マングローブ植栽にも問題点はある。
元々その場所にいなかった生き物を人間が連れて来るという問題だ。
マングローブ関連の資料をネットで検索していて、いくつかの事例があった。どうしてマングローブなのか、これらの場所については、問題を精査してみる必要があると思う。
確認とお断りをしておきます。
奄美大島河内川河口域でマングローブの再生を模索していますが、その場所はもともと、マングローブがあった場所で干拓により減少しましたが、まだ部分的には残っています。
新規に移植をすることを目的としたものではありません。
1.まず、マングローブの現状を調べる。
2.マングローブの生育する環境があるか調べる。
3.再生の方策を検討する。
「まんこい」プロジェクトは、
という流れとなっています。
★画像は2002年12月住用湾で確認したメヒルギの幼木。
胎生芽が流れて着底して分布が広がっていきます。
マングローブ移植の事例から
○沖縄からメヒルギを移植した不知火町 熊本のケース
不知火町のマングローブ マングローブ植栽の問題 朝日新聞熊本版より
○奄美大島からメヒルギを南伊豆に移植したケース
南伊豆のマングローブ
○南伊豆のメヒルギは、さらに他の場所に移植されているようだ。
マングローブネットワーク マングローブの育て方」
同HPより「マングローブ・ネットワークが用意している苗は、オヒルギ・メヒルギ・ヤエヤマヒルギ・ハマボウの4種類です。メヒルギ・ハマボウは静岡県南伊豆町から、オヒルギ・ヤエヤマヒルギは沖縄県から、採取した胎生種子と種子を温室で発芽させたものです。」
★テキスト版
【火の国をゆく】
不知火町のマングローブ
2004年10月16日
不知火町・桂原(かず・はら)地区の海沿いの国道。ガードレールを越えて干潟に降りると、くすんだ灰色の景色の中に、鮮やかな緑色の植物群がある。熱帯原産の植物「マングローブ」の一種、メヒルギ。不知火海のほとりに、ひっそりと息づいている。 (小堀龍之)
群落内部には一見、何もいないように見える。が、メヒルギの根元には直径2、3センチの穴が開いていた。静かに待つと、片手に大きなハサミを持ったカニ、シオマネキが姿を見せた。
潮が引いた干潟。無数に小石が転がっているが、よく見ると巻き貝の仲間だ。体長約10センチのトビハゼが泥の上を跳ねる。生き物がぴちゃぴちゃと、泥の中を動きまわる音が聞こえる。
「これが胎生種子。干潟の上に落ちて泥につきささり、すぐに芽を出すんです」
熊本市の国際マングローブ生態系協会(本部・沖縄県)会員中嶋精之さん(74)は、腰の高さほどの茂みをかきわけ、太い針のような種を見つけ出した。
マングローブは熱帯、亜熱帯の河口や海辺に生えるヒルギ科などの常緑樹の総称。生物の住み家になるほか、防潮林や水質浄化機能もあるとされている。
魚介類の繁殖効果を狙い、県は96年5月に沖縄産の170本を試験植栽した。町や国際マングローブ生態系協会なども98~01年、付近に約5千本を植えた。芦北、津奈木町へも植栽は広がった。
が、本来、県内になかった「外来種」を植えることに懸念の声が上がった。生態系の破壊につながるという指摘もあるからだ。
学識者らでつくる県自然環境保全審議会は02年、「植栽には大きな問題がある」との声明を出し、待ったをかけた。
同協会によると、桂原地区には現在、約3千平方メートルの干潟に大小約5千本のメヒルギが生息する。ただ、03年の県の調査では、最初に植えた170本のうち約120本が枯れていた。寒さに耐えられなかったらしい。
茂みは真新しいコンクリート堤防のそばにある。99年の台風被害をきっかけに県が始めた護岸工事。約36億5千万円をかけて付近の海岸約2・6キロを整備する。メヒルギの背後には家屋が無く、工事予定はない。
河口や海辺の干潟は、護岸や開発工事の影響をもろに受けやすい。国内外でマングローブが消える一因になっている。
静岡県南伊豆町の青野川河口は、マングローブ生息地の「日本最北端」。同県有用植物園が59年、試験的に植栽した。同町によると、この生息地も河川改修工事の対象になったが、地元の意向で一部の約300平方メートルが残されたという。
熊本のマングローブ植栽は、県自然環境保全審議会の声明後、動きが鈍った。動植物の追跡調査も行われていない。
中嶋さんの言葉が耳に残った。
「外来種を持ち込めば、デメリットはあるでしょう。でも、工事で干潟そのものが消えることの影響はもっと大きいのではないでしょうか」
元々その場所にいなかった生き物を人間が連れて来るという問題だ。
マングローブ関連の資料をネットで検索していて、いくつかの事例があった。どうしてマングローブなのか、これらの場所については、問題を精査してみる必要があると思う。
確認とお断りをしておきます。
奄美大島河内川河口域でマングローブの再生を模索していますが、その場所はもともと、マングローブがあった場所で干拓により減少しましたが、まだ部分的には残っています。
新規に移植をすることを目的としたものではありません。
1.まず、マングローブの現状を調べる。
2.マングローブの生育する環境があるか調べる。
3.再生の方策を検討する。
「まんこい」プロジェクトは、
という流れとなっています。
★画像は2002年12月住用湾で確認したメヒルギの幼木。
胎生芽が流れて着底して分布が広がっていきます。
マングローブ移植の事例から
○沖縄からメヒルギを移植した不知火町 熊本のケース
不知火町のマングローブ マングローブ植栽の問題 朝日新聞熊本版より
○奄美大島からメヒルギを南伊豆に移植したケース
南伊豆のマングローブ
○南伊豆のメヒルギは、さらに他の場所に移植されているようだ。
マングローブネットワーク マングローブの育て方」
同HPより「マングローブ・ネットワークが用意している苗は、オヒルギ・メヒルギ・ヤエヤマヒルギ・ハマボウの4種類です。メヒルギ・ハマボウは静岡県南伊豆町から、オヒルギ・ヤエヤマヒルギは沖縄県から、採取した胎生種子と種子を温室で発芽させたものです。」
★テキスト版
【火の国をゆく】
不知火町のマングローブ
2004年10月16日
不知火町・桂原(かず・はら)地区の海沿いの国道。ガードレールを越えて干潟に降りると、くすんだ灰色の景色の中に、鮮やかな緑色の植物群がある。熱帯原産の植物「マングローブ」の一種、メヒルギ。不知火海のほとりに、ひっそりと息づいている。 (小堀龍之)
群落内部には一見、何もいないように見える。が、メヒルギの根元には直径2、3センチの穴が開いていた。静かに待つと、片手に大きなハサミを持ったカニ、シオマネキが姿を見せた。
潮が引いた干潟。無数に小石が転がっているが、よく見ると巻き貝の仲間だ。体長約10センチのトビハゼが泥の上を跳ねる。生き物がぴちゃぴちゃと、泥の中を動きまわる音が聞こえる。
「これが胎生種子。干潟の上に落ちて泥につきささり、すぐに芽を出すんです」
熊本市の国際マングローブ生態系協会(本部・沖縄県)会員中嶋精之さん(74)は、腰の高さほどの茂みをかきわけ、太い針のような種を見つけ出した。
マングローブは熱帯、亜熱帯の河口や海辺に生えるヒルギ科などの常緑樹の総称。生物の住み家になるほか、防潮林や水質浄化機能もあるとされている。
魚介類の繁殖効果を狙い、県は96年5月に沖縄産の170本を試験植栽した。町や国際マングローブ生態系協会なども98~01年、付近に約5千本を植えた。芦北、津奈木町へも植栽は広がった。
が、本来、県内になかった「外来種」を植えることに懸念の声が上がった。生態系の破壊につながるという指摘もあるからだ。
学識者らでつくる県自然環境保全審議会は02年、「植栽には大きな問題がある」との声明を出し、待ったをかけた。
同協会によると、桂原地区には現在、約3千平方メートルの干潟に大小約5千本のメヒルギが生息する。ただ、03年の県の調査では、最初に植えた170本のうち約120本が枯れていた。寒さに耐えられなかったらしい。
茂みは真新しいコンクリート堤防のそばにある。99年の台風被害をきっかけに県が始めた護岸工事。約36億5千万円をかけて付近の海岸約2・6キロを整備する。メヒルギの背後には家屋が無く、工事予定はない。
河口や海辺の干潟は、護岸や開発工事の影響をもろに受けやすい。国内外でマングローブが消える一因になっている。
静岡県南伊豆町の青野川河口は、マングローブ生息地の「日本最北端」。同県有用植物園が59年、試験的に植栽した。同町によると、この生息地も河川改修工事の対象になったが、地元の意向で一部の約300平方メートルが残されたという。
熊本のマングローブ植栽は、県自然環境保全審議会の声明後、動きが鈍った。動植物の追跡調査も行われていない。
中嶋さんの言葉が耳に残った。
「外来種を持ち込めば、デメリットはあるでしょう。でも、工事で干潟そのものが消えることの影響はもっと大きいのではないでしょうか」
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