時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

おれんじ食堂の旅-05~MEGUMI<3> SINFONIA<2>

2015-02-04 22:07:16 | 九州/日本
 阿久根を出発した『おれんじ食堂3号「MEGUMI」』は、終着駅の川内を目指して走り続けます。

 車内では、ジャズピアノの生演奏が流れる中、暮れゆく東シナ海を車窓に見ながら、絶品のパエリアに舌鼓を打ちます!

 夜の帳が下りた、海辺の無人駅の風情も楽しみつつ、阿久根からの約1時間の旅路もまた、充実の内に過ぎていきました。

 <おれんじ食堂>
 <肥薩おれんじ鉄道>


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 阿久根で出発を待つ、「おれんじ食堂3号」。

 出発の時刻は、17時59分。
 出発を待つ間に、ホームには、急速に夕暮れの風情が漂いつつありました。



 阿久根を出発すると、直ちに、「おれんじ食堂」のディナー「SINFONIA」の第2ラウンドが幕を開けました!

 肥薩おれんじ鉄道沿線の、豊かな海の幸山の幸の集大成が如くてんこ盛りな、「熊本 紅い紅いパエリア あおさのスープをかけて」です(^г^)

 一人一人のお皿に取り分ける前に、こうしてパエリア鍋を乗客に披露してくれる、目にも美味しいパフォーマンス♪
 このように、乗客を楽しませようというスタッフさんの素敵な意気込みを随所に、ダイレクトに感じるところが、「おれんじ食堂」の素晴らしい魅力ですね!



 行程後半では、車内の生演奏を奏でてくださるミュージシャンも交代、ジャズピアノの奏でる調べを肴に、パエリアに舌鼓を打ちます^^

 奏者ももちろん、沿線や九州を拠点に活躍している方々が勢揃い!
 ここにも、「おれんじ食堂」の、地元へのこだわりぶりを感じることができます。



 先程パエリア鍋で披露されたパエリアが、取り分けられて、テーブルへ♪
 具沢山過ぎて、ライスが見えませんw

 メニューによれば、不知火海産の車海老、赤鶏、芝海老、赤米、あさり、紅芯大根、パプリカ、インゲン、トマト、オリーブが使われているとのこと。

 この魚介、肉、野菜達のそれぞれ個性的な旨味が角突き合わせるのではなく、絶妙な調和で素晴らしい風味を生み出している濃厚な美味しさに、脱帽でした!
 色とりどりの、カラフルな色彩も、楽しい食事の気分を盛り上げてくれます^^
 意表を突かれた、たっぷりのあおさ海苔も、洋風なパエリアに見事にマッチして、あっさりとした磯の風味を堪能しました。



 もちろん、お焦げも♪
 これあってこその、パエリアですよねw
 その香ばしさが、堪りません!



 車窓から眺める風景は、急速に暮色の色を濃くしていきます。

 焼けるような水平線の残照が、青から漆黒へと色を変えていく東シナ海の海面にも淡く映える、幻想的な眺めの虜となっていました。

 空には星が瞬き始め、この時は水平線の残照をバックに辛うじて視認できた甑島(こしきじま)列島の島影も、間もなく降りる夜の帳の中へと溶け込んでいくことでしょう。



 阿久根から約20分で最後の停車駅である、薩摩高城(さつまたき)に到着しました。

 この駅には、14分間停車。
 ホームへ降り立つと、すっかり夜の闇が辺りを支配していました。
 まだ18時30分にもなっていないのですが、完全に夜の風景となっています。。。

 静寂に包まれた、素敵な風情です。



 跨線橋から、薩摩高城駅とその周辺一帯を眺め遣ります。
 これまで走行してきた、北の方角を眺めています。

 水辺線の残照もほとんど消え失せて、白波打ち寄せる東シナ海の海岸一帯が、辛うじて判別できます。
 海岸沿いの街灯りが点々と連なる美しさは、夜景ならではの風景ですね。

 薩摩高城は、海岸まで歩いてすぐの場所に位置する海辺の駅。
 朝食をいただいた「おれんじ食堂1号」乗車時に、この駅から立ち寄った見晴台からは、夏季にはちょうど日没の様子を眺められるのですが、真冬のこの時は、ご覧のとおり既に夜の景色です。。。
 海面に白波を立たせる程に吹き荒ぶ寒風に震えながらも、「おれんじ食堂3号」の乗客以外に人の気配もない無人駅の情景と共に、海の慕情をしばしの間感じるに任せていました。



 「おれんじ食堂3号」がこれから目指す川内方面から、貨物列車が到着しました。

 信号と駅の照明以外は闇に包まれた無人駅でひっそりとすれ違う両列車…静かな夜の、美しい情緒溢れる光景です!

 この貨物列車が北へと走り去ってすぐに、「おれんじ食堂3号」も出発しました。



 薩摩高城を出発後、デザートが供されました。
 「チョコムースブリュレ ベリーソース 八代産苺 ガトーショコラ」の、味わい深い美味しさの余韻を楽しみながら、川内までの最終区間を過ごします。

 チョコムースブリュレとガトーショコラの濃厚で円やかな甘味と、苺やベリーソースのしっかりとした酸味が絡み合った、大人の風味を、存分に楽しみました!



 デザートを食べ終えて程なくすると、「おれんじ食堂3号」は、終着駅の川内に到着します。
 到着時刻は18時51分、始発駅の新八代からは、約120kmの距離を3時間26分かけて、食とエンタテインメントを心ゆくまで堪能することができた、素晴らしい旅路でした(^o^)

 もっとずっと乗車していたい名残惜しさに後ろ髪を引かれる思いで、スタッフさんや川内到着まで演奏してくださった(乗客のリクエストにも応じてくださっていました^^)ミュージシャンの方々に見送られながら、「おれんじ食堂3号」を降りました(´-`)/~



 照明で木材を多用した車内を夜の闇に浮かび上がらせる、「おれんじ食堂」の車両。
 夜間に走らせても、とてもロマンチックなムードに溢れる、素敵な列車になりそうですね♪

 期待を違えることなく、極上の食とエンタテインメントの悦びを改めて体験させてくれた「おれんじ食堂」に心から感謝を捧げ、到着したホームを後にして改札へと向かいました。
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 この日は、川内のホテルに1泊し、「おれんじ食堂3号」乗車の余韻に浸ります^^

 「おれんじ食堂」を飲食付きパッケージプランとして予約し、乗車すると、沿線の停車駅で地元産品の「お土産」をいただけます!
 これがまた、盛りだくさんでビックリ!!

 はちべえトマトのジャムを挟んだ手造りクッキー(新八代(車内))、カレーパン(佐敷)、あまなつぽん酢(水俣(車内))、芋焼酎と最中(出水)、キビナゴの黒酢炊き(阿久根)、あおさ海苔(薩摩高城(車内))、沿線のオレンジ100%ストレートジュース(車内)…これらを収納する紙袋まで用意されていました♪



 佐敷のカレーパン。

 ホテルで夜食にいただいてみました。



 いずれも地元産の、「あしきた牛」と「サラダ玉ネギ」をじっくり煮込んだカレーソースの、香り高いコクの旨さは絶品!
 やはり地元の御立岬(おたちみさき)の温泉塩を練り込んだ、モッチリ生地の美味しさにも、病み付きになりそう♪

 こうして、鉄道と地域とが一体となった地産地消の素晴らしさを体感することができる、「おれんじ食堂」の心地良さを満喫した心地良さを、川内のホテルでも味わいつつ、翌日の楽しみにしている行程に胸躍らせながら、床に就きました^^

 「おれんじ食堂の旅-06~SPECIAL<1>



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2 コメント

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Unknown (タヌ子)
2015-02-06 01:14:39
パエリアにかかっているのはバジルソースなのかな?と思ったら、海苔だったんですね。
先日近所の居酒屋さんでも、スペイン料理に海苔を使ったものがあり、オリーブオイルと海苔の相性が良いことを発見しました。
パエリアに大根と言う発想が素晴らしい!
夕暮れ時の海の写真、一瞬雲海かと勘違いしてしまいました。
列車のリズムにジャズが上手く溶け込んで心地よい旅だったのでしょうね。
こんなお土産まで提供してくれるなんて、地元の方々のオレンジ列車に対する深い想いが伝わってきます。
牛肉入りのカレーパン、贅沢ですよね。
今やオレンジ食堂の常連さんとなりつつあるtaろうさん、今年中にまたオレンジ食堂報告があるかもしれませんね。
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タヌ子さん。 (taろう)
2015-02-06 22:16:27
和風な風味の海苔ですが、考えてみれば、シーフードのパエリアも、魚介や米を使っているのであるから、美味しくマッチするのも、当然かもしれませんね^^
このパエリア、意外性の具の組み合わせも素晴らしく、カラフルな彩りでも、楽しい気分にさせてくれました♪
夕暮れの東シナ海、確かに空の上にも見えますねw
雲の海とは、よく言ったものです…互いに似通った眺めから、受ける印象も共通していて、同じように感動するのでしょうね。
暮色が深まりつつある中でのジャズピアノのムーディな音色がまた、車内を落ち着いた寛ぎの空間に演出して、素敵な雰囲気でした^^
思った以上にお土産ドッサリ!沿線の皆さんの太っ腹ぶりに感謝です♪
お土産収納用の紙袋(「おれんじ食堂」のマーク印入り)まで用意してあったという、「おれんじ食堂」のサポートも万全でしたw
あしきた牛使用のカレーパン、コクのあるスパイシーな風味が絶品でした!
今回で財布がガリガリにやせ細ったので、常連は無理かも…(^^;)
別カテゴリ記事を挟んで、もう一つ「おれんじ食堂」のシリーズ記事を考えているので、宜しければお付き合いください。
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