのか、朝の八割れちゃんと同じく、一心不乱に毛繕いを始めてしまった。でも可愛い。ふさふさ尻尾ラブ。
そして、はっと辺りを見渡せば、なんと、黄色お嬢様とむぎ坊ちゃまが。←だから、違うw

この微妙な距離感、黄色とむぎに違いない(笑)。(ちょっと、むぎが見つけにくいかしら。自転車と茶トラ猫の間(自転車寄り)にキジ猫がいるんです。頑張って見つけて。←オイ)
他にも、沢山いましたよ~。少しずつ参拝客も増え始めてて、それに合わせるように、にゃんこたちもどこからか、いっぱい出てきていました。なんて素晴らしい猫パラダイス。目立ったのは、茶トラ。茶トラが四匹以上いた。茶トラ天国だった。でも、うちのお嬢様が一番美人だった。←ザ・親ばかキング。

腹の虫が誤魔化せないほど鳴り始めたので、断腸の思いで猫達と別れ、宿へ帰りました。
宿について時計を見たら、八時半を過ぎていて、「お前、どんだけ猫といたんだ」と、自分で自分に突っ込みました(笑)。

朝ご飯は、悩んだけど洋食をチョイス。三種類のパンと、南瓜のスープと、カレーの乗ったオムレツと、ハムとウィンナーと、海老と人参と玉ねぎのマリネと、よく分からんキッシュみたいなの(←オイ)と、ヨーグルトと、コーヒーと、アップルジュースと、あと、えっと、忘れました(←オイイ)。写真なんぞ撮る暇なく、胃袋へと消えました。美味しかったです。ご馳走様でした~。

おかげ横丁が開くのは九時半からだったので、腹ごなしに、部屋付きの露天檜風呂を楽しむことに。ただ、既に化粧しちゃってたので、お湯で落ちちゃってまたするのも面倒くさいと、足湯状態にして、贅沢に楽しみました。いやはや、極楽だった。

そして、九時半過ぎに、おかげ横丁へ。





ごめん、おかげ横丁、この三枚しか写真撮ってない……。
だって、もう、あなた。人が多いの何のって。平日だよね、今日。と、自問自答しちゃうくらい、人でいっぱいなんだもんよ。朝、十時前であの多さってことは、午後とかもう、人でぎゅうぎゅうなんじゃないの、あそこ。
まあ、人に塗れながらお店見物楽しんだけどね。写真まではさすがに、気力が届かなかった。ごめん。

とりあえず、お土産という名の口止め料として、なめこから赤福頼まれていたので(会社の人には、なめこにしか伊勢行き話してない)、赤福本店で八個入りを買って、ついでに両親と姉&義兄にも、それぞれ八個入り買って、大好きな姉にはそれプラス、可愛い招き猫の置物…にしようと思ったら、「置物はいらない」とメールで返されたので、なかなか味わい深い言葉と渋い猫の絵が描かれたポストカードとブックマークを購入し、自分には、おみくじ付きの金運招き猫の置物と、猫のポストカード数枚を買い、必要ない万華鏡や、しまいにゃ、吸いもしない煙管まで勢いで買いそうになるのを何とか堪え、ふと気づけば、くじ引き引換券が六枚以上溜まっていた。

そうなんです。
何を隠そう、おかげ横丁では、九月十四日~二十九日まで、『来る福招き猫祭り』なるものが開催されていて、その一環として引換券六枚で一回くじ引きが出来る催しが行われていたのであります。

買い物前に、くじ引き会場(?)の前を通り過ぎた際に、景品をざっと見たら、ハズレの景品の中に可愛い猫のポストカードがあるのを見、密かに、あれ欲しいなと思っていた私。これであのポストカードが貰えると、引換券を握り締め、ほくほくして、くじ引きしに行きました。
そして。
「はい、六枚ですね。じゃあ、くじ引き一回になりまーす」というお姉さんの声に、ハズレ玉が出ることを微塵も疑わず、超笑顔でがらがらを回した結果。
ころんと転がり出てきた玉の色は、なんと。

金色。

おかげさまで、見事、三等でした。普段、くじ運ないくせに、こんな時に限って……。いや、くじ運がないからこそか…? 
そういうわけで、目をつけていたポストカードは貰えませんでしたが、三等の小さな招き猫のストラップ(下写真)を貰いました。わーい。

まあ、これも可愛いからいいんだけどね(笑)。

そんなこんなしている間に、十一時。まだ何も食べてないのに~~と思うものの、飛行機の時間もあるし、宿もチェックアウトしなきゃならない。何より、遅めのたっぷり朝食が胃の中で出しゃばっており、お腹がまったく空いていない。あんなに全部平らげるんじゃなかった……。
後悔先に立たずで、宿へ戻り、お世話になりましたとチェックアウトを済ませ、五十鈴川駅まで宿のバスで送ってもらい、五十鈴川駅→名古屋駅→名古屋小牧空港へ。
空港にて搭乗待ちの間に、十五分二百円のマッサージチェアに揺られながら、母に「今から帰る」と電話したら、「○○おじちゃん(←親戚の叔父ちゃん)にも、伊勢のお守り買ってきて。あと、お神酒も欲しい」と、今更感たっぷりなことを言われました。いくらなんでも、もう無理でした、ごめんなさい。ていうか、行く前に言って、そういうことは。

二時五十分発の飛行機に乗って、四時半くらいに福岡に到着。晴れ曇りだったあちらとは違い、福岡は雨が降った後でした。さすがにもうお腹が空いていたので、真っ直ぐ帰宅。
腹を満たし、一日ぶりに会う黄色お嬢様と、愛を確かめあいました。

ほとんど無理やり膝の上。

「ここが私の場所」と言わんばかりのお顔。さすがである。



というわけで、突発的なお伊勢参りではありましたが、楽しかったです。二見興玉神社まで足を運べなかったのが、多少心残りではあるものの、まあ、次の機会に楽しみにとっておきます。
次に巡るとしたら、二見興玉神社→内宮→おかげ横丁(食べ専門で)→徴古館、かな。あと、ウズメ様のところには必ず行く。(←どんだけ好きなんだw) それと、時間があったら、倭姫様のところもまた行きたいな。

ここまでの長い長い、旅の思い出話に付き合ってくださった方、ありがとう。
また、今回の旅でお世話になった全ての方、本当に、ありがとうございました。
また機会がありましたら、何卒よろしくお願い致します。


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2 Comments

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Unknown (赤猫)
2013-10-02 17:18:16
ちょいとでも楽しめたらと即メールしましたが、少しは役に立てたようで良かったです。しかし平日でもその人の多さでしたか。あまりに人が多いと人酔いしますよね。どうせなら猫酔いのがいい。おかげ横丁は猫が多いし。

次回はぜひ相差の石神と大王崎。志摩の天岩戸も。天岩戸は人が少ないので多人数のがいいかも。
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Unknown (のん)
2013-10-02 21:13:30
猫酔い……。したいしてみたいそれになりたい。
じゃなくって、本当に人が多かったですよ~。人多すぎて、おかげ横丁+おはらい町通りのどこにも本物の猫はいなかったっすよ。朝、神宮前で会った子たちだけ。普段はいるもんなんすかね? どうなんざんしょ、アニキ?

次回は、時間と都合があいましたら、ナビゲーションぜひともよろしくお願いしますでやんす~♪ そのときはぜひぜひぜひぜひ、マーブルちゃん連れてきてくんなしぃ~~♪←凄い無茶振り(笑)
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