は・な・う・た・ま・じ・り

おばちゃんは見ていた

娘が生まれて次の次の日だったかと思う。ちょうど今時分のこと。


当時、苦情処理を担当していた頃、有名なおばちゃんがいた。

他の担当や上司が言うには

ひとこと言えば100返り、窓口に来ては灰皿を投げたり、大声でわめいたりして
尾ひれや、羽ひれがついて小さなことでもまるで日本の国がひっくり返るような話をする人らしい。
言葉尻をつかまえて、言い寄ってくるなかなか手ごわいおばはんだった。

私は1度お邪魔したことがあるだけで、その時の印象はそうは思わず、?という気がしていた。

帝王切開で付き添いはいらないといわれたものの、やはり気がかりでもあるし、赤ちゃんの顔も見たい。

寝不足で仕事に行っていた矢先、当時の上司から、kenさんMおばちゃんが何か言ってきてるらしい。

担当のH君が休みなので、行ってもらえないだろうかとの話し。
それならあんたが行けば・・・そうも返さず、業務命令に従い、Mさん宅へ。

お詫びをして、世間話をして、うちとけて…

で、帰ろうと安心して車に乗ったとき…

目の前にあるはずの「ハンドル」がない

あれれっと思ったら、後ろの席に果敢と乗り込んでいた。

そりゃ、後ろにはついとらんわい(笑)

 

ごそごそしていたら、そこへさっきのおばちゃんの視線が…

恥ずかしいので、何かを探すふりをしていたが、百戦錬磨のおばちゃんの

鋭い眼光はその一部始終を見ていた(笑)

笑ってごまかしようもない…

と観念した。

その時のおばちゃんは、顔の半分ぐらいが目になって、いかにもいいネタができたみたいな顔をしていた。

尾ひれがついて、そこいらじゅうに広まっただろうなあ…

しかし、そのおばちゃん、3ヵ月後の春先、鬼籍に入られたとその近所の方に聞いた。

当時62歳だと伺った。


あれから20年後ろの席に乗り込んだことは、タクシー以外にない(汗)

 

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