時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

懐かし旅 チリ2002/2003-4~プトレ展望&スリレ塩湖へと続く道の分岐まで

2011-11-22 01:14:48 | チリ
 2003年の元日となったチリ2002/2003旅行の4日目は、アンデス山中に広がる高原地帯の奥深くにひっそりと佇む、私をすっかり虜にしてしまった塩湖を訪ねます。

 塩湖の名は「スリレ塩湖 "Salar de Surire"」、チリの自然遺跡 "Monumento Natural" に指定されています。
 スリレ塩湖の海抜は4,200m、海抜3,500mのプトレから更に700mの高所への片道130kmの道程を、景色を楽しみながら3時間40分程かけてのドライブとなりました。

 前日の夕食時に、たまたま隣のテーブルで食事をしておられたご夫妻がたまたま翌日同じスリレ塩湖を訪れるということでご夫妻に同行するガイドさんのお声掛かりにより、ご一緒させていただけることになりました!
 スリレ塩湖はアリカで入手した道路地図もあまりアテにならなさそうな奥地と言っていい所にあるため、道(と呼べるレベルのものが本当に存在するかも当初は不明でした;)に迷わずプトレまで戻ってこられるか、実のところ非常に心許なく思っていただけに、ガイドさんと一緒なら鬼に金棒、何という幸運!!とばかり、涙が出る位にありがたいご好意にすがることとしました^^

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【謹告】
 この記事で紹介したプトレからスリレ塩湖自然遺跡にかけての地域は、標高が3,600m~4,000mを超える高地で非常に厳しい自然条件下にあり、特に高山病を発症する危険の高い地域です。
 この地域(当然ながら他の高地でも同様です)に関心をお持ちになってご旅行を決断された場合は、渡航前に高山病に対する理解を深めておかれますよう、強く警告します。

 高山病は最悪の場合死に至ることもあり、対応を誤ると危険な疾患です。

 せっかくのご旅行を台無しにしないためにも、くれぐれも軽くお考えにならずに高山病についての理解を得た上で、この地域の素晴らしさを存分に実際の肌でお感じになり、お楽しみになれますことを心から願っています。

 下記のリンクは、私が旅行前に参考にした日本旅行医学会のコラムです。
 読み易い文章で良く纏められていて、高山病の予防薬についての言及もあります。

 高山病で死なないために (日本旅行医学会)

 なお、この記事やこの謹告をお読みになって為された行為により生じたいかなる事象や結果について、弊ブログと管理人は一切の責を負いません。


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 2003年元日の朝8時頃に、宿泊していたプトレのホテル「オステリア・ラス・ビクーニャス」を出発しました。
 プトレの集落からの道路がボリビアへと向かう国際道路11号線(以下「11号線」といいます)と合流するあたりで出会った、チリ警察(カラビネーロス "Carabineros")のパトロールカー。
 よく見たら、トヨタのピックアップトラックでした。

 ガイドさんが警官の方々と話をしています。
 色々情報収集していたのかもしれません。



 11号線を500m位アリカ方面へ戻った所に、見晴らしの良い展望スポットがありました。
 そこからアリカや太平洋方向を眺めています。

 手前の正面には畑地が広がっていますが、遠方の山々には草も生えていなさそうに見えます。
 標高が低くなる程に、乾燥が強まります。



 アリカや太平洋とは逆の、山の方向に視線を向けると、真夏にもかかわらず雪を冠したネバドス・デ・プトレ "Nevados de Putre" の雄大な姿を楽しめます。
 この雪山の標高は5,400mを超えています!



 プトレの村とネバドス・デ・プトレとの位置関係。
 私が宿泊していたホテル・ラス・ビクーニャスは、左のプトレ市街からははずれた、右の方の、建物が集まっているように見える一角にあります。

 盆地に形成された段丘上に村があり、村の周囲の段丘も畑地や牧草地として、可能な限り開墾されていました。



 右下部、影になってしまっている部分が車数台分の駐車スペースも確保されている展望スペースです。

 これからボリビア国境にかけて、山の方向には5,000m級や6,000m級の峰々が競い合うようにその雄姿を誇る景色を目にすることができます。
 このあたりでは標高5,000mを超えると、夏でも雪は溶けないようです。
 ネバドス・デ・プトレの右側にも、陽光を受けて純白に輝く美しい峰の連なりが遠望できました。

 しばし風景を楽しんだ後、スリレ塩湖へ向けていよいよ出発です!
 ガイドさんが運転する車の後ろに付いて走ります。
 道に迷う心配がゼロなので、リラックスして運転できました♪



 プトレから高度を上げ、既に海抜4,000mを超えた所を走行しています!
 プトレ附近は急峻な山道然としていた車窓ですが、しばらく走ると高原に出たようななだらかな地形の草原となり、ビクーニャ "Vicuña" の皆さんがのんびりと草を喰みながら散策しているようでしたw



 プトレの展望スポットから11号線を20km程走ると、スリレ塩湖へと続いている道路が分岐していて、そのダートな非舗装の一本道に進入します。
 ここからスリレ塩湖までは、まだ100km以上離れています;

 このダートな道路の周囲は、それ自体が棘のように固く細い葉をした草が一面に生えている光景が、正面に見えている丘陵を超えてどこまでも続いていました。
 どこか地球離れしているようにも思える風景の中を、これより2時間以上かけてのドライブが続きます。



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4 コメント

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Unknown (プー太郎)
2011-11-22 07:50:59
はっと息を呑むこの世のものとは思えない美しい景色のなかを道に迷う心配もなくドライブできて本当によかったですね。私も旅の途中、とても不安な時に思いもかけない手助けにめぐり合うことができて心の底からありがたいと思ったことが何度もあります。
ダートな道路の周囲たしかに地球離れしていますね。ここに一人ぽつんと立ったらどんな気持ちになるだろうかと考えています。喜び悲しみ怒りのすべての感情が蒸発してしまうかもしれません。
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プー太郎さん。 (taろう)
2011-11-22 19:23:05
私も旅行中困った時等に、思いもよらず救いの手が差し伸べられることをしばしば体験し、とても不思議に思いますが、このような予想外の感動に巡り合う可能性もまた、旅の醍醐味でもありますよね!
あまりにもスケールの大きな自然を目の当たりにして、正にプー太郎さんの仰る感情の蒸発に襲われていました!
この風景の中で、これを感情を交えずありのまま感じるということは、とても贅沢な悦びなのだなぁと、この時確かに実感しました。
こうした不思議な感覚を得られたというだけでも、この旅行に出て本当に良かったと思いました^^
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Unknown (タヌ子)
2011-11-24 09:27:46
ご夫妻とガイドさんに同行することができて本当に良かったですね。
海抜4000メートルを超える所では、空気も希薄だし、ご自分で運転されていたら、きっと疲れてしまって感動も薄れてしまっていたかもしれません。
雪を頂いた山を見ると、何故か背筋がピンと伸びます。
5000メートル、6000メートル級の山々があるのなら、アルピニスト達の憧れの地でもあるのでしょうね。
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タヌ子さん。 (taろう)
2011-11-24 15:00:44
記事の文を読むと、一緒の車に乗ったともとれてしまいますね、すみません;
車は、ガイドさんの車の後ろにずっと付いて行く格好で運転していました(^^;
後ろを付けるだけだったので、楽チンでした!
出発前に日本で処方してもらった高山病に効くという緑内障の薬を飲んでいたことも、体調不良にならずにドライブを楽しめた理由の1つかもしれません。
チリ北部は火山地帯で、富士山のような姿の山もあります。
スリレ塩湖を訪れた翌日に、その美しい姿を見に行きました。
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