今日は鯨とお月様のお話です。大海原でこんな会話が聞こえてくるかも!

2013-06-10 21:11:50 | 日記



お月様 と 鯨  Ⅰ
         渡辺 れいん
大海原に水平線から僅かに浮かんだ月が
緩やかに波打つ水面を照らしていました。
『あ~あ』、誰かが大きな欠伸をしました。
すると今度は『プシュ~ッ』と水面から大きな
水鉄砲が吹き起こりました。
辺りは静かな海なのでその音は一瞬にして
響き渡りました。
『今日は、退屈だな…僕、ひとりか。』
『でも、きれいだな、お月様、あんなにきれいなお月様は、久しぶりだな』
そうです、鯨が一頭、月明かりの水面に黒い大きな体を横たえていました。
鯨は大きな月灯りに見惚れていました。
暫くすると、
『昨日は、君は、オホーツクの方にいたね』
と、どこからか、とっても優しい声がしました。
『はい、どなたですか。』
鯨は怪訝そうに尋ねました。
『わしじゃよ、ほら、今、君が見惚れていた、わしじゃよ』
『はぁ、お月様?』
『そうじゃよ、わしじゃ』
『お月様、僕は昨日、オホーツクの方で食事をしていました。よくご存知でしたね。』
『わしゃ~、何でもしっとるぞ、お前がどこで何をしているか、全て、御見通しじゃ、はぁ、はぁ、はぁ…。』
鯨はクルッと、横たえた体を一回転しました。
『あそこのオキアミは最高ですね。』
『僕はあそこのオキアミが大好きで…。』
『そうかぁ。でもな、最近、この海もみんなが食べるから、食べ物が少なくなって、無くなってしまわぬか、わしゃ、心配でなぁ。』
『大丈夫ですよ、お月様、僕らは、みんな、ちゃんと
弁えていますから』
『そうか、そうならいいのじゃけどなぁ、
他のみんなも弁えてくれたらいいのじゃけどなぁ』
すると、鯨は突然、潜りだして姿が見えなくなりました。
お月様は、突然の鯨の行動に面喰った面持ちをしていました。
暫くしてその鯨は水面から体を垂直に飛び出して、ジャンプしました。
そして、また、水面に体を横たえ今度は仰向けになりました。
『お月様、お月様が見えている夜は、僕は一人でも
ちっとも淋しくないけど、お月様がいないと、今度は
星々が大空に輝き、あの無数の数が僕には耐えられないです。』
『どうしてじゃ』
『淋しくて、淋しくて、耐えられないのです。』
『でも、綺麗じゃろ』
『そりゃ、綺麗ですけど、独りでいたら、淋しくて、怖くて、堪らなくなるのです。』
と言いながら鯨はうっすらと見えている星々を覗いていました。
『そうか、確かになぁ、この暗闇の海から星空を見たら、お前のような、気持ちになるのかなぁ』
『そう言えばな、あの星の数を数えたことがあるかい』
鯨は突然、何を言うのだろうという風な顔をしました。
『お月様、何を仰っているのですか。』
鯨は知らず知らずのうちに敬語に変わっていました。
『誰も星の数を真面目に数えようとは思いませんよ』
『そうじゃなぁ、』
『だって、そもそも、数えきれない数ですよ、』
『そうじゃなぁ、』
『お月様、じゃ、何故…。』
『何故、そんなことを聞くのかなって言いたいのじゃろ』
『はぁっ』と鯨は不思議そうに答えました。
『あの無数の星は誰も数えきれないよ。』
鯨は当り前じゃないかって、いうような顔をしてさらに耳を傾けていました。
『つまり、あの無数の星々は、亡くなったものの
何処かで生きていた証だよ。』
鯨はまた、怪訝そうな顔をしました。
『今までに、生きていたものが食べられたり、病気になったり、そして年老いて死んでしまったり、…、
どれだけのものがこの世からいなくなったと思う』
お月様は、考え込んでいる鯨の顔を覗きながら、また話始めました。
『みんな、俺は生きていたのだよって、輝いているのだよ。だから、わしがいない夜には彼らの輝きが増して、そうだな、お前が言うように怖くなるほどの星の数に圧倒されるのかなぁ』
っと、お月様が言い終わると、鯨は恐る恐る、星空を
覗き込みながら、
『じゃぁ、あの星々の中には、僕の御祖父さんや御祖母さんも何処かで星になって光っているのかな』
『そうだよ、もちろん、光っているよ』
『どこにいるのだろう?』
『そうだなぁ、ひょっとして今見ている星かもしれないし、前に見ているのかもしれないなぁ』
『どの星か、わかるといいね、そしたら、少しは怖くないかも』
『そうだなぁ。』
と、お月様が言い終わると突然、黒い大きな雲が現れてお月様はその雲に隠れてしまいました。
鯨は不安そうになって暗くなった海を見回しました。
どこを見ても真っ暗です。鯨は海の中へ逃げようとしましたが、さっきのお月様の言ったことが、まだ、耳に残っていました。
そして、恐る恐る、夜空を見上げました。
すると、また、星々がみんな奇妙に輝いてあの怖い思いが胸を絞めつけそうになりました。
でも、今度はいつもと違った感じでした。
だんだん、星々がはっきり輝き始め、その一つ一つが
悲しんでいるように見えたのです。
鯨は、いつも感じていた淋しくて耐えられない気持ちとは違った、悲しい思いが込み上げてくるのでした。鯨は何故だろうと思いましたが、さっきのお月様の言葉が耳から離れませんでした。そして、いつもとは違ったこの悲しさは、いろいろ思い出したからです。その思いが今、見ている星々から感じ取れるようになったのです。
あの星々は、みんな、生きていた頃の思いが光っているのだ、と思ったら、死んでしまった仲間や御祖父さん、御祖母さんのことを思い出して、今度は悲しくて、悲しくて堪らなくなりました。もう、このままずっと満天の星空を見ていても怖くありませんでした。
そして、鯨は堪らない思いで、おもいっきり潮を吹きました。誰かが近くで見ていたらその様子は満天の星空に届かんばかりの勢いでその潮は伸びているように見えたことでしょう。まだ、鯨は夜空を見ています。もう、さっきまで話していたお月様のことなど忘れていました。
辺りは依然と真っ暗な海です。そして、静かな海でした。
すると、鯨が見ていた満天の星空がなんだか蠢き始めました。天の川のように大きな帯になって動き始めました。そして、一つの星が急に輝きを増したかと思うと突然、流れました。すーと一本の細い帯となってその星は何処かに落ちたのか消えてしまいました。
また、流れ星が見えました。そして、また、流れ星が見えました。それから、三つ、四つ、と流れ星の数が増えてきました。
その数はどんどん増えてゆきます。そのうち、星々は雨のように降りだして海に落ちてゆきます。鯨は呆気にとられてその様子を見ていました。
それから、今見えている星々が流れ星となって流れては消え、流れては消え、満天の星空が今度は夏の花火のように散りばめられて、この世のものとは思えません。鯨は次々に起こるその様子に見惚れていました。
星々は鯨のやさしい思いに応えたかのようでした。
そのうち鯨は、だんだん、胸の辺が熱くなって何故か堪らない思いが込み上げてくるのでした。
そして、いつしか、鯨の目には涙が溜まっていました。
雨に濡れた窓ガラスのように星の流れが滲んでみえました。でも鯨は自分が泣いていることなど忘れています。
鯨の涙は悲しい涙じゃなかったのです。もう、何か
救われた思いがしたのです。きっと、この思いは今の鯨にしか解からないと思います。
とっても清清しい思いです。
そのうち、花火のような賑わいは、終わりを告げるかのように一度、激しく炸裂しましたが、瞬く間に満天の星空に戻りました。星々は静かに輝いています。さっきまでのあの不思議な光景は嘘のようです。
鯨はようやく、自分が泣いていたことに気が付きました。
顔を水面に沈めました。
辺りは静かです。依然と暗い海です。
その時、お月様を覆った黒い雲の塊が流れ始めました。
そして、お月様の形が少しずつ見え始めました。また灯りに照らされた波の様子に戻りました。
鯨は我に返ってお月様の姿を見るや否や
『お月様、僕ね、見たよ、怖くなかったよ』
自分でも何を言っているか解からないくらい、今の思いをいっぺんにお月様に伝えようとしました。
『お月様、お月様、お月様…、 ありがとう』
そういうと鯨は翻ってお月様の灯を背に受けながら泳ぎ始めました。ざぶん、ざぶん、と優雅に音を立てながら泳ぎ始めました。そして、どんどん小さくなってしまいました。
鯨がいなくなった水面には月に照らされた、静かな波間が見え隠れしていました。お月様は笑みを浮かべながら鯨の後姿を見送っています。


梅雨の時期になると思い出します。

2013-05-30 01:48:12 | 日記


水無月の思い出

帰り道、黄色い長靴はいて
黄色い帽子に
黄色い傘。
なかなか、お家に着かない帰り道。
お風呂屋さんの角曲り
ようやく見えた裏路地の竹の垣根に
紫陽花がお帰りなさいと咲いている。
黄色い長靴立ち止まり、
黄色い帽子に
黄色い傘がしゃがみ込む。
葉影に止まった蝸牛、
息を潜めてみていると、
ゆっくり角が動き出す。
不思議な動きに見惚れていると
どこからか声がする。
誰かが呼んでいる声がする。
今では懐かしい声がする。
ようやく、後でその声が
聞こえてくるのが分かったらしい。
黄色い帽子と黄色い傘が
立ち上がって見た先は、
今では懐かしい顔がある。
笑顔で片手を差し出して、
お帰りなさいと声がした。
今では懐かしい声がした。
黄色い長靴、歩み寄り、
黄色い帽子と黄色い傘が
一緒に並んで帰って行った。


マスコミ報道に惑わされず、本質を捉える感性を!

2013-05-28 14:18:13 | 日記
渦中の人、橋下市長は、昨日、記者会見を開き、問題発言に対する弁明と謝罪を行いました。
しかし、各国の記者からは、なかなか手厳しい意見がありました。この問題は一筋縄ではいかない現状を露呈してます。
彼の真意は国柄によってその受け止め方の違いがありました。更に今後の彼の進退まで問われる意見もありましたが、参議院選挙でその審判は下されるのでしょう。支持率も落ちてしまい、民主の次になりました。

やはり、橋下氏は普段からのマスコミに対する挑戦的な発言がマスコミから取り上げられる内容に不利に働いたことは否めません。

僕は橋下市長を味方するわけではないのですが、誰しもが、不快に感じていること、しかし、立場上怖くて話せないことをしっかり発言出来ることはその資質を認めています。

現自民党は橋下市長を暗闇に葬るようなことは絶対にしてはいけなと思います。この一連の問題は根が深く
一言で解決できる問題ではありません。何故なら外交、安保、経済に影響する非常に難しい事案であるからです。

安倍首相は戦後レジームからの脱却を推進すると発言しましたが、この一連の問題こそその発言にリンクすると思います。

橋下市長は先鋒として一石を投じた形になりました。その結果、近隣諸国からは根強い怨恨、アメリカからは
戦犯という汚名をいまだ着せらる、実態を観させられました。

僕は前篇でも記述しましたが、この事象を絶対、次の世代に持ち越すことは許されません。

安倍首相はアベノミクスで追い風を感じているでしょうが、今が正念場だと思います。

そして、僕たち国民は本質を見極める目を養いマスコミに惑わされず、これからの日本をしっかりとカジ取りができ、諸外国に対して厳然たる歴史的事実を発信して日本の立場を明確にできる人材をこの参議院選挙で支持してゆこうではないでしょうか。

森の木々が騒めき、アッという間に白い馬が…。

2013-05-28 10:54:05 | 日記




  白い夢
                     渡辺れいん

霧が立ち込めた青い空気の中で、木々は白く無風の中に佇んでいる。
まるで、東山魁夷の絵画の世界のような静かな森の中だ。
すると、遠くの方から微かなざわめきが近づく。
何かが静かに近づいてくる。
一心不乱に近づいてくる。
目の前の白い木々の揺れが大きくなった。
そのうちアッという間に
白い影のような馬の美しい姿が見えたかと思うと
風のように木々を揺らして走り抜けてゆく。
悠然とそして優雅に白い木々の間を滑りぬけて行った。
白い木々は追い風を送るように白い馬の駆け抜けた後を揺れ動いている。
その白い馬はまだまだ森の中を駆け抜けている。
其のたびに白い木々はざわめき、そして、森は静寂に戻る。
その繰り返しが何度も何度も続いてゆく。青い空気の中で。
そのうちに森の中を抜けて青い湖畔にその白い影はたどり着いた。
すると、急に足を止めて白い自分の影がまたもう一つの白い自分と瓜二つ
の姿を眺めていた。今駆け抜けた木々と同じ白い木々も映えていた。
白い馬は優雅に頭を下げ、湖面に口を近づけた。
森の中を走り抜けたことは嘘のように静かに湖畔に佇んでいる。
何もかも静寂の中に押し込まれている。
青い空気も青いままだ。
時間の観念などまったく通用しないずっと以前からそうだったように
悠久の静寂のままだ。
そのうちに白い影は頭を擡げ反り返ったかと思うと、
その背に白い羽が突然、現れ、白鳥が湖面を飛び立つように何度か羽を
ばたつかせたかと思うと湖面に映る白い影が揺れ動き湖面を横断して瞬く間に
白い影が小さくなって行った。
そして白い影の眼下には青い色に白い毛細血管のような筋が浮き出ていた。
白い影はどんどん上昇して青い空気の中でついには、白い星となった。その星は輝きを増し美しい星となった。
湖畔は依然として青い森の中に閉じ込められてそっと息を潜めている。
そして、
湖面に映っていた白い輝きは流星となって果てしない空に消えた。

歴史は夜に創られる。が、不思議な夜には猫が現れる。

2013-05-28 06:17:10 | 日記



黒猫の呪い       
                  渡辺れいん

社の森は騒めき始め方々の社の空に
荒々しくオーロラが蠢きだした。
穏やかだった月夜の空には次から次へと雲の流れが速くなる。
誰もが寝静まった真夜中の出来事
犬の遠吠えが仲間を呼び覚ます
そろそろ空の星々は怯え始めたように輝きを増す
一体、何が起こったのだろう
誰にも気づかれず社の空に起きた異変
すると空に映った猫の目二つ
金の目と銀の目が睨み始める。
地上では竜巻が起こり社の森を巻き上げる。
稲光を発しながら巻き上げる。
竜巻は社ごとに何本も狂った空から舞い落ちる。
金の目と銀の目は月の何倍もの大きさで地上を睨みはじめた。
神々の怒りだろうか、
何者もこの怒りは止められない。
この世の終わりなのか
オーロラは激しくうねり終には爆発を起こした。
爆発したオーロラは溶岩のように
ドロドロと混ざり合って炸裂した。
花火の大輪が連続して次々に炸裂してゆく
その大輪は黒い大空に広がって行った。
地上の竜巻は何本も上空に吸い込まれオーロラの中に消えてゆく
上空から吹き降ろす風は社の森をざわざわと揺らしている。
すると、炸裂したオーロラは瞬く間に消え去り、
空の星々は穏やかに輝き始めた。
地上の風もいつの間にか止んでしまった。
そしていつものように静かな真夜中の光景に戻った。
空に映った金の目と銀の目は木の上で横たわる黒猫の目に変わった。
黒猫の目には静かな月夜の空が映っている。
じっとして動こうとしない。
随分経った頃、黒猫は
身を翻して暗闇に消えていった。
社の森はいつもの威厳を保って
いつもの静けさに戻った。

みなさん、梅雨入り間近です。体に気を付けましょうね!

2013-05-27 18:16:30 | 日記




美しいこの世の終わり


菜の花を砂糖にして

地球を食べた。

地球は

ゆで卵のように

すぐ割れた。

     渡辺れいん

遠い道を歩んできて後ろを振り返ったら

2013-05-27 11:42:33 | 日記
  

  君の道        渡辺れいん
今日まで君は一生懸命生きてきたよ。
だから、明日からはもっと、息を抜いて
風のように心の向くまま、生きてみたら。
今日まで君はよく我慢して生きてきたよ。
だから、明日からはもっと、我が儘な
子供のように夢中で、生きてみたら。
今日まで君は誰かのために生きてきたよ。
だから、明日からはもっと、自分自身を
綿菓子のように労って生きてみたら。
君は決して不幸なんかじゃないんだよ。
君は決して独りなんかじゃないんだよ。
君は決して報われないわけじゃないんだよ。
君の後ろにしっかりと君の道が見えるよ。
生まれてからずーと長く続く君の道がみえるよ。
その道は君が築いた尊い道だよ。
その道は君の知らない多くの人が君の後を
歩いているよ。
君は決して不幸なんかじゃないんだよ。
君は決して独りなんかじゃないんだよ。
君は決して報われないわけじゃないんだよ。
ほら、僕は見えるよ。
君の前にしっかりと君が行くべき道が見えるよ。
夢が叶う無限の未来が待ち構えている君が行くべき道が見えるよ。
その道は君の為に用意された確かな道だよ。
その道は君の知らない多くの人も待ち望む、
希望への一本道だよ。

 君の出会いは71億分の1?

2013-05-27 09:55:25 | 日記






  空のように       渡辺れいん
僕は君に出会うために生まれてきたよ。
そして僕は空のように君を包んでいるよ。
君がどんなに遠くにいても
僕はいつも繋がっているよ。
君がどんなに辛くても
僕はいつもそばにいるよ。
僕は君に出会うために生まれてきたよ。
そして僕は海のように君を愛しているよ。
君がどんなに痩せ我慢しても
僕はいつもわかっているよ。
君がどんなに隠していても
僕は深い心で感じ取るよ。
僕は君に出会うために生まれてきたよ。
そして僕は大地のように君を支えているよ。
君がどんなに挫けそうになっても
僕はいつも諦めないよ。
君がどんなに後ずさりしても
僕はいつも君に着いてゆくよ
僕は君に出会うために生まれてきたよ。
そして僕は空のように君を包んでいるよ。

敗戦国としての汚名を後世に残すな!

2013-05-26 10:37:09 | 日記
橋下大阪市長の問題発言で韓国、中国、アメリカに波及した、従軍慰安婦の歴史認識による発言や沖縄米軍基地の米兵への風俗進言発言に対する各国の非難が報道で取り沙汰されています。そして、国内においては野党女性議員や婦人団体や沖縄の県民までにも女性蔑視と批判され、人権問題にまで発展しています。
事の発端は当然、橋下市長の極端な発言にありますが、その発言のみが大きく報道され真意が伝わらない状況になったと私は思います。しかし、野党第二の政党の党首であり大阪市の市長である立場の橋下氏の発言としてはもう少し慎重であるべきであったのかもしれません。更にこの発言が今回大きく波紋を呼ぶことになったのは当時の官房長官である河野談話に起因していることであります。今回、非難を集中したのはこの談話を各国が既成の事実として受け止めていることであり、更に現自民党のこの談話に対するきちんとした解釈が示されず、党内にも反対者が燻っている状況の中で自民党は近隣諸国の反応にナーバスになりすぎていて、かえって、この問題を混沌とさせている要因となっています。従軍慰安婦問題に関しては過去において政治的決着がなされて条約が結ばれ賠償も終わっています。けれども、その時々の要人の発言が端を発してこの問題が、その都度浮上し、非難を浴びるということは、この問題が発展して、過去の旧日本の侵略戦争がやり玉に挙げられる事から逃れられないという現実であります。橋下氏の何故、日本だけがやり玉に挙げられるのかという発言は、僕はある意味理解できます。過去の世界大戦において日本の従軍慰安婦のようなことは、各参戦国の間でも歴然とした事実があり、そのことは敗戦国であるが為、周辺国や戦勝国からその批判を受け続けなければならないのでしょうか。侵略戦争は旧日本に限ったことではなかった筈です。元来、戦争事態、侵略がなかったことは数少ないと思います。過去の戦争で犯してきたわが国の罪は敗戦国として償ってきました。
東南アジア諸国や中国、韓国に対してもできる限りの援助もしてきたと思います。日本は互恵の精神でアジア諸国の発展に尽くしてきたと思います。そして、事あるごとに日本はやれ侵略だ、従軍慰安婦だ、靖国だ、と
非難を浴びれば、真摯に対処してきました。しかし、未だこの問題は解決していません。今はまだ過去の戦争に対して歴史的な事実や解釈を正しく追究出来る学者と資料が残っている訳ですから、今のうちに真実を明らかにして日本政府として毅然とした声明を近隣諸国や以前の戦勝国に対して示し、詫びるべきことに関してはきちんと謝罪し、誤解があることに関しては歴史的事実に基づき、近隣諸国に理解を求めることが大事だと思います。そして、なにより大切なことは、後世において、ことあるごとに非難されることが、無くなるようにしなくてはならないことであります。後世の人々に過去の亡霊のようなものに脅かされ、びくびくしていなければならない現実は絶対にあってはならないのです。禍根は絶対に残してはならないのです。私はその意味で橋下氏にだけことの責任を負わせるのではなく、政府として、国として今、重大な岐路に立たされていることを知るべきで、日本人であるならば橋下氏の真意を理解して日本国とした声明を世界に発信すべきであります。戦後70年に至って日本は近隣諸国や世界各国に対して新たな見解を表明して決して過去の過ちを繰り返すことはあり得ないし、今までもそしてこれからも平和主義に基づく、人権尊重、自由の尊重、そして互恵の精神に基づく国交の友好を各国と推進してゆく事の重要性を訴え続けることが大事なのであると思います。

人に近い小売業の本質は変わらない。

2013-05-12 12:12:29 | 日記
最近思うこと。
コンビニで買い物をすると流行るコンビニとそうでないコンビニといろいろあると思います。コンビニなんてどこも一緒でしょうっていう人もいますが、ところが、活気のある店内、来客を待たせない気遣いのあるコンビニ、きちんとつり銭のお札を揃えて片手を添えて手渡しするコンビニ(今はほとんどのコンビニがつり銭を揃えているが)、こういう、気遣いが出来てるコンビニは人の出入りが多いと思います。ここでちょっと脱線しますが、僕の取引銀行のとある支店での出来事ですが、僕が通帳を紛失してしまい再発行で銀行窓口に
申請を出して手数料を支払った後のつり銭受けの容器に置かれたお札が左右バラバラの状態でした。
僕はちょっと戸惑いましたが、カウンター越しにお札を並べ替えて財布に収めてからその場を立ち去りました。若い子であれば一言注意を促したかもしれませんが、パートみたいなおばさんでした。お金は商品じゃないのか。流通の手段でしかないのか。お金という、大事な商品を扱う銀行の窓口がこんな状況で僕は少し憤りを感じたまま店をあとにしました。みなさんの中にもお財布の中のお札はきちっと揃えておく方も多いでしょう、ある意味、大事なことだと思います。お金は商品以上に大事なものだと思います。だから、お金の扱い方を心得ている人は商品同様、きちんと相手を思い、取り扱っていると思います。
今やなくてはならないコンビニは日本全国津々浦々に存在します。彼らの生き残りも大変だと思います。しかし、何時かまた、淘汰される時が来るに違いありません。そんな中でもいろんな戦略を考え、差別化を図ったり、地域密着を図ったりしますが、基本は来客の皆様に気持ちよく買い物をしていただけることが大事だと思います。その思いはどんな商売でも未来永劫変わらぬものではないでしょうか。