時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

初夏の東京で堪能する芸術とグルメ

2018-07-01 00:31:31 | 関東/日本
 私用で久しぶりに東京を訪れた折、せっかくの機会だからと、美術館で芸術に浸り、食事もリッチに楽しんできました。

 私用が済んだ後、六本木の国立新美術館へ。
 閉館30分前のギリギリに入館して、開催中であったルーヴル美術館展を鑑賞。

 いささか慌ただしくも、脳細胞を知的な刺激でシャキッとリフレッシュwさせてから、美術館内のレストランで、ゴージャスなディナーをいただきます。

 東京往復の行程中でも、それぞれ、美味しい食事に舌鼓を打った、ミニ東京旅でした。

 <国立新美術館>


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 大阪国際空港(伊丹空港)にて、この後搭乗する、羽田行の機体を撮影。
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 この日搭乗したのは、11:00出発の羽田行ANA22便。
 機体は、伊丹-羽田の路線では珍しく、小ぶりなボーイング737。
 流石に、胴体延長型の-800ではありましたが(^^;)

 飛行機に搭乗するのは、実に1年9ヶ月ぶりです;



 この日の上空は、雲が多め。
 離陸後しばらくして、京都~琵琶湖の辺りを、眺めることができます。

 画像の左半分程の、白っぽく見えている辺りが京都市街で、右側の青み掛かっている辺りに琵琶湖が広がっています。

 点々と浮かぶ白い雲の様子が印象的な、上空の眺めでした。
 この後名古屋の上空を過ぎた辺りから、一面の雲に覆われてしまい、富士山の姿も見ることができませんでした。



 この日は、奮発してプレミアムクラスに搭乗、軽食が出ます♪
 空の上で、早昼を楽しみます^^

 ご飯(彩り野菜ご飯)と豆腐の味噌汁は、温かいものが出てきました。
 正味のフライト時間は45分程の短時間にもかかわらず、嬉しいサービスですね。



 おかずも、充実のメニューです!
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 左の奥から右へ、焼き茄子ポン酢ジュレ、鶏団子、蛸の磯辺天ぷら、かまぼこ、そら豆、鱧と胡瓜の梅和え、厚焼き玉子、黒花豆コーヒー煮。
 手前は左から、蓮根しそ酢和え、だし巻き玉子、カジキ幽庵焼き、炊き合わせ(蛸入りつみれ、オクラ、高野豆腐、ヤングコーン)と、結構盛りだくさん。

 小腹を満たすには、程良いボリュームでした。
 様々な形に変化する雲を眺めながら、彩り豊かな味覚に舌鼓を打つ、飛行機ならではの美味しい食事を堪能しました。



 定刻の12:15よりも少し早くに、羽田へ到着。

 東京も、ちょうど雨が上がった直後の様子で、この先天気も回復していきそうな空模様であったので、一安心。
 まずは使用を済ませに、都内の目的地へと赴きました。
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 私用を済ませ、六本木にある国立新美術館へ。

 正門を入った時には、既に時刻は17:30近く。
 6月の閉館時刻を、てっきり20:00と思い込んでいたら、チケットを買う段になって、美術館の方に「18:00までですが、よろしいですか?」と尋ねられて、誤解していたことが発覚(爆)
 「毎週金曜日・土曜日は、6月は20:00まで」が正解…この日は、日曜日でした;;



 国立新美術館にて開催中であった、「ルーヴル美術館展」。
 流石に閉館30分前から入場する人は、ほとんど見当たりませんでした;

 まぁ、この後の予定もあることなので、とにかく入場。
 美術館の展覧会を訪れる機会も、思えば久しくありませんでした。
 30分程の、非常に美時間時間でしたが、「人の肖像」をテーマにした、ルーヴル美術館所蔵の絵画や彫刻等を鑑賞。
 落ち着いた環境で、気の向いた芸術作品を鑑賞する充実感を、久々に味わいました。

 展覧会は、撮影禁止なので、画像はありません。



 独創的な、国立新美術館のロビー空間。
 再訪しても、やはり目を見張る、魅力的な空間です。

 撮影したのは、18:00の閉館時刻を過ぎた直後位の時間。
 放課後の学校のような、一抹の寂寥感を仄かに纏った解放感のような雰囲気を、思い出していました。

 正面に見える、やはり目を引く床に突き刺さったような逆円錐の上の空間は、カフェ「サロン・ド・テ ロンド(Salon de Thé ROND)」。
 2年前の平成28年(2016年)秋に、映画「君の名は。」の聖地巡礼で訪れた折、ランチをここでいただいたカフェですね。



 「サロン・ド・テ・ロンド」の手前には、それよりも1フロア高い場所にある、「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ(BRASSERIE PAUL BOCUSE Le Musée)」のひときわ大きな逆円錐が。

 それぞれ、「サロン・ド・テ・ロンド」は2階、「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」は3階のフロアとなっています。



 ということで、3階の「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」のエントランスへ。
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 このブラッスリーだけは、美術館閉館後も、21:00までの営業(オーダーストップは19:30)となっています。
 日曜日の夜ということもあるのか、かなり空いていました。
 前述のとおり、閉館時間を誤解していたため、19:00の予約を入れていたのですが、1時間も閉館後の美術館で時間を潰す術もなく、お店もこの空き具合でしたので、18:30頃には入店して、席へ通していただけました。

 このブラッスリーは、2018年1月に逝去した、フランス料理界の重鎮でミシュラン3つ星シェフ、ポール・ボキューズ(Paul Bocuse)がオーナーであった、ブラッスリー「ポール・ボキューズ(PAUL BOCUSE)」の日本での第1号店であり、平成19年(2007年)にオープンしました。
 「ルーヴル美術館展」とコラボした特別メニューも、開催期間中提供していて、展覧会の余韻に浸りながら、閉館時刻を過ぎて静寂に包まれた美術館の雰囲気共々、リッチに味わおうと思います♪



 美術館のレストランということもあり、フレンチとしては、肩肘張らずカジュアルに寛げる、オープンな雰囲気の店内。

 食事前のテーブルも、至ってシンプルなセッティングですが、そこはフレンチレストラン。
 垢抜けたセンスの良さを感じさせるところは、流石です。



 まずは、白ワインで、渇いた喉を潤します。

 よく冷えた辛口の白ワインは、喉越しもスッキリ爽やか^^
 蒸し暑い中を過ごした、この日の疲れも癒やされます。



 席からは、暮れゆく東京のビル群を、眺め遣ることができます。
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 この時はまだ夕景でしたが、時の経過と共に灯りが点る夜景へと移り変わる様子も肴に、ディナーを楽しむことができる、素敵なシチュエーションのブラッスリーです。



 ワインのアテにピッタリな、アミューズ。
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 串に刺さっているのは、確か…パルメザンチーズとリンゴであったかと。
 一品一品、説明してもらえるのですが、憶えきれません(^^;)
 美味しいので、問題なしでしたがw



 フランスパンと、リエット。
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 手頃な大きさのバゲットは、歯応えのある固さとモッチリ感がイイ感じ^^
 素敵な風味を効かせたニンニクとカレーのリエットは、食欲増進降下も抜群で、気を抜くと、後の料理のことも忘れて食が進んでしまいますw




 これより、特別コースの本番へ突入(^г^)
 最初の皿は前菜で、「フランス産鴨フォアグラのソテーとリゾット、ソース・モリーユ 色とりどりの野菜と共に」。
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 シックな黒の、お盆のような皿に盛られた料理は、綺麗な見栄えも心躍らせてくれます。
 パルメザンとクリームのリゾットは、円やかな味わいで、見た目以上のボリュームでした。



 フォアグラの、蕩ける濃厚なコクは、何度いただいても病み付きとなる美味しさですね!
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 この切り口を眺めるだけでも、美味しい味覚の想像で、ウットリしてしまいますw
 繊細でソフトな食感の魅力には、抗うことはできません。




 前菜に続いては、「ブラックオリーブ風味のスズキのポワレ、にんにくのクロケットとトマトのセッシェ、オレンジ風味のブールブランソース」という魚料理。
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 あっさりとしたスズキの身は、ブラックオリーブの風味や、トマトやオレンジ風味のソースの酸味との相性も良く、爽快な美味しさでした。
 クロケットの中に、トロリとしたにんにくのソースが入っていて、クロケットを割る遊び心ある演出とにんにくの旨味とが、スズキの美味しさをより引き立ててくれます。



 席から眺める、美術館の内部と、1フロア階下の「サロン・ド・テ・ロンド」の様子。
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 閉館して照明を落とされ、ガランとした無人の美術館の雰囲気というものを、初めて体感しました。
 カフェのみが、後片付けや翌日の準備等なのでしょう…灯りが点って、この眺め自体が芸術作品のような錯覚を憶えます。

 外も、だいぶ暗くなってきつつありました。




 料理の一品一品を、ゆったりと楽しんで味わえるよう、贅沢に時間を使って、次の料理が運ばれてきます。
 肉料理は、「赤ワインで煮込んだ牛頬肉ときのこのクルスティアン、じゃがいものピューレとムーレット」。
 案内のメニューがなければ、とても憶えきれず、メモの取りようもありませんでした;
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 「クルスティアン」…フランス語で、「パリパリ、カリカリな食感に仕上げること」の意味のようですね…初耳でした。
 揚げ春巻きのような包み焼きで、その名のとおり、軽快な歯応えの、美味しい一品です。

 しっかり煮込まれた牛頬肉の赤ワイン煮の豊かな風味を思うと、今でも喉を鳴らしてしまいますw
 赤ワインで煮込んだポーチドエッグ(ムーレット)も添えられていて、クルスティアンと絡めていただくと、円やかさも一層濃厚となった、優しい風味を堪能することができました。




 目と舌とで味わう特別コースの締め括りのデザートは、「桃のコンポートとジュレ、ヴァニラ風味のアイスクリーム、フランボワーズのクーリー、アーモンドのチュイル」。
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 最後のデザートまで、食べてしまうのが惜しい程の、エレガントな盛り付けです!
 桃の上品でマイルドな甘酸っぱさが口いっぱいに広がった、コンポート&ジュレで、爽やかな口直しに。
 ヴァニラアイスの甘味は、フランボワーズの酸味と共にいただくと、桃とはまたひと味異なる濃厚な甘酸っぱさを味わうことができて、とてもおトクな幸福感に包まれた、美食の〆に相応しいデザートでした。



 1時間半程掛けて、華やいだディナーを美味しく締めた頃になると、1年で昼が最も長くなる6月下旬の東京でも、辺りにはすっかり夜の帳が下りていました。
 美術館の館内も、スタッフの方が居残る「サロン・ド・テ・ロンド」以外は、漆黒の闇に包まれています。
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 「サロン・ド・テ・ロンド」と、こちらの「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」の灯りだけが、暗闇に浮かび上がっている、幻想的な雰囲気を味わえるのも、この「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」の魅力といえますね。
 この独特のシチュエーションは、そうそう真似をすることができない、このお店のアドバンテージですね。



 館内だけでなく、遠望するビル群の絶景も、いつしか完全な夜景へと、変じていました。
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 外の夜景と、逆円錐上にある店の縁の仕切りガラスや美術館のガラス窓に映り込んだ、店内の様子や数少ない照明の様子が重なり合った眺めもまた、素敵な東京の夜の風景として、印象深いものでした。



 お店のロゴ入りのカップで、食後のコーヒーをいただき、素敵な展覧会とディナーコースの余韻に浸ります。

 日常から離れて、ちょっとした芸術的な雰囲気の中で味わう食事というのも、素敵な体験でした。
 前菜、魚料理、肉料理、デザートの4品の、展覧会とのコラボの特別コースは、独創的な見た目も楽しめた上に、ボリューム的にもドンピシャリ!満腹の心地良い満足感を満喫することができました。

 今回いただいた特別コースの料理は、展覧会に出展されている4つの作品からインスピレーションを得て、創作されたとのこと。
 リンク先には、それぞれの料理のイメージの基となった作品が、料理と共に掲載されています。



 すっかり満足の態で、お店を後にします。

 こうして、暗くなった外側からお店を眺めてみると、中々にスリリングなお店のシチュエーションがお分かりになると思います。

 このお店ならではのシチュエーションを肴に、美食を堪能することができる充実のひとときを過ごすことができる、「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」。
 美術館内という、落ち着いた雰囲気も魅力のレストランです。

 ごちそうさまでした!



 エレベーターで1階へと下りて、美術館の外へ。

 六本木のビル群を背景に、美術館内部の仄かな灯りが、個性的なガラスの外観を朧気に浮かび上がらせている様子も、素敵な眺めです。
 人の気配の絶えた、夜の美術館の敷地を歩くというのも、ムードがあって乙なものでした。



 夜空を背景に、漆黒となった姿を見せる、閉館後の国立新美術館。
 大変静かな正門周辺の様子に、本当に六本木の一角なのか?!と訝る程でした。

 一風変わった、独特の雰囲気で味わったディナーを味わうことができて、上機嫌でこの日宿泊するホテルへ赴くべく、地下鉄の六本木駅を、この後目指しました。
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 国立新美術館での、印象深かったディナーを味わった翌日、新幹線で京都へ帰る前に、東京駅八重洲北口の地下にある、黒塀横丁へ。
 いくつかあるお店を物色して、「米沢牛 黄木(おうき) 東京駅黒塀横丁店」で、出発前にランチをいただくことにしました。
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 ハンバーグがとても美味しそうに見えたのでw、「米沢牛100%ハンバーグ和風おろし」を注文。
 思わず頬も緩む、美味しそうな盛りだくさんのセットが、運ばれてきました^^

 ハンバーグと、米沢米100%のご飯に小鉢、お新香と味噌汁付の、充実メニュー♪
 いただきます!



 良心的なボリュームの、米沢牛100%ハンバーグの焼き色が、食欲をそそります。
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 和風おろしのサッパリとした風味と共に、米沢牛の手応え十分なコクを、味わいました。
 肉を貪る幸福感を、存分に満喫w

 サラダもタップリ摂ることができ、こちらでも気分良くランチタイムを過ごすことができました。

 流石に、日本を代表する巨大ターミナル駅である東京駅、レベルの高い駅直結の飲食エリアの充実ぶりは、嬉しい限りですね。



 この東京行では、往復の富士山の風景だけが、残念なものとなりました…。
 復路の新幹線からの車窓も、このとおり霞んでいた上に、中腹から頂上に掛けて雲が掛かってしまっていました。
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 辛うじて、裾野の雄大なラインを目に留めることができただけでも、良しとしないと;;
 東京から乗車した、14:33出発の「ひかり517号」新大阪行は、富士川を渡り、一路西へと疾走、2時間38分の所要時間を経て、17:11に京都へ到着しました。

 1泊2日の駆け足行程でしたが、芸術鑑賞の知的な刺激と、バラエティに富んだグルメを堪能できて、すっかり上機嫌のうちに完結できた、今回の東京旅でした。



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2 コメント

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Unknown (タヌ子)
2018-07-08 07:23:33
ここがボキューズの日本第一号店だったというのは知りませんでした。
ルーブル展の特別メニュー、面白いですね。
前菜はアルチンボルド、メインの肉料理はゴヤだったんですね。
ベーコンは幼い男爵がお腹に巻いているスカーフ(?)で、ポーチドエッグは犬(笑)・・・素晴らしい発想です!
絵画鑑賞は盛り付けの良い勉強にもなるのですね。
好きな絵をテーマに料理するのは楽しそうですね。
フランスの駅で食べられるものなんてたかが知れているけれど、日本の駅の『食』の充実度は素晴らしいですよね。美食の国はフランスかもしれないけれど、美食の人は明らかに日本人です!
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タヌ子さん。 (taろう)
2018-07-08 11:48:10
現在の日本における提携先での、第一号店ということみたいですね。
ここは、夜の無人の美術館の雰囲気もあじわえるという、シチュエーション的にも面白いお店です。
特別コースのメニューを見ても、インスピレーションの賜物の、クリエイティブなアートということが、よく分かりますよね^^
デザートでも、女性のふくよかさを桃で表したり、チュイルでキューピッドの羽を表現とか、料理人さん達も、作品を創っている意識で、メニューを考案されたのでしょうね。
こうしてみると、芸術と料理とは、相通じるものがあって、美術館に本格的なレストランがあるというのも、充分に合理的だなぁと、今回納得してしまいました。
グルメな駅との評判が立てば、駅のイメージアップにも繋がると思うので、多くの人が集まるターミナル駅で、飲食店の重要性は注目されているのでしょうね。
殊に、東京駅界隈の「食」のレベルアップぶりには、訪れる度に目を見張ります!
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